ペット保険の手術・入院のみの特化型プラン

ペット保険には、入院や手術を重点的にカバーする「特化型プラン」があることをご存じでしょうか?

今回は「特化型」のプランがあるペット保険5社をご紹介しながら、それぞれの特徴について詳しく解説します。

【この記事でわかること】

  • 入院・手術のみの特化型ペット保険を比較!
  • ペット保険は手術前に加入しても補償される?
  • ペットが手術をしたときの平均費用!
  • ペット保険の『通院あり』『通院なし』はどちらがおすすめ?

ペットの入院や手術費用は数十万円と高額になり、飼い主さまの大きな負担となってしまうことも少なくありません。

「入院や手術などの高額な治療にそなえておきたい!」と考えている飼い主さまは、今回の記事をぜひ参考にしてください。

 

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まだペット保険に加入していない方、これから加入する方、保険の乗り換えを検討中の方は参考にされてください。

目次

入院・手術のみ特化型のペット保険があるのは5社!

ペット保険比較のピクシーで取り扱っている「入院・手術のみに特化したプラン」があるペット保険5社は以下のとおりです。

アニコム損保には『どうぶつ健保しにあ』、楽天損保には『スーパーペット保険ねこ』もありますが、上記のプランに絞り紹介します。気になるペット保険をチェックしてみましょう。

ペット保険比較のピクシーにはペット保険についての記事も多数ございますので、安心して保険をお選びいただけます。
保険選びで迷われている方は、保険料補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」も参考にされてください。

ペット保険の「入院・手術のみ特化型プラン」とは?

「入院・手術のみ特化型プラン」とは?

ペット保険には、入院や手術のみを補償する「特化型」のプランと、通院・入院・手術を幅広く補償する「フルカバー型」のプランがあります。

 

特化型は、ペットの手術や入院といった治療費が高額になりやすい補償に限定している分、保険料が安い傾向があることが特徴です。

特化型のプランには、

  • 手術・入院を補償
  • 手術+手術をともなう入院を補償
  • 手術のみ補償

の3タイプがあります。

 

入院・手術のみ特化型プランはパテラも補償される?

ペット保険によって異なりますが、補償対象にパテラ(膝蓋骨脱臼)が含まれていれば補償されます。

パテラは主に小型犬に多くみられる病気ですが、猫でも発症するケースがあります。手術費用は40万円ほどになることもあるため、特化型のペット保険を検討してもいいかもしれません。

なお、パテラが補償対象外のプランもあるため、かならず加入前に公式WEBサイトや重要事項説明書を確認しておきましょう。

 

ペット保険は手術前に加入しても補償される?

ペット保険加入時には審査や待機期間があるため、手術直前に慌てて加入しても補償されません。加入する時点ですでに発症しているケガや病気は補償対象外となるため注意しましょう。

万が一の入院や手術にしっかりと備えておくには、ペットが健康な若いうちに加入を検討しておくことが大切です。

 

ペット保険の”通院なし”とはどういう意味?

ペット保険の「通院なし」とは、入院や手術の補償のみに特化し、通院は補償されないプランを指しています。

一方、「通院あり」のプランは、通院だけでなく、入院・手術にかかる費用までを補償します。そのため、「通院なし」の特化型プランに比べて保険料が高くなる傾向があります。

 

保険料や補償内容を比較して、ペットに必要な補償がそろったペット保険をみつけましょう。

入院・手術のみ特化型のペット保険のメリット・デメリットは?

特化型ペット保険のメリット・デメリット

入院や手術に特化したペット保険のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

 

入院・手術のみ特化型のペット保険のメリット

入院と手術のみに特化したペット保険のメリットは次のとおりです。

  • 保険料が安い
  • 入院・手術に対する補償が手厚い
  • 補償割合を高く設定できるプランもある

特化型のペット保険は補償内容が限られているため、フルカバー型と比較して、保険料が安い傾向があります。

また、入院や手術に対する補償が手厚く、補償割合が90%、100%のプランもあるため、治療費の負担を大きく抑えることもできるでしょう。

 

入院・手術のみ特化型のペット保険のデメリット

入院と手術のみに特化したペット保険には、次のようなデメリットも存在します。

  • 一部の病気の手術は補償対象外
  • 手術前後の通院に対する補償がない

ペット保険は、予防を目的とした去勢・避妊手術などは補償対象外となるケースがほとんどです。

ほかにも、パテラや歯周病など、ペットがかかりやすい病気の手術が補償されないこともあるため、事前によく確認しておきましょう。

入院・手術のみ特化型のペット保険の補償内容を比較!【5社比較】

ここからは、入院や手術に手厚く備えられる特化型のペット保険5社の補償内容を比較していきます。

 

