犬の肥満の原因とは
目次

犬の肥満の原因とは何か?

―犬の肥満の原因、理由について教えてください。

食べすぎ

犬が肥満になってしまう原因として最も多いのが、フードやおやつの食べすぎです。犬に与えるごはんの量やおやつの量が多すぎたり、高カロリーであったりすると、摂取カロリーが消費カロリーを上回って肥満の原因になります。

運動不足

運動不足により、消費カロリーが摂取カロリーを下回ると肥満の原因になります。それぞれの犬に合った運動量を考え、散歩時間を調節しなければなりません。

去勢・避妊手術

犬は、去勢手術や避妊手術後に肥満になる場合が非常に多く見られます。原因としては、避妊・去勢によってホルモンバランスが変化して、基礎代謝が下がり、消費カロリーが減る場合や食欲が増える売が考えられます。そのため、避妊・去勢手術後には、より厳密な食事量のコントロールが必要です。

上記以外にも、病気を原因として犬が太る、肥満になる場合があります。

犬の肥満のときに疑われる病気について

―犬が肥満になった場合、どのような病気が考えられますか?

甲状腺機能低下症

犬が甲状腺機能低下症という病気を発症すると、症状のひとつとして肥満が見られる可能性があります。甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの作用が不足する病気で、中年から高齢の犬に多い病気です。甲状腺ホルモンの欠乏によって細胞の代謝が低下し、以下のような症状が犬に見られます。

  • 肥満
  • 活動性の低下や運動不耐性(運動を嫌がる)
  • 無関心
  • 被毛粗剛(ひもうそこう:被毛に色つやなく、毛並みが荒れている状態)
  • 脱毛
  • 寒冷不耐性(寒さに対する抵抗力がなくなる現象のこと)

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質機能亢進症は、副腎皮質から分泌されるステロイドホルモン(コルチゾールと呼ばれる)が過剰になり、起こる疾患で5〜7歳齢以上の犬に多く見られます。この病気は、下垂体性副腎皮質機能亢進症と副腎腫瘍によるものに分類されます。最も多く見られる症状は多飲多尿ですが、そのほかにも以下のようなものが挙げられます。

  • 多食
  • 皮膚病変
  • 呼吸促迫
  • 筋力低下

また、肝臓の腫大(しゅだい:炎症などによって身体組織の一部分が腫れ上がること)や内臓脂肪の増加、筋肉の萎縮により腹部膨満も症状としてよく見られ、それにより肥満しているように見える場合もあります。

肝臓疾患

肝臓疾患を発症すると、肝臓の腫大や腹水の貯留によって犬の腹部が膨満し、肥満になっているように見られる場合があります。

循環器疾患

循環器疾患を発症すると、血液の循環が悪くなって腹水がたまり、犬が太ったように見える場合があります。犬に特に多い循環器疾患としては、僧帽弁閉鎖不全症が挙げられます。僧帽弁閉鎖不全症は心臓内の弁が正常に機能しなくなり、心臓内で血液の逆流を起こしてしまう病気です。中年齢から高齢の犬や小型犬に特に多く見られます。

犬の肥満で気になる症状と動物病院に連れて行くタイミング

肥満 動物病院に連れていくタイミング

―動物病院を受診すべきタイミングについて教えてください。

犬に次のような症状が見られたら、早めに動物病院に行きましょう。

  • 急に太った
  • 多飲多尿
  • 多食
  • 腹部膨満
  • 脱毛を始めとする皮膚病変
  • 呼吸が速い
  • 筋力低下
  • 疲れやすい
  • 活動性の低下

犬の肥満の家庭内での対処

肥満 家庭内での対処

―犬が肥満になったら、自宅でどのように対処すればいいのでしょうか?

食生活の改善

まずは食生活の改善を行いましょう。そのために必要なのは、食事量やカロリー量の計算です。ドッグフードのパッケージの裏には普通、体重ごとの給与量の目安が記載されています。これを見て、愛犬の体重と照らし合わせ、必要な給与量を確認してください。そして、厳密にフードの量を管理してあげましょう。

おやつは少量にとどめる

ごはんの量が適切でも愛犬におやつを与すぎていれば、肥満になります。適切なドッグフードを選択していれば、必要な栄養はすべてまかなわれているため、おやつは不要です。しかし、しつけやコミュニケーションのために、おやつが与えたいという場面はあるでしょう。この場合は少量にとどめるか、日ごろごはんとして与えているドッグフードをおやつとして与え、その分のごはんの量を減らしましょう。

運動には注意が必要

一方、消費カロリーを増やすには運動が有効ですが、散歩のさせすぎには注意が必要です。急に運動量を増やす、長時間の散歩は足腰を痛めるおそれがあります。特に肥満の犬では体重が重く、足腰への負担が大きくなるため注意してください。こうした場合、運動による肥満改善はとても難しいため、基本的には食事による管理が中心となります。

病気に起因する肥満は早めに受診を

肥満以外にも多飲多尿や呼吸促迫、皮膚病、脱毛、活動性の低下など、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症を疑うような症状が犬に見られる場合には、早めに動物病院を受診しましょう。これらの病気による肥満であれば、自宅で対処できることは特にありません。また、早めに治療すれば肥満も改善する可能性があります。

犬の肥満の診療内容とかかる治療費

肥満 かかる治療費

犬の肥満の診療内容

ここでは、甲状腺機能低下症を例に、犬の肥満の治療内容を解説します。

基本的な身体検査や聴診、問診を行います。血液検査により、甲状腺ホルモンの低下と甲状腺刺激ホルモンの増加が見られた場合は、原発性甲状腺機能低下症と診断されます。また、甲状腺ホルモンが低く、甲状腺刺激ホルモンが正常範囲内であれば甲状腺機能低下症を否定できないため、TSH刺激試験を始め追加の検査を行う場合があります。

甲状腺機能低下症は、基本的に甲状腺ホルモン製剤の投与が生涯にわたり必要です。また、定期的に甲状腺ホルモン濃度のモニタリングを行い、薬用量の調節を行います。

犬の肥満の治療費例

ここでは、甲状腺機能亢進症を例に、犬の肥満の治療費を紹介します。

  • 治療期間: 一生涯
  • 通院回数:月に1回
  • 入院日数:0日
  • 手術回数:0回
  • 治療費 :月に1万5,000円

※上記の診察内容や期間、治療費は、小型犬を基にした一例であり、全国の平均や水準を示すものではありません。また、体格や病状、動物病院によって異なりますのでご了承ください。

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