犬の皮膚病の原因や治療法とは?

犬の皮膚は、とてもデリケートで人よりも皮膚のバリア機能が弱いため、皮膚病になりやすいといわれています。犬が皮膚病になったら、かゆみ以外にも様々な症状を引き起こしてしまうでしょう。

 

犬を飼っている方は「犬の皮膚病とはどのような症状?」「何が原因で皮膚病になるのか?」と気になりますよね。今回は、犬が皮膚病にかかったときの特徴や治療法、予防法について解説します。

【この記事でわかること】

  • 換毛期でもないのに毛が抜け始めたら要注意!?
  • 皮膚病になりやすい?人気の小型犬とは
  • 対策できる?犬からうつる皮膚病を解説!
  • ただの皮膚病と侮るなかれ!命にかかわるケースも

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目次

犬の皮膚病ってどんなの?主な症状を紹介

皮膚がデリケートな犬は、皮膚病にかかると以下のような症状があらわれます。

  • たくさん毛が抜ける
  • 黒いかさぶたができる
  • フケが増える
  • 皮膚や毛がべたつく
  • 赤い発疹ができる

それぞれ詳しく解説していきますので、参考にしてみてください。

 

過剰に毛が抜ける

犬は皮膚病になると過剰に毛が抜ける場合があります。本来、正常な皮膚の状態であれば、換毛期(かんもうき)以外にたくさん抜けることはありません。換毛期とは、春と秋の2回犬の毛が生え替わる時期をいいます。しかし、犬の皮膚に炎症が起こると、それが引き金となって毛が抜けてしまうのです。

ただし、脱毛の症状によっては、皮膚病とは違う病気が隠れている可能性もあります。脱毛箇所が全身、部分的、左右対称など、どこで起こっているのかを確認しましょう。

 

黒いかさぶたができる

犬は皮膚病になると、黒いかさぶたができてしまうケースがあります。これは皮膚病になった部分を、犬が爪で体をかきむしってしまうことが原因です。

私たち人間もかゆい部分をかきむしると、よけいに痒くなって皮膚が悪化した経験はありませんか?犬も人間と同じで、皮膚をかきむしってしまうと症状が悪化するおそれがあるのです。

 

フケが増える

犬が皮膚病になると、毛の間に細かなフケがみられるようになります。こちらも皮膚をかきすぎることが原因です。皮膚をかき続けてしまうと肌にダメージを与え、皮膚のバリア機能が低下して乾燥しやすくなります。

さらに乾燥した皮膚をかくと、皮膚の表層にある角質細胞がたくさん落ちるようになり、これがフケの正体なのです。

 

皮膚や毛がべたつく

皮膚病になると、細胞・セラミドなどの保湿成分を作るターンオーバーが正常にできなくなり、皮膚のバリア機能が低下します。保湿成分の不足により皮膚が乾燥しやすくなるので、乾燥を補おうと皮脂が過剰に分泌されます。

結果、皮脂の過剰分泌の影響から皮膚や毛がべたつくようになるのです。

 

赤い発疹ができる

犬は皮膚病になると、痒みをともなう場合があります。犬は痒さから、皮膚を噛んだり爪でかいたりすることで皮膚のバリア機能が弱まり、さらに外部からの刺激を受けて炎症が起こりやすくなります。そのため、肌が赤くなってぷつぷつとした発疹ができてしまうのです。

犬の皮膚病の原因は何?

犬が皮膚病になってしまうと体に負担がかかります。皮膚病の原因はたくさんありますが、代表的な原因は以下のとおりです。

  • ダニ・ノミ・シラミなどの寄生虫によるもの
  • 空気や肌の乾燥によるもの
  • 心因性によるもの
  • アレルギー反応によるもの
  • 栄養バランスによるもの
  • 細菌によるもの
  • 皮膚糸状菌によるもの
  • 内分泌疾患・ホルモンバランスの変化によるもの

日々の生活習慣によって発症する皮膚病もあるため、愛犬の様子をしっかりチェックしましょう。

皮膚病になりやすい犬種や年齢

皮膚病になりやすい犬種や年齢があるのはご存じでしょうか?

