猫の食欲不振の原因とは
目次

猫の食欲不振の原因と対処法、受診すべき症状と治療費は?

―猫が食欲不振になる原因、理由について教えてください。

猫がご飯を食べなくなってしまうと、体調が悪いのではないかと心配になりますが、実は、猫は正常な行動として食欲不振になる場合があります。例えば、以下のようなものが挙げられます。

食事そのものに原因がある場合

  • 食事内容に飽きてしまった
  • フードの鮮度が落ちているなど

ストレスが原因である場合

  • 環境の変化によって、興奮していたり落ち着きがなくなったりしているなど

また、食欲不振の原因は、年齢によって次のような違いが見られます。

子猫がご飯を食べない原因

離乳後間もない子猫は、ドライフードが硬かったり大きすぎたりして、食べにくいという理由からご飯を食べない場合があります。

また、子猫はウイルスや寄生虫感染、異物誤飲、先天性の病気などが原因でご飯を食べない場合もあります。

成猫がご飯を食べない原因

成猫の場合、おやつは食べるけれどカリカリのキャットフードは食べないといったケースがよく見受けられます。しかし、これは正常な行動としての食欲不振であると考えましょう。

ただし、中には異物誤飲や消化器系の病気であったり、不妊手術をしていない場合には、発情や妊娠などが原因でご飯を食べなかったりする場合もあります。

老猫がご飯を食べない原因

人間と同じように、猫も高齢になるにつれて寝てばかりになり、自然と食が細くなっていきます。また、老猫は慢性腎臓病や歯周病などの病気になりやすく、これらが原因でご飯を食べなくなる可能性もあります。老猫は関節炎にもなりやすく、歩くと痛むため、フードがある場所まで歩くのが億劫になるケースもあります。

猫の食欲不振で疑われる病気について

―猫がご飯を食べない、食欲不振になったら、どのような病気が考えられますか?

食欲不振は、あらゆる病気に見られる症状のひとつです。食欲不振以外にも猫に何かしらの症状を伴う場合は、病気が原因となっている可能性が考えられます。

口腔内の病気

歯周病や口内炎などがあると、口の中の痛みから、食欲が落ちる場合があります。特にドライフードは硬く口の中が痛むため、猫がまったく口にしなくなってしまう可能性があります。

内臓の病気

胃腸炎や肝臓病、膵炎などによっても食欲不振が引き起こされます。

泌尿器の病気

慢性腎臓病や尿道閉塞など、泌尿器の病気が原因で、猫の食欲不振が起こる場合があります。老猫で、吐く頻度が多い、食欲はないけれど水は飲む、という場合には、慢性腎臓病の可能性があります。

そのほか

感染症や悪性腫瘍、子宮蓄膿症、ケガなど、猫の食欲不振はあらゆる病気に見られます。

猫の食欲不振で気になる症状と動物病院に連れて行くタイミング

病院に連れていくタイミング

―動物病院を受診すべきタイミングについて教えてください。

猫に次のような症状が見られたら、命にかかわる可能性があるため、すぐに動物病院に行きましょう。

  • 元気がなく、ぐったりしている
  • けいれんを起こしている
  • 激しく嘔吐(おうと)している

また、以下の場合もすぐに動物病院を受診しましょう。

  • 食欲不振とほかの症状が24時間続いている
  • 飲まず食わずの状態が36時間続いている
  • 食欲不振が72時間続いている

特に体力があまりない子猫や老猫では、比較的短時間で危険な状態に陥る可能性もあるため、早めに動物病院を受診するとより良いでしょう。

猫がご飯を食べないときの家庭内での対処

―猫が食欲不振になったら、自宅でどのように対処すればいいのでしょうか?

香りを立たせたフードを与える

猫は匂いによって食欲が刺激されるため、ドライフードを電子レンジで数秒温めて香りを立たせてみてください。また、香りが強いウェットフードを与えたり、ウェットフードをドライフードに少量混ぜたりしてみてもいいでしょう。

フードは酸化させず、鮮度のいいものを与える

また、特にドライフードの場合、袋を開封してからある程度時間がたってしまうと、フードが酸化して嗜好性(しこうせい:好むこと)が落ちる場合があります。封を開けてから少し時間が経っているのでれば、少しもったいないですが、思い切って新しいものを与えてみてください。もし大容量のドライフードを購入している場合は、ジッパー付きの袋に入れ、小分けにして保存をすると、鮮度が落ちにくくなりますよ。

老猫にはフードが食べやすくなる工夫を

老猫の場合は、ドライフードをふやかして与えたり、フードボウルを寝床の近くに移動したりして、フードが食べやすくなるような工夫をしてあげましょう。

猫の食欲不振の診療内容とかかる治療費

猫の食欲不振 治療費

猫の食欲不振の診療内容

食欲不振の診療内容は、原因によって異なります。

口腔内の病気

口内炎は血液検査などによって原因が特定できれば、その治療と炎症を抑えるような投薬治療を行い、抜歯を行う場合あります。

歯周病の場合には、基本的に手術によって歯石を取ったり抜歯したりします。

内臓の病気

内臓の病気が疑われる場合は、問診や血液検査、レントゲン検査、超音波検査などを行い、原因を特定します。病気や症状の程度などによって治療内容はさまざまで、投薬治療や外科手術が行われます。

泌尿器の病気

問診により慢性腎臓病が疑われる場合には、血液検査やレントゲン検査、超音波検査などを行い、投薬治療や食餌療法を生涯にわたって行います。

一方、尿道閉塞が疑われる場合には、血液検査やレントゲン検査、超音波検査などを行い、すぐに閉塞を解除するための処置や手術が行われます。

猫の食欲不振の治療費例

ここでは、猫の食欲不振の治療費を原因として考えられる「胃腸炎」を例に紹介します。

  • 治療期間:7日
  • 通院日数:2日
  • 治療費 :27,500円

まずは問診や触診、血液検査やレントゲン検査、超音波検査、糞便検査などを行い、原因の特定や全身状態の確認を行います。原因が特定できればその治療を行いますが、特定が難しい場合には、制吐剤や下痢止め、消化管運動促進剤の投与といった対症療法を行い、療法食による食事療法も同時に行います。

初診時には、2~3日分の内服薬や療法食が処方され、その後、経過を見るための再診を行います。治療の効果に問題がないようであれば、5日分ほどの内服薬が追加で処方され、治療は終了です。

治療費は初診時に25,000円、再診時に2,500円ほどかかり、脱水症状があれば、点滴治療(3,000円ほど)を行う場合もあります。

※上記の診察内容や期間、治療費は、一般的な成猫を基にした一例であり、全国の平均や水準を示すものではありません。また、体格や病状、動物病院によって異なりますのでご了承ください。

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