アイペット損保「うちの子ライト」

アイペット損保の「うちの子ライト」は、手術と手術を含む連続10日間までの入院が補償の対象です。

手術1回あたりの支払限度額は50万円、年2回まで補償されますので、年間補償限度額は最大100万円となります。補償割合は最大90%です。

 

「うちの子ライト」には、次のような特徴があります。

  • 新規加入は12歳11か月まで
  • 多頭割引あり
  • 待機期間なし

高齢期のペットでも加入を検討できて、さらに犬は12歳、猫は9歳から保険料が一律になるのもうれしいポイントです。

多頭割引は、2~3契約で2%割引、4契約以上で3%割引になります。

 

ただし、治療費が3万円未満、もしくは入院のみの場合は保険金請求ができません。

窓口精算を希望する方は、通院・入院・手術を補償するフルカバー型の「うちの子」を検討してみましょう。

関連記事:アイペット損害保険株式会社の口コミ・評判は?特長やプラン、メリット・デメリットを紹介

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しい補償内容は重要事項説明書をご覧ください。

 

アニコム損保「どうぶつ健保ぷち」

アニコム損保の「どうぶつ健保ぷち」は、日帰り手術や入院のみでも使える特化型のペット保険です。

手術は年2回まで、入院は年20日まで補償し、それぞれ1回(1日)あたりの支払限度額が設定されています。補償割合は70%のみです。

 

「どうぶつ健保ぷち」には、次のような特徴があります。

  • 免責金額がない
  • 保険料の値上がり幅がゆるやか
  • 無料の付帯サービスが使える

付帯サービスが豊富で、LINEでしつけ・健康相談ができる「どうぶつホットライン」や迷子捜索サービスが使えるところもうれしいポイントです。

 

一方で、新規加入は7歳11か月までなので、8歳を超えると「ぷち」には加入できません。

ただし、入院・手術特化型のプランには、8歳以上が加入できる「どうぶつ健保しにあ」もあり、窓口精算に対応しています。

関連記事:アニコム損害保険株式会社の口コミとは?特長、補償プラン、メリット・デメリットも解説!

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しい補償内容は重要事項説明書をご覧ください。

 

FPC「入院・手術ペット保険スーパー」

FPCの「入院・手術ペット保険スーパー」は、年齢区分ごとの料金設計がわかりやすく、日帰り手術や入院のみでも使える特化型のペット保険です。

8歳11か月まで新規加入でき、年齢による保険料の上昇は最大3回と定められているため、続けやすいという特徴があります。

 

「入院・手術ペット保険スーパー」には、次のような特徴があります。

  • 待機期間なし
  • 年間支払限度額は最大217.5万円
  • スマホアプリで保険金請求が可能

補償割合は50%・70%・90%と3種類ありますが、どの補償割合も年間支払限度額は変わりません。

 

入院と手術補償はそれぞれ年に3回までです。ただし、入院の日数制限はありませんので、長期間の入院時にはメリットを感じられるでしょう。

関連記事:FPCのペット保険の口コミは?メリット・デメリット、おすすめしたい方を解説!

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しい補償内容は重要事項説明書をご覧ください。

 

日本ペット少短「いぬとねこの保険ミニ」

日本ペット少短の「いぬとねこの保険ミニ」は、手術のみの補償に特化したシンプルなペット保険で、業界最安クラスの保険料を実現しています。

手術回数は年2回までですが、年間支払限度額までであれば、1回あたりの支払限度額はありません。補償割合は70%のみです。

 

「いぬとねこの保険ミニ」には、次のような特徴があります。

  • 0~4歳の保険料が一律
  • 手術1回あたりの支払限度額なし
  • 獣医師相談サービスが利用できる

高額になりやすい手術を重点的にカバーしたい飼い主さまは、検討してみると良いかもしれません。

 

気になるポイントとしては、年間支払限度額30万円を超えてしまうと、保険契約が失効します。手術費用によっては保険金請求をしないなど、飼い主さまで自己管理しましょう。

※業界最安クラスの根拠は公式サイトでご確認ください。

関連記事:日本ペット少額短期保険「いぬとねこの保険」にデメリットはある?メリットやおすすめな方も調査!

