ラグドールの飼い方

ラグドール(英語で、Rag Doll)は、その名のとおり「ぬいぐるみ」のようにおとなしく、人が抱っこをしてもほかの猫のようにあまり嫌がりません。さらに、フワフワの被毛と相まって猫好きにはたまらない猫種ですね。

そんなラグドールの歴史や特徴、性格、飼い方についてご紹介します。ラグドールを飼っている人はもちろん、これからいっしょに暮らしたい、飼えないけどもっと詳しく知りたいという方、ぜひお読みください。

 

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猫種 ラグドール
英語表記 Ragdoll
原産国 アメリカ
毛種 長毛種

ラグドールの歴史

複雑な交配によって誕生したぬいぐるみのような猫

ラグドールは、アメリカのブリーダーが複雑な交配によって作り出した比較的新しい猫種です。1960年代、ブリーダーのアン・ベイカーは、白いペルシャとポイントの入ったバーマンを交配させ、さらにバーミーズと交配させました。

こうして生まれた猫は、抱き上げるとぬいぐるみのようにおとなしくしていることから、ベイカーは「ラグドール」と命名しました。ラグは布、ドールは人形、合わせてぬいぐるみを意味します。

なお、今日ではベイカーが交配に使った猫は純血種ではなく、ペルシャやバーマンに外見が似た雑種という説が有力です。そのため詳しい出自は不明とされています。

ラグドールを巡って騒動が起こる

ベイカーは、ラグドールのブリーダーたちとフランチャイズ契約を結ぶ、ロイヤルティを支払うことで繁殖を許可していました。

1965年、デニー・デイトンはベイカーから1組のラグドールを購入します。ところが、デイトン夫婦は提示された契約を承諾しませんでした。そこで、1971年、ベイカーは「IRCA(International Ragdoll Cat Association)」という組織を設立し、「IRCAに登録したブリーダー以外は、ラグドールという名前を使うことを認めない」と宣言しました。ベイカーはラグドールを既存の猫血統登録団体に登録しようとせず、自ら団体を作ったのです。そして、IRCAと契約した人のみに繁殖を認めました。

猫種として登録され世界に知られる存在になる

デイトンは、ラグドールを猫種として登録したいと考えていました。1975年、デイトンを中心とするブリーダーグループは新しい団体を作り、ラグドールをもっと世間に知ってもらうために独自の活動を始めます。

IRCAと袂を分かつようになったデイトンたちの活動によって、ラグドールは猫種として固定化されます。その後、CFA(Cat Fanciers’ Association)、GCCF(Governing Council of the Cat Fancy)、FIFe(Federation Internationale Feline)といった国際的な猫登録団体に登録され、世界中に知られる存在になりました。

なお、ベイカーが作ったIRCAは、1994年に分裂します。このときに独立したグループによって、ラグドールの血統から「ラガマフィン」という別の猫種が作り出されました。

目次

ラグドールの特徴

ラグドールの特徴

がっしりした大型猫

ラグドールは最も大型の猫に分類され、全体的にがっしりしていて筋肉がよく発達しています。骨格は太くて固く、胸板が厚く、四肢は中くらいの長さで、前脚よりも後脚が長く適度に筋肉がついています。

中くらいの頭に控えめな耳と大きな目

ラグドールの頭は中くらいの大きさで、幅広のくさび型をしています。大きく丈夫なあごをもち、見るからにたくましそうです。耳は中くらいの大きさで、両耳がやや離れていて、耳と耳の間は平らな面をしています。目は大きな卵型でやや吊りあがっていて、両目がやや離れています。瞳の色は澄んだブルーです。

ミディアムロングの被毛はシルクのような手触り

ラグドールはセミロングの被毛をもち、シルクのようなやさしい手触りが印象的です。首周りのみほかよりも毛が長く、よだれかけをしているように見えます。

毛の量は多いものの暑苦しさはなく、動くとサラサラと左右に分かれてさわやかです。長い尾にはフワフワとした毛がたっぷり生えています。

ラグドールのサイズ(体重と体高)

