犬にフケが発生する原因

犬も人と同じでフケが出ます。体の機能によるフケのほか、健康状態の悪化やストレスによるフケなどもあり、原因はさまざまです。

犬のフケはどうしたらいいのか、動物病院へ行くタイミング・自宅でのフケ対策や皮膚のケアで悩みを抱えることもあるでしょう。

 

フケの仕組みをはじめに、病気を含めたフケの発生原因・動物病院を受診するタイミング・予防について解説します。

疾患や感染症が原因のフケもあるため、犬のフケに対する知識を深めるのは、飼い主と愛犬のどちらにも有意義です。

ぜひ、最後まで読んでください。

【この記事でわかること】

  • 犬にフケが出る主な原因
  • 犬のフケの原因となる代表的な病気
  • どんな症状が出たら獣医師に相談が必要?
  • フケの予防対策と正しい犬のスキンケア

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目次

犬のフケとは?フケの仕組みについて

ここでは、フケについて解説します。

フケは毛が密集している部位から出るため、人間の場合は頭から出ますが、犬の場合は全身から出るのが特徴です。

 

フケが出る原因は、人間と同じで新陳代謝による正常なフケのほか、乾燥による肌トラブル・ストレス・疾患などが挙げられます。

 

そもそもフケってなに?

犬のフケとは、新陳代謝によって皮膚から古い角質が剥がれ落ちたものを指します。犬が健康な場合でも、皮膚の新陳代謝が正常に繰り返されているかぎり、フケが出るのは当然です。

 

しかし、皮膚トラブルやストレスなどが原因のケースもあるため油断はできません。新陳代謝による正常なフケと心身のトラブルによるフケを見極めるのが重要です。

 

ここからは、フケの仕組みをはじめに、フケが出る病気・受診したほうが良い症状・犬のフケ対策・正しいスキンケアと道具について、初心者にもわかりやすく解説します。

 

フケが出る仕組みとは?

皮膚は新しい細胞を作り、古くなった角質をフケとして落とします。新しい細胞がフケになって剥がれ落ちる周期をターンオーバーといい、犬の場合は約20日です。

 

皮膚の外側を表皮といい、何層にもなっています。また、最も深い場所にある層が基底層です。基底層で作られた細胞が、上の層に移動して角質になります。そして古い角質がフケとして剥がれ落ちます。

 

犬が心身ともに健康で、新陳代謝もスムーズに行われていても、多少のフケが出るのは避けられません。とくに、新陳代謝が活発な子犬はフケが出やすい傾向です。

犬にフケが出る主な3つの原因

犬にフケが出る原因である、皮膚の乾燥・ストレス・誤ったスキンケアについて解説します。

フケが出る環境や状況を放置すると、健康に害を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

3つの原因は自宅で改善できるので、ぜひ把握してフケ対策の参考にしてください。

 

皮膚の乾燥によるもの

皮膚の乾燥は、フケが出る原因の代表格です。犬の皮膚は薄く、人間の皮膚と比べると厚さが約1/6程度しかありません。

薄い皮膚の場合、水分が蒸散しやすく乾燥肌になりやすいため、肌トラブルによるフケが出やすくなります。

 

とくに冬は、暖房器具の使用で皮膚の乾燥が進むため、フケが出やすくなります。

また、コタツや床暖房などは、熱源の位置が犬の高さと近いことから皮膚の乾燥が進みやすいので保湿を心がけましょう。加湿器や保湿スプレーで対策してみてください。

 

ストレスによるもの

犬が極度のストレスを感じると、急にフケの症状が見られるケースもあります。

ほかに、免疫力の低下もフケが出る原因であり、ストレスはその免疫力の低下を招く要因です。

ストレッサー(ストレスの原因)には、心理的ストレッサー・物理的ストレッサー・生理的ストレッサーがあります。

 

ストレスによるフケについては、「愛犬のフケの予防対策として飼い主ができること」の中の「愛犬のストレスを解消してあげましょう」でも解説するので、併せて参考にしてください。

 