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しい補償内容は重要事項説明書をご覧ください。

 

楽天損保「スーパーペット保険 手術・入院プラン」

楽天ペット保険ロゴ

楽天損保の「スーパーペット保険 手術・入院プラン」は、日帰り手術や入院のみで使える特化型のペット保険です。

手術は年3回まで、入院は年25日まで補償し、それぞれ1回(1日)あたりの支払限度額が手厚く設定されています。補償割合は90%で、年間支払限度額は最大212.5万円です。

 

「スーパーペット保険 手術・入院プラン」には、次のような特徴があります。

  • 新規加入は10歳11か月まで
  • 免責金額なし
  • 楽天ポイントが貯まる・使える※1

免責金額がないので、少額の手術費用や入院費用でも保険金請求ができます。楽天ポイントが貯まる・使えるうれしいサービスもあります。※1

 

なお、ケガには待機期間がありませんが、病気には30日間設定されています。

関連記事:スーパーペット保険(楽天損害保険株式会社)の口コミや特長、補償プランをまとめて紹介

※1 ポイントの進呈・利用には一定の条件がございます。ポイントに関するルールと規約は楽天損保のホームページをご確認ください。保険加入に伴うポイントの進呈は、楽天エコシステムによる募集経費の削減効果等を楽天会員に還元する制度です。ポイント利用ができるのは初回保険料のみとなります。
※2 このページは概要を説明したものです。詳しくは楽天損害保険株式会社のホームページ、および重要事項説明書等で詳細をご確認ください。

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しい補償内容は重要事項説明書をご覧ください。

【FP解説】入院・手術のみ特化型のペット保険を選ぶポイントは?

特化型のペット保険を選ぶポイント

入院と手術のみに特化したペット保険は、どのプランも保険料が安く抑えられているため比較が難しいと感じることもあるでしょう。

比較するポイントに迷ってしまった場合には

  • 年間支払限度額
  • 手術や入院の限度日数・回数
  • 愛犬・愛猫がかかりやすい病気が補償されるか

を比較してみることをおすすめします。

また、何歳まで保険料が上がり続けるのか、シニア時の保険料はいくらなのかといったポイントも確認しておくことが大切です。

ペット保険は入院・手術のみ特化型とフルカバー型のどちらがおすすめ?

支払う保険料を抑えながら高額な治療のみに備えたい飼い主さまには、フルカバー型よりも特化型のペット保険がおすすめです。

 

一方で、使う機会の多い通院に対する補償を重視したい飼い主さまは、フルカバー型のペット保険がおすすめだといえるでしょう。

特化型に比べてフルカバー型の方が保険料は高い傾向がありますが、ペット保険によってはお手ごろな保険料で加入できるものもあります。気になる飼い主さまは、資料請求やお見積りをして検討してみると良いかもしれません。

ペット保険は掛け持ちできる?最適な組み合わせは?

ほとんどのペット保険は掛け持ちできます。

掛け持ちにおすすめなのは、入院・手術特化型とフルカバー型の組み合わせです。掛け持ちすることによって治療費用を100%補償してもらうことも可能なため、万が一のときのためにしっかりとそなえておきたい飼い主さまは掛け持ちを検討してみましょう。

 

ただし、掛け持ちにはデメリットもあります。注意したいポイントについては以下の記事にまとめていますので、気になる飼い主さまは参考にしてみてください。

犬猫の入院費用や手術費用は高額?ペット保険は必要?

犬猫の入院・手術費用は高額?

「ペットの治療費は高額になりやすい」とよくいわれますが、一体いくらくらいなのでしょうか。

この章では、犬や猫の入院や手術にともなう治療費をご紹介します。

 

犬の手術の平均費用は?よくあるケガや病気は?