飼い主の方は「うちの子も皮膚病になりやすい?」「皮膚病になりやすい犬種や年齢を知っておきたい」と思うでしょう。

以下では皮膚病になりやすい犬種、年齢について解説します。

 

皮膚病になりやすい犬種

基本的には、どんな犬種でも皮膚病になる可能性があります。特に、皮膚病になりやすい犬種では以下が挙げられます。

  • トイ・プードル
  • 柴犬
  • ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
  • フレンチ・ブルドッグ
  • パグ
  • シー・ズー
  • ゴールデン・レトリーバー
  • ダルメシアン

人気のある柴犬や、トイ・プードルも皮膚病になりやすい犬種ですので、毛が抜けたりかゆがるしぐさが増えたりする場合は獣医師に相談してください。

 

皮膚病になりやすい年齢

どんな年齢の犬でも皮膚病になるリスクを抱えています。また、年齢によって皮膚病になる原因が異なるため、以下の表を確認してください。

 

年齢 皮膚病の原因
6ヶ月未満
(子犬)
  • アレルギーによるもの
  • 病気によるもの
  • 皮膚糸状菌によるもの
1〜3歳
(成犬)
  • アレルギーによるもの
  • 細菌によるもの
  • 皮膚糸状菌によるもの
6歳以上
(成犬~老犬)
  • アレルギーによるもの
  • 細菌によるもの
  • 皮膚糸状菌によるもの
  • 内分泌系疾患などによるもの

ほかにも原因があるため自己判断せず、かかりつけの病院を受診しましょう。

犬の皮膚病の主な病気

犬の主な皮膚病

犬の皮膚病は症状が幅広く、ときには命にかかわる病気が隠れている場合もあります。そのため、以下では犬の皮膚病の主な病気について紹介します。

 

マラセチア

マラセチアは、皮膚や外耳道などに常在している菌が過剰に増えてしまう、犬によくみられる皮膚病です。アレルギー反応を引き起こした後や、皮膚の内分泌障害・角化異常、ターンオーバー異常などがみられた場合に発症します。

 

急性湿性皮膚炎(ホットスポット)

急性湿性皮膚炎は、犬の皮膚環境の温度が上がって蒸れることにより炎症が起こり、じゅくじゅくと化膿し赤くただれて脱毛もみられる皮膚病です。

急性湿性皮膚炎にかかると、皮膚の痛みや激しいかゆみから、犬が体に触られるのを嫌がり、攻撃的になる場合もあります。

 

ニキビダニ(毛包中症)

ニキビダニは、私たち人間を含むさまざまな哺乳類の皮膚に常在しているダニの一種です。通常は皮膚の毛包内でおとなしく生活しています。しかし、ストレス・ワクチン接種・ヒート(生理)・栄養失調などが原因で、ニキビダニが過剰に増殖してしまいフケや赤い発疹がみられるようになります。

 

脂漏症(しろうしょう)

脂漏症は、過剰に皮脂が分泌されて、毛や皮膚にべたつきがあらわれる皮膚病です。過剰に分泌された脂がワックス状に溜まり、毛や皮膚に細菌が増殖。さらにひどくなると、強い臭いを放つようになったり、かゆみがあらわれたりします。

 

膿皮症(のうひしょう)

膿皮症は、犬の皮膚に常に存在するブドウ球菌が、過剰に増えることにより起こる皮膚病です。ブドウ球菌は普段は体に悪影響を及ぼさず、皮膚に対して良い働きかけをしています。

しかし、病気・免疫力低下・過度なスキンケアにより、皮膚のバリア機能が弱くなってしまうとブドウ球菌が増殖し、皮膚に膿疱(のうほう)ができる膿皮症が起こります。

 