誤ったスキンケアによるもの

皮膚の健康を保つ基本は、適切なスキンケアです。愛犬に過度なシャンプーをしていないか、シャンプー後の保湿ケアは十分かなど、いまやっているスキンケアを見直してみましょう。

 

過度なシャンプーは、皮膚に必要な皮脂まで洗い流すので逆効果です。また、犬の皮脂が元に戻るまで3日もかかります。

 

最適な皮膚の状態を保つために、使用しているスキンケア用品とスキンケアのやり方を再確認してみてください。適切なスキンケアについては、「愛犬のフケの予防対策として飼い主ができること」の章で詳しく解説します。

犬のフケの発生原因となる病気

犬のフケが原因の病気

犬のフケの発生原因となる病気について解説します。

フケが出る原因となる病気はとても多いので、ぜひチェックしてみてください。

早期発見と適切な治療が、早く健康を取り戻すための近道です。フケによる皮膚トラブルのサインを確かめてみましょう。

 

感染性皮膚炎

▼犬のフケの原因となる代表的な病気

  • ツメダニ症
  • 疥癬(かいせん)
  • 毛包虫症(もうほうちゅうしょう)
  • 皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)
  • マラセチア皮膚炎
  • 膿皮症

原因

病名

症状

寄生虫

ツメダニ症

症状
・大量のフケ
・非常に強いかゆみ

疥癬(ヒゼンダニによって引き起こされる皮膚の感染症

症状
・フケ
・脱毛

注意
・伝染性があり人にも感染する

毛包虫症

症状
・少量のフケ
・脱毛
・皮膚の赤み
・基本的にかゆみが少ない

●同時に細菌感染も起こすとかゆみが起こる

●ニキビダニ・アカラス・デモデックスとも呼ばれる毛包虫が、毛包や皮脂腺に寄生して急激に増殖し、毛包に炎症が起こる

●生後約2か月までの子犬や老犬によくみられる

真菌(カビ)

皮膚糸状菌症

症状
・大きめのフケ
・広い範囲や円形の脱毛
・かゆみが少ない

マラセチア皮膚炎

症状
・ベタベタしたフケ
・かゆみ
・皮膚の赤み
・脂漏
・発酵臭

●マラセチア菌が過剰に増殖する

●高温多湿やほかの皮膚炎がある場合に発症しやすい

●発症すると犬にとって大きなストレスになる

好発犬種
・シー・ズー
・テリア系
・シェットランド・シープドッグ
・パグなどが発症しやすい

悪化:脱毛・皮膚が厚くなる/硬くなる/黒く色素沈着する

重症化:普段から頭を傾けた姿勢を取る

細菌

膿皮症

症状
・フケ
・脱毛
・かゆみ
・赤みのある発疹
・化膿による黄色いかさぶた

●黄色ブドウ球菌・レンサ球菌などの細菌感染による皮膚病

●皮膚が健康でも膿皮症を発症しやすい

フケが出る感染性皮膚炎のタイプは、寄生虫によるもの・真菌(カビ)によるもの・細菌によるものの3つです。

似たような症状で判断が難しい上に、人に感染する疥癬も含まれています。

 

犬に気になる症状がみられる場合は、ただちに動物病院で検査を受けるのが無難です。日ごろから、愛犬の皮膚やフケの状態をチェックしてあげましょう。

 

アレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎とは、免疫の過剰反応によって引き起こされる症状です。

犬を含めて動物の体には、病気や感染症を防ぐための防御システムが備わっています。この防御システムが免疫です。

 

アレルギーの原因物質をアレルゲンといい、特別なものではなく日常の生活環境に存在しています。

アレルギー性皮膚炎の病名

症状

アトピー性皮膚炎

症状
・フケ
・かゆみ
・肌の乾燥(カサつき)

食物アレルギー

症状
・強いかゆみ
・皮膚の赤み
・皮膚炎と腸炎の症状が出る

行動
・しきりに体を掻く
・皮膚をかじったり舐めたりする
・床に口をこすり付ける

▼代表的なアレルゲン物質

  • ハウスダスト
  • ダニ
  • カビ
  • 花粉
  • 小麦
  • 動物のフケ
  • 動物性タンパク

フケが出る犬の慢性的なアレルギー性皮膚炎で代表的な病気に、アトピー性皮膚炎が挙げられます。

 

