猫の便秘の原因とは

猫のうんちが出ない時、飼い主は心配になるものです。猫の便秘とは、単に排便がない状態だけでなく、さまざまな症状を伴うことがあります。便秘になる原因は水分不足や食事内容、ストレスなど多岐にわたります。

この記事では、猫の便秘を見分ける判断基準や症状、何日まで様子を見てよいかの目安、自宅でできる便秘解消法から病院へ行くべき危険なサインまでを解説します。適切な対策を知り、愛猫のつらい便秘を解消してあげましょう。

目次

猫の便秘は何日から?判断基準やチェックのポイント

猫の正常な排便頻度は1日に1〜2回程度ですが、個体差もあります。そのため、便秘かどうかは日数だけでなく、猫の様子や便の状態を総合的に確認して判断することが重要です。

 

猫の便秘│3日以上うんちが出ないときは危険

猫の排便が1日ない程度であれば、食事量や体調によって起こりうる範囲です。うんちが2日以上出ない場合は「便秘状態」にあると考えられます。

この期間が3日、4日と長引くにつれて、体内に便が溜まり続け、猫の体に大きな負担がかかります。3日以上うんちが出ない場合は、動物病院を受診すべきレベルだと考えましょう。

 

猫が便秘か判断する5つのチェックポイント

愛猫が便秘かどうかを判断するためには、以下の5つのポイントを確認しましょう。

  1. 排便回数の減少
  2. 便の状態
  3. 排便時の様子
  4. 食欲や元気の低下
  5. 腹部の張りや痛み

1つ目は「排便回数の減少」です。いつもよりトイレの回数が明らかに少ない場合は注意が必要です。2つ目は「便の状態」で、硬くて黒っぽい、小さくコロコロした便は腸内に長く留まっていたサインです。

3つ目は「排便時の様子」で、トイレで何度もいきむ苦しそうな声を出す、といった行動がみられます。4つ目は「食欲や元気の低下」、5つ目は「腹部の張りや痛み」で、お腹を触られるのを嫌がるなどの変化も重要な判断材料となります。

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猫のうんちが出ない…動物病院受診の目安と危険サイン

子猫に聴診器をあてる獣医師

猫の便秘がひどい場合や、うんちが出ない状態に加えてほかの症状がみられる場合は、すぐに動物病院を受診してください。

特に、嘔吐を繰り返す、ぐったりして元気がない、食欲が全くない、お腹を痛がる、血便が出るといった危険サインは、単なる便秘ではなく重篤な病気の可能性も考えられます。

動物病院では、触診やレントゲン検査などで原因を特定し、摘便や薬の処方などといった適切な治療を行います。場合によっては手術が必要になることもあるため、自己判断で様子を見すぎず、早めに専門家の診断を仰ぐことが大切です。

 

猫の便秘の治療方法や薬は?

動物病院での便秘の治療は、猫の全身状態や脱水の有無に合わせて行われます。軽度の場合は、便を柔らかくする緩下剤や、腸の動きを促進する薬が処方されることが一般的です。また、食事が原因と考えられる場合は、療法食への切り替えを指導されることもあります。

便が腸内で硬く固まってしまっている場合は、獣医師が手で直接便をかき出す「摘便」や、お尻からぬるま湯などを入れて排便を促す「浣腸」といった処置が必要です。

これらの処置は猫に大きな負担をかけるため、状態によっては鎮静剤や全身麻酔下で安全を確保しながら行います。

 

猫の便秘が続くと巨大結腸症が心配?

慢性的な便秘を放置すると、「巨大結腸症」という深刻な病気を引き起こすおそれがあります。これは、結腸に大量の便が長期間溜まり続けることで、腸の筋肉が薄く伸びきってしまう状態です。

巨大結腸症になると、内科的な治療では排便コントロールが困難になり、伸びてしまった結腸を切除する外科手術が必要になるケースもあります。便秘は単なる不調と軽視せず、慢性化させないための早期の対策が重要です。

猫の便秘は自宅で治すには?4つの解消方法

猫の便秘が軽度で、元気や食欲が普段と変わらない場合は、まず自宅でのケアを試みることができます。ここでは、家庭で実践できる4つの具体的な便秘解消法を紹介します。

ただし、これらの方法を試しても改善がみられない、または猫が嫌がるそぶりを見せる場合は、無理強いせず早めに動物病院に相談しましょう。

 

対処法1:水分をたくさん摂らせる

猫の便秘解消には十分な水分摂取が不可欠です。いつでも新鮮な水が飲めるよう、水飲み場を家の複数箇所に設置したり、器の素材や形を変えたりして、猫が水を飲みたくなる工夫をしましょう。

また、食事から水分を補給するのも非常に効果的です。ドライフードを主食にしている場合は、水分含有率が高いウェットフードを食事に取り入れることを検討してください。普段のドライフードをお湯でふやかして与える方法も、手軽に水分摂取量を増やすのに役立ちます。

関連記事:猫が脱水症状になるとどうなる?水を飲まないときの対処法も紹介!