アレルギー性皮膚炎

アレルギー性皮膚炎とは、犬がアレルゲンに触れると、口・お腹・目の周り・耳などに炎症が起こる皮膚病です。

アレルギー性皮膚炎は下記が挙げられます。

  • アトピー性皮膚炎
  • 食物アレルギー性皮膚炎
  • ノミアレルギー性皮膚炎

皮膚以外にも呼吸器・消化器に異常がみられる場合もあるため注意が必要です。

 

免疫不全

免疫不全になると、犬の皮膚がただれたり、皮膚の色素が抜けて白くなってしまったりするでしょう。

皮膚病になる免疫不全には、

  • 天疱瘡(てんぽうそう)
  • 皮膚エリテマトーデス
  • 若年性蜂窩織炎(じゃくねんせいほうそうしきえん)

などがあります。

 

ホルモン性疾患

ホルモン性疾患になると皮膚が薄くなったり、左右対称に毛が抜けたり、脂漏症を併発したりすることがあります。

皮膚病になるホルモン性疾患は次のとおりです。

  • 甲状腺機能低下症
  • 副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)
  • 雄エストロゲン過剰症
  • 雌エストロゲン過剰症

 

皮膚糸状菌症

皮膚糸状菌症は、糸状菌という皮膚糸状菌に感染して発症してしまう、犬によくみられる皮膚病です。皮膚糸状菌症になると、皮膚の赤みやフケ・黒いかさぶた・毛が抜けるなどの症状があらわれます。糸状菌の単独感染の場合は、痒みがほぼないことが特徴です。

症状が悪化すると、細菌性の皮膚炎を併発する場合があり、膿んだり肉芽腫があらわれたりするケースもあります。

 

角化型疥癬(かくかがたかいせん)

角化型疥癬とは、イヌセンコウヒゼンダニが皮膚に穴をあけて寄生することによって発症する皮膚病です。

この皮膚病は、子犬や免疫抑制剤を使用している免疫力の弱い犬によくみられます。症状は、牡蠣の貝殻のような模様の分厚い皮膚を作り、多量のフケが出るようになります。

 

腫瘍

犬の皮膚上に腫瘍ができると、しこりや出血・強いかゆみ・黒い色素沈着など、さまざまなトラブルを引き起こします。

犬の皮膚腫瘍としては下記が挙げられます。

  • メラノーマ(悪性)
  • 肥満細胞腫(悪性)
  • 皮膚型リンパ腫(悪性)
  • 脂肪種(良性)

愛犬に触れてしこりなど、少しでも異変を感じたら動物病院を受診しましょう。

愛犬が皮膚病になったら飼い主ができる対策

飼い主ができる犬の皮膚病対策としては以下のようなものがあります。

  • 温度管理
  • 乾燥対策
  • アレルギー対策
  • 寄生虫・害虫対策

それぞれの対策について紹介します。

 

温度管理

皮膚糸状菌や細菌による皮膚病では、湿気の影響で症状が強くあらわれることがあります。そのため、皮膚糸状菌・細菌が増殖しないよう温度管理に注意する必要があります。

エアコンや除湿器をうまく活用して、適切な温度と湿度を保つようにしてあげてください。

 

乾燥対策

乾燥する冬の季節では、肌の水分量も減ってしまいます。その結果、皮膚のバリア機能が低下して痒みが出る場合があります。

乾燥している空気から犬の体を守るため、加湿器やぬれタオル・犬用の保湿剤などを活用し、肌の水分量をキープしてあげてください。

 

アレルギー対策

アレルギーによる皮膚病は、犬をアレルゲンに触れさせないように注意してください。対策として、花粉やダニ・ノミのような環境アレルゲンは、部屋の掃除や服を着せる工夫が必要です。

食物アレルギーの場合は、アレルゲンとなる食品が含まれているフードやおやつを与えないようにしましょう。

 

寄生虫・害虫対策

寄生虫や害虫が原因となる皮膚病では、体をかく・噛む・舐める・毛をむしるといった行動を起こしやすいため、急激に症状が進行する可能性があります。駆虫薬やステロイド、抗ヒスタミン薬による治療が必要のため、放置せずにかかりつけの動物病院を受診しましょう。

犬の皮膚病は人にも感染する?