犬の手術にかかる平均費用は、ケガや病気によって大きく幅があり、10万~30万円近くなることもあります。

アニコム損保のデータによると、歯周病の平均治療費は約7万円、パテラ(膝蓋骨脱臼)は約26万円となっており、大きく差があることがみてとれます。

 

次に、アイペット損保の「保険金請求が多い傷病のランキング」から、手術によるものをみてみましょう。

順位 傷病名 診療例 参考診療費
1位 腫瘍 皮膚腫瘍を手術で取った例 90,400円
2位 歯周病 全身麻酔をして歯石除去と抜歯をした例 97,300円
3位 膝蓋骨脱臼 ずれた膝蓋骨を手術で戻した例 254,000円
4位 骨折 折れた骨を手術でつなげた例 308,700円
5位 異物誤飲 全身麻酔をして異物を内視鏡で取り出した例 77,760円

※2023年1月~12月のアイペット損保の保険金請求データを基にしたサンプル調査により算出
※上記の診療内容・診療費等は参考であり、実際のお支払い例や一般的な平均・水準を示すものではありません
※診療費は動物病院によって異なります

ペットの手術は多くの場合、全身麻酔下で処置を行うため、治療費が高額になりやすいのです。ペット保険に未加入の場合は、全額自己負担になります。

 

猫の手術に多いケガや病気は?高額事例も!

猫の手術にかかる平均費用は、犬と同じく10万~30万円ほどです。

猫の手術による「保険金請求が多い傷病のランキング」は以下のとおりです。

順位 傷病名 診療例 参考診療費
1位 腫瘍 皮膚腫瘍を手術で取った例 90,400円
2位 異物誤飲 異物を開腹手術で取り出した例 220,800円
3位 歯周病 全身麻酔をして歯石除去と抜歯をした例 97,300円
4位 尿石症 膀胱の結石を手術で取り出した例 127,800円
5位 骨折 折れた骨を手術でつなげた例 308,700円

※2023年1月~12月のアイペット損保の保険金請求データを基にしたサンプル調査により算出
※上記の診療内容・診療費等は参考であり、実際のお支払い例や一般的な平均・水準を示すものではありません
※診療費は動物病院によって異なります

猫は「異物誤飲」による保険金請求が最も多く、開腹手術を行った場合には20万円以上の治療費が発生するケースもあります。

また、猫に多い泌尿器系疾患のひとつである尿石症では、内科治療で対応できない場合には開腹手術によって結石を取り出すケースがあり、治療費が高額になりやすいため注意が必要です。

 

犬や猫の入院費用も高額なの?

動物病院における1日あたりの平均入院費用は3,000~6,000円ほどですが、手術内容や術後の経過によって長期の入院が必要になり、治療費が高額になることは少なくありません。

参照:日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査結果(令和3年度)」

 

ペット保険に加入すると、治療費の自己負担額を抑えられるため、動物病院を受診するハードルが低くなったり、治療の選択肢が広がったりするメリットもあります。

ペット保険の必要性を感じた方は、お見積もりや資料請求から初めてみましょう。

飼い主さまの口コミ

~ペット保険に加入していて良かった~愛犬の前歯のぐらつきが気になり動物病院を受診したところ、歯周病でした。術前検査が25,000円、手術に190,000円かかりました。ペット保険には子犬の頃から加入していて、歯科治療も対象のもので一旦病院の窓口にて立て替えが必要ではありましたが、手術代の9割が補償されました。大変助かりましたし保険に入っていたおかげで費用のことを一切気にすることなく治療を決めれました。(アイペット損保「うちの子ライト」の加入者さま・ミニチュア・ダックスフンド・10歳半)

※調査機関:株式会社クラウドワークス/調査方法:インターネットによるアンケート調査
※口コミはご利用当時の内容に基づくもので、個人の主観的な感想です。

※口コミは回答内容に反しない範囲で、誤字・脱字・表現などを整えて掲載しております。

まとめ│入院・手術のみ特化型のペット保険を検討してみよう!

今回は、入院・手術特化型のペット保険でおすすめのプラン5つについてご紹介しました。

どのプランも補償内容が入院・手術のみに限定されているため、保険料はお手ごろであることが特徴です。

特化型のペット保険を検討する際には、補償内容をよく比較し、重視したいポイントに合ったペット保険を選んでみてください。

 

ペット保険比較のピクシーにはペット保険についての記事も多数ございますので、どうぞご覧ください。
また保険選びで迷われている方は、保険料補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」も参考にされてください。

 

株式会社FPC:PX-KY240924-036(25.04)、アイペット損害保険株式会社:募2407-105(26.05)

松村恵里
この記事の執筆者 松村 恵里
獣医師・Webライター・ファイナンシャルプランナー。麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、NOSAI北海道で7年間勤務。在学中は介在動物学研究室にてアニマルセラピーを専門に研究。犬、猫、ハムスター、馬の飼育管理経験あり。現在は家族と猫2匹とで暮らしている。獣医師や多様なペット飼育の経験から、ペットに関する情報をわかりやすく発信します。

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