 

対処法2:食物繊維の多い食事を与える

食事内容の見直しも、猫の便秘解消に繋がります。食物繊維には、便の量を増やして腸を刺激する「不溶性食物繊維」と、便を柔らかくする「水溶性食物繊維」があり、両方をバランス良く摂取することが理想的です。便秘対策として食物繊維の含有量を調整したキャットフードも市販されています。

また、動物病院で処方される便秘用の療法食を試すのも良いでしょう。猫が好めば、食物繊維が豊富な猫草を与えるのも、毛玉の排出を助け、便通を促す効果が期待できる対策です。

 

対処法3:便秘改善マッサージを試す

猫のお腹を優しくマッサージすることは、腸の動きを刺激し、排便を促すのに役立ちます。猫がリラックスしているタイミングを見計らって、飼い主の手のひらで猫のお腹を優しく撫でましょう。

おへそのあたりを中心に、時計回りに「の」の字を描くように、ゆっくりとマッサージするのがポイントです。猫が嫌がらない力加減と時間で行うことが大切です。

あくまでリラックス効果と腸への穏やかな刺激が目的のため、力を入れすぎないように注意してください。

 

対処法4:おもちゃで遊び運動量を増やす

適度な運動は、全身の血行を促進し、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にする効果が期待できます。室内飼いの猫は運動不足になりがちなので、飼い主が意識的に遊びの時間を設けることが重要です。

猫じゃらしやボールなどのお気に入りのおもちゃを使って、1日数分でも良いので体を動かす機会を作りましょう。キャットタワーを設置して上下運動を促すのもおすすめです。

運動は便秘解消だけでなく、ストレス発散や肥満防止にも繋がり、猫の心身の健康維持に欠かせません。

猫の便秘で気になる症状と動物病院に連れて行くタイミング

猫が便秘になる理由は一つではなく、複数の要因が絡み合っていることが少なくありません。ここでは、猫の便秘の主な原因として考えられる8つの項目について解説します。

 

原因1:体内の水分が不足している

猫の便秘で最も一般的な原因が水分不足です。猫の祖先は砂漠地帯で生活していたため、もともと水を飲む量が少ない傾向にあります。そのため、意識的に水分補給を促さないと、体内の水分が不足しがちになります。

飲水量が少ないと、腸内で便から水分が過剰に吸収されてしまい、便が硬く、排出しにくい状態になります。特に、水分含有量の少ないドライフードを主食としている場合は、水分不足に陥りやすいので注意が必要です。

 

原因2:キャットフードが合っていない

キャットフードに含まれる食物繊維の量や質が不適切であったり、消化の悪い原材料が使われていたりすると、便秘の原因となることもあります。

特に、水分含有量が10%程度のドライフードを主食にしている場合、水分不足と相まって便が硬くなりがちです。また、アレルギーなどによって特定のフードが体に合わず、腸内環境が乱れて便秘を引き起こすケースもみられます。

 

原因3:運動不足で腸の動きが鈍っている

運動は腸の蠕動運動を活発にするために重要です。室内で過ごす時間が長い猫は、運動不足になりやすく、加齢や肥満によって動くことが億劫になると、さらに便秘のリスクは高まります。

体を動かさないと、便を腸内で先へ送り出す力が弱まり、便が滞留しやすくなります。適度な運動は、消化管の働きを正常に保つ上で欠かせない要素です。

 

原因4:トイレの環境が快適ではない

猫は非常にきれい好きでデリケートな動物なので、トイレ環境に対する要求は高いといわれています。トイレが汚れていたり、設置場所が騒がしかったり、ほかの猫と共有で落ち着かなかったりすると、猫は排便を我慢してしまうことがあります。

排便を我慢する癖がつくと、便が腸内に留まる時間が長くなり、水分が吸収されて硬くなり便秘に繋がります。引っ越しなどの環境の変化によるストレスも、排便行動に影響を与えることがあります。

 