犬が皮膚病になったときに気になるのは「人に感染するかどうか」ですよね?結論から言うと、人に感染する皮膚病と感染しない皮膚病があります。

下記のような、菌や皮膚糸状菌、ヒゼンダニが原因で起こる皮膚病は犬から人に感染します。

  • マラセチア
  • 皮膚糸状菌症
  • 角化型疥癬

そのため、獣医師から完治したことを確認するまでは、手洗いや洗濯や消毒をまめにするなどの工夫をしつつ、スキンシップは控えたほうがいいでしょう。特に抵抗力の弱い子どもや高齢の方、病中病後の方などは要注意です。

犬に人用の塗り薬を使ってもいい?

愛犬が皮膚病になったら、少しでも症状を軽くしてあげたいと考え、人間用の塗り薬を使ってしまう飼い主の方もいるかもしれません。

しかし、人と犬の皮膚の構造は全く別物です。そのため、塗り薬によっては犬にとって猛毒になるおそれがあります。

さらに犬が誤って舐めてしまうと、中毒症状や重篤な副作用が出るケースもあります。そのため、人用の塗り薬は犬に絶対に使用しないようにしてください。

犬の皮膚病は完治する?

万が一、愛犬が皮膚病になってしまったら完治するのでしょうか?

「犬の皮膚病は繰り返す」「治りにくい」と聞いたことがある方もいるかもしれません。

実際、完治する皮膚病もあれば、完治が難しい皮膚病もあります。また、完治しても皮膚病が再発するケースもあるでしょう。特に、アトピー性皮膚炎や免疫疾患、ホルモン性疾患などによる皮膚病は生涯付き合っていくことになります。

この場合、獣医師と治療方法を相談し、投薬・外用薬を用いてできるだけ症状が悪化しないよう対策しましょう。

犬の皮膚病の診断・検査方法について

犬の皮膚病では、さまざまな原因が考えられ、主に以下の検査を行うことになります。

■犬の皮膚病の検査方法

  • 皮膚テープ・スタンプ、掻爬検査(そうはけんさ)
  • 抜毛検査
  • ウッド灯検査
  • 培養検査
  • 血液検査
  • 病理検査

それぞれについて、詳しく解説していきます。

 

皮膚テープ・スタンプ、掻爬検査

動物病院でもっともよく行われる検査には、皮膚スタンプ・テープ検査や皮膚掻爬検査などがあります。

皮膚スタンプ・テープ検査は、皮膚にテープやスライドガラスを押し付けることにより、病原菌や細胞を検出する検査です。細菌性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎の診断に有効な検査となります。

皮膚掻爬検査は、主にニキビダニと呼ばれる皮膚に潜む病原体を診断するために行う検査です。皮膚を血が滲む程度摩擦して細胞を採取しニキビダニの感染を確認します。

 

抜毛検査

抜毛検査は、脱毛部分の毛の状態を確認し、脱毛の原因を特定する検査です。

皮膚糸状菌やニキビダニやカイセンなどの外部寄生虫の感染を判断することができます。

また、毛先がちぎれている場合は、ストレスや痒みによって犬が毛を噛みちぎっているのではないかといった推測も可能です。

抜毛検査は、病変部の毛を少し抜いて、顕微鏡で確認するだけで診断できるため非常に簡単な検査です。

 

ウッド灯検査

ウッド灯検査は、皮膚糸状菌を検出するための検査です。

特殊な紫外線を、皮膚糸状菌感染している毛に照射すると発光する現象を用いて、皮膚糸状菌感染の有無を判断していきます。しかし、皮膚糸状菌の中でも紫外線で発光しない菌もいます。