◆アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能障害によって引き起こされる症状です。

アトピー性皮膚炎は、カビ・ダニ・細菌などの感染を併発しているケースが多いため、治療が複雑なアレルギー性皮膚炎です。

掃除や空気清浄機などでアレルゲンを遠ざけるほかに、スキンケアと薬でケアしましょう。

 

▼アトピー性皮膚炎のチェック項目

  • 室内飼育をしている
  • 3歳以下のときに最初の症状が出た
  • マラセチア皮膚炎を繰り返す
  • ステロイドの使用でかゆみが収まる
  • 前足に症状が出る
  • 耳に症状が出る(耳の縁には出ない)
  • 背中から腰にかけては症状は出ていない

5つの項目が当てはまる場合は、85%の可能性でアトピー性皮膚炎が疑われます。ただし、疑いを示すものであり、決定づけるものではありません。

 

▼アトピー性皮膚炎にかかりやすい犬種

  • パグ
  • 柴犬
  • ブルドッグ
  • トイ・プードル
  • ダルメシアン
  • ボストン・テリア
  • ゴールデン・レトリーバー
  • ラブラドール・レトリーバー
  • ミニチュア・ダックスフンド
  • シェットランド・シープドッグ
  • ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

犬がアトピー性皮膚炎にかかった場合、熱いお湯で洗うのは禁物です。血流が良くなるため、かゆみの症状がひどくなります。

そのため、犬の体温よりも低い温度のぬるま湯で、皮膚・被毛を濡らして汚れを落としましょう。

 

脂漏症(しろうしょう)

脂漏症(しろうしょう)は、乾性脂漏症脂性脂漏症に分けられます。

脂漏症の種類

原因

症状

乾性脂漏症

皮脂の不足

症状
・パラパラのフケ
・皮膚が乾燥する(カサつく)
・毛ヅヤが悪い

脂性脂漏症

皮脂の過剰分泌

症状
脂性のフケ
・皮膚がベタベタする
・体臭が強い
・脱毛・皮膚の赤み、または黒ずみ
・外耳炎を併発する

脂漏症は特定の犬種で若い時期に発症しやすいため、遺伝が原因であると考えられています。

脂性脂漏症の症状はシワの部位からはじまり、全身に現れるのが特徴です。また、脂性のため、抜け毛が塊になっているケースもみられます。

 

乾性脂漏症も全身に現れますが、フケは脂性脂漏症と対照的で乾燥しているため、パラパラしているのが特徴です。

脂性脂漏症になりやすい犬種

乾性脂漏症になりやすい犬種

・秋田犬

・バセット・ハウンド

・コッカースパニエル

・ジャーマン・シェパード・ドッグ

・チャイニーズシャーペイ

・ラブラドール・レトリーバー

・ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

・イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル

・シー・ズー

・ドーベルマン

・アイリッシュ・セター

・ジャーマン・シェパード・ドッグ

・ミニチュア・シュナウザー

 

甲状腺機能低下症

犬の甲状腺機能低下症とは、細胞の代謝を活性化する甲状腺ホルモンが出なくなって起こる病気です。

甲状腺は、喉に近い器官に付いています。自然発症による甲状腺機能低下症の多くは、一次性甲状腺機能低下症であり甲状腺自体の異常で引き起こされます。

 

低下した甲状腺機能は回復しないため、生涯ずっと薬を投与し続けなくてはいけません。

甲状腺機能低下症

原因

症状

一次性甲状腺機能低下症

リンパ球性甲状腺炎と原因不明の特発性甲状腺萎縮によって起こる

皮膚症状
・フケ
・皮膚の乾燥
・皮膚の色素沈着
・脱毛(左右対称の抜け毛やしっぽの脱毛)
・肥満
・元気がなく、歩きたがらない
・悲観的顔貌(悲しげな表情)
・皮膚がベタつく
・皮膚の細菌感染症を繰り返す
・皮膚病が治りにくい
・脈が遅い