原因5:飲み込んだ毛玉が溜まっている

猫はグルーミングの際に、自分の毛を飲み込みます。通常、飲み込んだ毛は便と一緒に排出されますが、その量が多いと胃や腸の中で絡まり、毛玉を形成することがあります。

この毛玉が腸管内で便の通過を物理的に妨げ、便秘の原因となるのが毛球症です。特に、ブラッシングの機会が少ない長毛種の猫や、春や秋の換毛期には毛玉ができやすいため、注意深いケアが求められます。

 

原因6:加齢により消化機能が低下した

猫も高齢になると、人間と同様に身体機能が衰えてきます。7歳以上のシニア期に入ると、消化器官の働きが弱まり、腸の蠕動運動も鈍くなるため、便秘になりやすくなります。

また、筋力の低下によって排便時にうまく力むことができなくなったり、関節の痛みからトイレに行くこと自体が億劫になったりすることも原因の一つです。成猫期とは異なる、高齢猫に合わせた食事や生活環境の配慮が必要になります。

 

原因7:病気や薬の副作用が影響している

便秘の症状の背後には、何らかの病気が隠れている可能性があります。例えば、結腸の機能が低下する巨大結腸症、骨盤骨折後の変形、会陰ヘルニア、腫瘍による腸の圧迫や閉塞などが便秘を引き起こすケースもみられます。また、腎臓病による脱水も便秘を悪化させます。

治療のために服用している薬の副作用として、腸の動きが抑制されて便秘になることもあります。抗生物質なども影響する可能性があり、整腸剤の処方が必要な場合もあります。

 

原因8:異物誤飲による腸閉塞の可能性も

猫がおもちゃの部品やビニール、紐などを誤って飲み込んでしまうと、それらが消化管の途中で詰まり、腸閉塞を引き起こすことがあります。腸閉塞は、便やガスが腸を通過できなくなるため、排便がない、嘔吐、食欲不振などの症状があらわれます。

これは命に関わる緊急性の高い状態です。便秘に加えて、激しい嘔吐や元気の急激な消失などがみられる場合は、異物誤飲の可能性を疑い、直ちに動物病院を受診してください。

猫の便秘に関するよくある質問!

獣医師の触診を受ける猫

ここでは、猫の便秘について飼い主から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。日々のケアや、いざという時の判断の参考にしてください。

 

猫の便秘の治療費はどれくらい?

猫の便秘の治療費は、症状や治療内容により大きく変動します。

診察と緩下剤などの内服薬の処方であれば数千円程度ですが、レントゲン検査や血液検査、摘便処置などが必要になると1万円から数万円程度かかることもあります。手術が必要な場合は、さらに高額になります。

※治療費はあくまで一例です。動物病院やペットの状態などによって異なるためご注意ください。

 

猫の便秘は予防できる?

猫の便秘は、日々の生活習慣を見直すことで、ある程度予防可能です。

具体的には、水分を十分に摂取できる環境を整え、食物繊維を含むバランスの取れた食事を与え、適度な運動を促すことが基本です。また、こまめなブラッシングや清潔なトイレ環境の維持も重要な予防ケアとなります。

 

便秘気味の猫におすすめのキャットフードは?

食物繊維が豊富に含まれている便秘対応のフードや、消化性の高いフードがおすすめです。水分摂取量を増やすためにウェットフードを取り入れるのも良い方法です。

動物病院で相談し、症状に合った療法食を選ぶのが最も確実です。腸内環境を整えるサプリメントの活用も検討できます。

 

猫の便秘にオリーブオイルを少量与えてもいい?

自己判断で猫にオリーブオイルを与えるのは推奨されません。猫によっては下痢や嘔吐を引き起こす可能性もあります。自己判断で試すのではなく、動物病院を受診して処方された薬などを与えるようにしましょう。

まとめ│猫が2日以上うんちが出ない場合は便秘の可能性あり

猫の便秘は、2日以上排便がない状態が受診を検討する一つの目安です。原因は水分不足、食事、運動不足、ストレスなど多岐にわたります。軽度であれば自宅での対処法で改善も期待できますが、場合によっては病気が隠れている可能性もあり、なるべく早期に動物病院で診察を受けることが重要です。

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この記事の監修者 ペット保険比較のピクシー編集部
ペット保険の専門家であるメンバーがコラムを監修しています。少額短期保険募集人、損害保険募集人、ファイナンシャルプランナー、愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、ペット防災指導員、犬のしつけインストラクターなどの数多くの資格を保有。犬や猫などの動物が大好きで、飼育歴は10年以上です。知識や経験を活かして、さまざまなお役立ち情報をお届けします。

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