そのため、発光しなかったからといって、完全に感染を否定できるわけではありません。

皮膚糸状菌による皮膚病を診断する際には、皮膚糸状菌培養検査や抜毛検査などの結果と合わせて判断していきます。

 

培養検査

皮膚糸状菌培養検査では、皮膚の病変部の毛を抜いて専用の培地で1週間ほど培養をします。

皮膚糸状菌の繁殖がみられる場合は、培地の色が変色するのが特徴です。細菌培養検査では、病変部を綿棒でこすり、病原体を採取し専用の培地で培養します。

同時に、どの抗生剤が効くのかを判断する薬剤感受性検査も行うこともあるでしょう。

細菌培養検査も、検査結果が出るまでに1週間ほどの時間が必要です。

 

血液検査

血液検査は、ホルモン疾患による脱毛やアトピー性皮膚炎、食物アレルギー性皮膚炎などを診断するために行います。

脱毛が起こるホルモン疾患としては、甲状腺機能低下症と副腎皮質機能亢進症が代表的です。そのため、血液検査で甲状腺ホルモンと副腎皮質ホルモンの値に異常がないかを確認します。

また血液検査は、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー性皮膚炎の診断にも有効です。血液に含まれるIgE抗体やリンパ球の反応状態をみることで、愛犬がどのようなアレルゲン物質に反応するのかがわかります。

 

病理検査

皮膚に腫瘤ができている、炎症が激しい、またはなかなか症状が治らない場合には、針生検や皮膚組織生検で病変部の細胞や組織を採取して病理検査を行います。病理検査は、免疫疾患や腫瘍、脱毛症の診断に有効な検査です。

小さな腫瘤ならば、針を少し刺して細胞を採取しますが、病変のサイズや炎症の具合によっては、麻酔下での処置が必要になる場合もあります。

犬の皮膚病の治療方法について

犬の皮膚病の治療法

犬の皮膚病の治療方法としては、以下の4つが考えられます。

■犬の皮膚病の治療方法

  • 投薬治療
  • スキンケア
  • 食事療法
  • 外科手術

それぞれについて解説していきます。

 

投薬治療

皮膚病の症状に合わせて薬を投与する治療です。薬の投与方法は、内服薬や外用薬、注射などさまざまな投与方法が考えられます。

アトピー性皮膚炎や食物アレルギーによる皮膚炎の場合は、アレルギー反応を鎮めるためのステロイドや痒み止めを使って治療します。

また細菌性皮膚炎では、抗生剤を使って治療します。細菌性皮膚炎は、再発しやすいので3~4週間以上の薬の投与が必要なケースもあるでしょう。

 

スキンケア

シャンプーによる薬浴や定期的なブラッシング、皮膚の保湿などによりスキンケアを行うことも皮膚病の大切な治療の1つです。

アトピー性皮膚炎や細菌性皮膚炎、マラセチア性皮膚炎、脂漏症などの体質を持つ犬は定期的なスキンケアを行い、皮膚の状態をより良く保つようにしましょう。

また、乾燥は痒みやアトピー性皮膚炎の原因となります。皮膚の乾燥が気になる場合には、ペット用の保湿剤を使うことも有効です。

 

食事療法

犬の皮膚病では、皮膚のバリア機能が低下していることが多い傾向にあります。

対策として、皮膚のバリア機能をあげるために、食事やサプリメントから栄養を摂取することも重要です。健康な皮膚を維持するための重要な栄養素としては、良質なタンパク質、ω3脂肪酸、銅や亜鉛などが挙げられます。

とくに普段の食事では、愛犬の体質にあった良質なタンパク質を摂取するよう意識しましょう。動物病院によっては、皮膚の健康状態を改善するための療法食を処方してくれる場合もあります。