神経症状
・発作
・昏睡
・虚脱
・低体温
・寒さに弱くなる
・嗜眠(刺激しないと起きない)
・ふらつく
・末梢神経障害(顔面神経麻痺・前庭障害)
・粘液水腫性昏睡がみられる

二次性甲状腺機能低下症 脳下垂体に原因がある
三次性甲状腺機能低下症 脳の視床下部に原因がある

 

▼甲状腺機能低下症のチェック項目

  • 元気がない
  • 脱毛がみられる
  • 徐脈(脈が遅くなる)
  • 皮膚の細菌感染症を繰り返している
  • 食事量を変えていないのに体重が増える

自然発症の甲状腺機能低下症の多くは、中年齢〜6歳の犬でみられます。

 

▼自然発症の甲状腺機能低下症にかかりやすい犬種

  • 柴犬
  • ビーグル
  • ポインター
  • マルチーズ
  • ダルメシアン
  • ドーベルマン
  • ダックスフンド
  • アフガン・ハウンド
  • シベリアン・ハスキー
  • ゴールデン・レトリーバー
  • ミニチュア・シュナウザー
  • ラブラドール・レトリーバー
  • シェットランド・シープドッグ
  • アメリカン・コッカー・スパニエル

 

細菌による病気

フケが出る細菌感染には「犬のフケの発生原因となる病気」で解説した膿皮症が挙げられます。

フケ・脱毛・かゆみ・赤みのある発疹・化膿による黄色いかさぶたが症状の特徴です。フケやかゆみは、ほかの病気と判別しにくいですが、化膿による黄色いかさぶたは判断しやすいでしょう。

 

ただし、皮膚のチェックを行っていることが大前提です。細菌性の症状がみられる場合は、速やかに獣医師に相談してください。

 

そのほかのフケが出る病気

そのほかのフケが出る病気を解説します。症状がみられる場合は、獣医師に相談してみてください。

 

▼そのほかのフケが出る病気

病名

原因

症状

好発犬種

脂腺炎(しせんえん)

皮脂を生産する外分泌腺である脂腺が、炎症で異常をきたし、ターンオーバーが乱れる

・固着性のフケが出る
・背中に脱毛がみられる

・秋田県
・サモエド
・ジャーマン・シェパード・ドッグ
・スタンダード・プードル
・スプリンガースパニエル
・トイ・プードル

魚鱗癬(ぎょりんせん)

遺伝的要因でターンオーバーが乱れる疾患

全身からうろこのようにみえるフケが大量に出る

・ゴールデン・レトリーバー
・ジャック・ラッセル・テリア
・ノーフォーク・テリア

皮膚リンパ腫

皮膚がん

・フケ
・皮膚の赤み
・鼻や肉球の色素が抜ける

・中年齢~高齢犬

・発症の平均年齢は11歳

フケが出る病気の種類は多く、中でも皮膚リンパ腫は皮膚がんの一種で予後が悪い疾患です。そのため、できるだけ早い段階で動物病院を受診しましょう。

 

また、高齢になるほど免疫力が低下しやすいため、ブラッシングやシャンプーの際には皮膚の状態をチェックしてあげましょう。

フケが発生しやすい犬種・年齢

フケが発生しやすい犬種は、中型犬や長毛犬です。また、フケはターンオーバーによってできる古い角質であるため、新陳代謝が盛んな子犬もフケがよく出ます。

 

▼フケが出やすい犬種

  • 柴犬
  • コーギー
  • ビーグル
  • トイ・プードル
  • ポメラニアン
  • ゴールデン・レトリーバー

フケは皮膚の活動によるものであるため、健康な犬もフケが出ます

しかし、フケ自体が感染症を引き起こす可能性があるため、適切なスキンケアで皮膚をきれいにしてあげましょう。

スキンケアについては、「愛犬のフケの予防対策として飼い主ができること」の章でわかりやすく解説します。

こんな症状がみられたら動物病院を受診しましょう!