ラグドールの成猫の体重はオスが4.5~7kg、メスは4~6kgあります。メスはオスに比べてかなり小さめです。また体高は27~29cm程度あります。

ラグドールの性格

穏やかで落ち着きがあり従順

「ぬいぐるみ」を意味する名前のとおり、ラグドールは穏やかで落ち着いた性格をしています。人懐っこく飼い主に従順で、なでられたり抱っこされたりするのを好みます。

冷静で物怖じせず、いつもどっしりしているように見えます。猫は一般的に小さな子どもが苦手ですが、ラグドールは子どもが近くにいても嫌がることなく、おおらかに接します。

また、大きな鳴き声を出したり騒いだりすることが少ないので飼いやすい猫です。一方で、運動量が多く、遊び好きの一面もあります。また、ほかの猫種よりも帰省本能が強いと言われています。

ラグドールの毛色

ラグドールの毛色

ラグドールの毛色は白地にクリーム、シール、チョコレート、ブルー、レッド、ライラックなどの色が顔や手足に入るポイントが特徴的です。さらに、これらの毛色を組み合わせた2色や縞模様があります。

ラグドールの飼い方

栄養価の高い食事をたっぷり与える

ラグドールは、体が完全に成長するまでに4年ほどを要します。成長を促すために子猫のうちから栄養価の高い食事をたっぷり与えましょう。

また、成猫は大きな体を維持するために豊富な栄養が必要です。高たんぱく質・高カロリーのフードを与えてください。さらに、毛のツヤとやわらかさを保つために、皮膚の健康維持に効果的なビタミンEやオメガ脂肪酸を強化したフードを与えるとよいでしょう。

毎日のスキンシップを大切に

ラグドールは、飼い主になでられたり抱っこされたりするのを好みます。そのため、自分から飼い主にスリスリして抱っこをおねだりすることがあります。そんなときはどんなに忙しくてもスキンシップを行いましょう。ラグドールは飼い主が愛情をかけるほどに応えてくれます。

猫はやさしくなでられたり、抱っこしてもらったりすることで、飼い主の温もりを感じてリラックスできます。仕事で日中に家を空ける方は、お出かけ前のスキンシップを忘れずに行ってください。

広い部屋でたくさん運動させる

猫の健康維持には毎日の運動が大切です。体が大きく運動量が多いラグドールのために広い部屋を用意し、たくさん運動させましょう。その際は使わない家具や家電製品を片付けて事故防止に努めてください。

また、ラグドールは身体能力がそれほど高くなく、高い場所へ登るよりも走る回るのを好みます。できるだけ家の中を自由に移動できるように工夫しましょう。キャットタワーを設置するなら、高さのあるものよりも段差が緩やかで土台が大きく安定したものを選びましょう。

1日1回ブラッシングする

ラグドールの被毛は、セミロングですが毛質がサラサラしているので、クシが通りやすく手入れは簡単です。1日1回軽くブラッシングを行って毛を整えましょう。

ラグドールのかかりやすい病気

ラグドールのかかりやすい病気

肥大型心筋症

ラグドールはペルシャの血を引いているため、ペルシャと同じく心臓の筋肉が厚くなる「肥大型心筋症」の発症リスクか高いとされています。

肥大型心筋症は血の巡りが悪くなることで血栓ができやすくなる病気です。放置すると心不全を起こして死に至ることもあるので、早期発見が大切です。

発症した場合は、心臓機能を高める薬や血液をサラサラにする薬を投与することで症状をコントロールできます。

ラグドールの平均寿命

ラグドールの平均寿命は14~16年とされています。

ラグドールの価格相場

ラグドールの子猫の平均価格は約23万円です。

ラグドールを飼っている有名人

ラグドールは、お笑い芸人のパンサー菅、女優の上野樹里、元AKB48で女優の前田敦子といった有名人が飼っています。

 

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