食物アレルギーがある場合は、アレルギー反応を示さない食材を用いたフードに変更する必要があります。フードの選択が難しいので、かかりつけの獣医師に相談するようにしましょう。

 

外科手術

皮膚に腫瘤がある場合には、外科手術を行い腫瘤を摘出します。さらに、摘出した腫瘤が良性か悪性かを判断するためには病理検査が必要です。

もし、悪性の皮膚腫瘍であったときは、腫瘍を完全に取り除くための再手術が必要になり、その分傷口も大きくなります。

愛犬の皮膚に腫瘤を確認できた際は、小さなうちに動物病院に連れていき検査してもらうことをおすすめします。

犬の皮膚病でかかる一般的な治療費

犬の皮膚病にかかる一般的な治療費は以下のとおりです。

診察・治療内容 治療費
診察料 1,500円
皮膚テープ・スタンプ検査 750円
皮膚掻爬検査 1,500円
ウッド灯検査 750円
培養検査 2,500円
皮膚生検 6,250円
病理検査 27,500円
抗生剤・痒みどめの処方 2,500円

犬の皮膚病の診断・検査では、行う検査によって治療費が変動します。

細菌性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の診断・治療では、診察料(1,500円)、皮膚テープ・スタンプ検査(750円)、抗生剤・痒みどめの処方(2,500円)を行うことが多いので、治療費はおよそ4,750円になります。

 

また、犬の皮膚病では毎日の通院は必要ありませんが、1~2週間後に再診を行うケースも多いでしょう。さらに、皮膚腫瘤などで生検検査を行う場合は、生検代や病理検査代などで治療費が高額になることも考えられます。

腫瘤の大きさによって治療費が変わってきますので、一概には言えませんが病理検査代だけで約2~3万程度になることも多くみられます。

犬の皮膚病の予防法

皮膚病は、犬の体に負担がかかってしまいます。そのような状況を避けるためにも、愛犬が皮膚病にならないようしっかり予防してあげることが大切です。

最後に犬の皮膚病の予防法について紹介します。

 

食事に気を付ける

犬が皮膚病になる原因の中に、栄養失調が挙げられます。栄養を十分に摂れていない状態が続くと、皮膚のバリア機能は低下して皮膚トラブルを起こしやすくなります。

愛犬の健康を維持していくためには、皮膚に必要な栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

犬の皮膚にいいといわれている、

  • タンパク質
  • ビタミンA
  • オメガ3系不飽和脂肪酸
  • オメガ6系不飽和脂肪酸
  • ミネラル

などが含まれたフードを選んだり、サプリを与えたりしてあげてください。

 

こまめなスキンケア

愛犬の皮膚をいつも清潔な状態に保っていれば、皮膚糸状菌や細菌の繁殖、乾燥などのトラブルは起こりにくくなります。

予防法として、ブラッシングやシャンプー、犬用の保湿ミスト・クリームを活用して、こまめにスキンケアしてあげてください。

ただし、シャンプーの成分によって症状が悪化する場合もあります。そのため、獣医師と相談したうえでシャンプーを選ぶことをおすすめします。

まとめ│犬は皮膚病になりやすい!日ごろから気にかけよう

今回は、犬が皮膚病にかかった際の特徴や対策・予防法について解説しました。

  • 犬の皮膚はデリケートでさまざまな要因で皮膚病になりやすい
  • 犬種・年齢によってかかりやすい皮膚病が存在する
  • 皮膚病の症状・病気は多岐にわたる
  • 犬の皮膚病は人に感染するものもある

犬の皮膚病は完治しないものもありますが、飼い主が気にかけてあげることで症状を緩和することは可能です。

日ごろから愛犬とスキンシップをして、対策・予防してあげてください。

 

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獣医師平松先生
この記事の監修者 平松 育子
獣医師・ペットライター。山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月、有限会社ふくふく動物病院・取締役、院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かしペットに関する情報をお届けします。

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