受診したほうがよい症状

▼受診したほうがよい症状

  • フケが出る(乾燥したフケ・脂っぽいフケ)
  • 皮膚に赤みがある
  • かゆみがある
  • 皮膚が脂っぽい
  • 皮膚が乾燥している
  • 脱毛の症状がみられる
  • 皮膚炎症がみられる
  • 皮膚に色素沈着がみられる
  • 発疹がみられる
  • 体臭が強い
  • 食事を替えていないのに体重が増加する
  • 皮膚が厚くなる/硬くなる

フケ以外にも症状がみられる場合は、病気の可能性があるため動物病院で受診するのが無難です。

フケが出る病気の中には、予後が悪い皮膚リンパ腫も含まれています。

たかがフケと侮れないため、気になる症状がみられたら自己判断せずに獣医師に相談しましょう。

 

犬は皮膚が毛に覆われているため、皮膚トラブルのサインを見逃しやすいのが難点です。シャンプー・ブラッシング・スキンシップの際は、フケや皮膚の状態をチェックしてあげてください。

愛犬のフケの予防対策として飼い主ができること

愛犬のフケの予防対策

ここからは、フケの予防対策として自宅でできるケアを解説します。

動物のフケ自体が感染症を引き起こす可能性があるため、飼い主と愛犬のスキンシップも兼ねてケアしてあげましょう。

 

フケ対策の重要なポイントは、スキンケアをしながら肌トラブルのサインを見逃さないことです。

 

正しいシャンプーでスキンケアをしてあげましょう

人の皮膚pHは弱酸性ですが、犬の皮膚pHは弱アルカリ性です。人用のシャンプーは犬の肌トラブルを誘発するため、必ず犬用のシャンプーを使用してください。

 

また、シャンプーの回数が多すぎると、皮膚に必要な皮脂まで落として皮膚トラブルを招きます。とくに皮膚トラブルがない場合は、月に1度のシャンプーで十分です。

 

皮膚病を発症している場合は、専用のシャンプーでケアしてあげてください。専用のシャンプーは、獣医師に相談して動物病院から購入するのがおすすめです。

 

ブラッシングで皮膚トラブルのサインを見逃さない

ブラッシングでたいせつなポイントは、ブラシの選び方です。ブラッシングは、2~3日に1回の割合で毛並みに沿って行いましょう。

 

▼ブラシの種類と特徴

ブラシの種類

特徴

獣毛ブラシ

▼短毛犬~長毛犬まで使いやすい
・静電気が起こりにくい
・仕上げに使うと毛ヅヤが出る

ピンブラシ

▼長毛犬に向いている
・長い毛や細い毛が切れにくい

▼皮膚を傷つけにくい
・ブラシのピンにクッション性がある
・ピンの先端が丸い
・ピンの間隔が広め

スリッカー

▼どのような犬種でも使いやすい
・長毛犬/毛量が多い犬種/ダブルコートの犬種におすすめ

▼1本はあると便利なブラシ
・抜け毛を取り除きやすい
・毛玉をほぐしやすい

▼玉付きスリッカーブラシ
・毛についた草やゴミ、毛の中の混入物をを取り除きやすい

コーム

▼ピンブラシやスリッカーブラシのあとに使うと便利

▼毛並みを整える
・毛のもつれや抜け毛の残りをチェックしやすい
・ほかのブラシを掃除する際にも使える

ラバーブラシ

▼短毛犬に向いている
・短い抜け毛を取り除きやすい

▼皮膚を傷つけにくい
・ブラシ全体がゴム製

▼初心者も使いやすい
・ブラシ自体がやわらかい
・シャンプー中も使える
・マッサージ効果が期待できる

ブラッシングは1種類のブラシで完結するよりも、状況や段階によって数種類を使い分けるのがおすすめです。

 

また、しつこい毛のもつれや毛玉を取り除こうとして、力を入れると皮膚を傷つけます。

犬の皮膚の厚さは人の1/6程度であるのを意識して、やさしいブラッシングを心がけてください。

 

保湿スプレーで皮膚の乾燥を抑えてあげましょう

乾燥肌は皮膚のバリア機能を低下させるため、保湿ケアで潤いを保ってあげるのが重要です。

また、愛犬にシャンプーをした後は皮膚は乾燥気味になります。

シャンプーは月に1回程度ですが、保湿スプレーは毎日使っても問題ありません。

 

人の頭皮は洗髪しても1日で皮脂がもとに戻りますが、犬の場合は3日もかかるため、潤いを保つことはとても重要です。

とくに、皮膚が乾燥しやすい犬種やアトピー体質の犬には、保湿スプレーによるスキンケアを定期的に行うようにしてください。

 

飼育環境の湿度を60%程度に整えましょう

人にも犬にも快適な湿度は40~60%です。湿度が整うと飼い主も愛犬も快適に過ごせるほか、皮膚の乾燥を防ぎます。

とくに、空気が乾燥しやすい冬は、加湿器を使用するのがおすすめです。加湿器がない場合は、室内に洗濯物や濡れタオルを干すとある程度の加湿ができます。

 

梅雨時期や夏の湿度は高すぎるので、除湿機を使うと良いでしょう。除湿機がない場合は、換気扇を回すと湿気を外に出せます。

また、エアコンや暖房器具の風が愛犬の体に直接当たらないように配慮してあげましょう。

 

愛犬のストレスを解消してあげましょう

▼ストレスによる犬の行動や症状

  • 頻繁にあくびをする
  • ブルブルと体を震わせる
  • 突然フケが出てきた

過度なストレスは、犬にフケが出る原因の一つです。さらにはストレスで免疫力が低下し、皮膚炎やアレルギーを引き起こすケースもあります。

ほかには、怒り・不安・緊張などの感情による心理的ストレッサー(ストレスの原因)・生活環境による物理的ストレッサー・飼育環境による生理的ストレッサーも考えなくてはいけません。

 

生活環境・飼育環境・飼い主と愛犬のコミュニケーションを見直し、改善できる点は積極的に変えていきましょう。

 

▼ストレッサーの種類と原因

ストレッサーの種類

考えられる原因

心理的ストレッサー

・苦手な病院や慣れていない場所へ行く
・飼い主の生活環境の変化によって留守番の時間が多くなった
・飼い主の結婚や出産で生活環境が変わった
・新しく迎えた人や動物との相性が良くない
・飼い主とのコミュニケーションが少ない
・家族同士の争いが多い
・飼い主が怒っている
・不安
・飼い主の気分で接し方が変わる

物理的ストレッサー

・温度や湿度が不快
・掃除機の音を含む家庭内の騒音
・雷や花火などの突発的な騒音
・芳香剤や洗剤などの人工的な匂い

生理的ストレッサー

・空腹
・食事が合わない
・トイレや寝床、食事場所が不潔
・睡眠不足
・体調不良なのにケアしてもらえない
・飲水が汚い
・トイレや食事の場所が不便

 

まとめ│犬にフケが発生する原因はさまざま

犬のフケについてまとめると下記のとおりです。

  • 犬のフケは、皮膚のターンオーバーによってできる古い角質
  • フケが出る原因には、正常なフケ・病気によるフケ・ストレスによるフケがある
  • フケが出る犬の疾患には、人に感染する疥癬(かいせん)が含まれる
  • 気になる症状がみられたら、早い段階で獣医師に相談する
  • 犬のフケ対策に、飼い主が自宅でできるスキンケアがある

犬のフケは、正常なターンオーバーで発生しますが少量です。

愛犬に突然フケが出るようになった、フケが大量に出る、フケがベタついている、などの症状は病気の可能性があります。

 

フケは、皮膚トラブルのサインです。犬のフケに対する知見を深めると、肌トラブルのサインを早い段階で発見し、適切な治療を進められます。

 

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この記事の監修者 ペット保険比較のピクシー編集部
ペット保険の専門家であるメンバーがコラムを監修しています。少額短期保険募集人、損害保険募集人、ファイナンシャルプランナーなどの数多くの資格を保有。犬や猫などの動物が大好きで、飼育歴は10年以上です。知識や経験を活かして、さまざまなお役立ち情報をお届けします。

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