大型犬のゴールデンレトリーバー

大型犬を飼っていると、いざというときの医療費が高額になり、数十万円にのぼるケースは少なくありません。

 

この記事では、「大型犬もペット保険に入ったほうがいいのかな…」「どのプランがいいの?」と迷っている大型犬の飼い主さまに向けて、ファイナンシャルプランナー監修のもと、ペット保険が必要な理由や後悔しない選び方を解説します。

【この記事でわかること】

  • 大型犬のペット保険はどれがいい?
  • 大型犬の保険料が高い理由
  • ペット保険の3つの選び方
  • 大型犬が気をつけたい病気と治療費を紹介!

実際にペット保険を活用した飼い主さまのリアルな口コミ・体験談もご紹介しますので、愛犬の保険選びのために、ぜひ参考にしてください。

 

【ペット保険比較のピクシー】では人気ペット保険おすすめランキングもご紹介しております。
まだペット保険に加入していない方、これから加入する方、保険の乗り換えを検討中の方は参考になさってください。

目次

大型犬におすすめペット保険ランキング!

獣医師とゴールデンレトリーバー

大型犬におすすめのペット保険は、補償内容や保険料、さらには年齢による保険料の上がり方など、さまざまな要素を比較して選ぶことが重要です。大型犬におすすめのペット保険をランキング形式でご紹介します。

 

【1位】保険料がリーズナブルなペット保険

大型犬の保険料は、小型犬や中型犬に比べて高くなる傾向にあります。そのため、リーズナブルな保険料のペット保険がおすすめです。

 

犬の平均寿命は延びつづけており、大型犬も例外ではありません。人気の大型犬であるゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリーバー、シベリアン・ハスキーの平均寿命は10歳を超えるといわれています。

 

また、ペット保険の保険料は、シニアになるほど高くなります。加入時点の保険料だけを比較するのではなく、高齢になった際の保険料も確認し、長期的に無理なく続けられるプランを検討することが大切です。リーズナブルな保険であっても、必要な補償がそろっていれば、万が一のときの大きな支えになります。

 

【2位】通院・入院・手術を補償するペット保険

大型犬には、通院・入院・手術を補償する「フルカバー型」のペット保険がおすすめです。

 

大型犬が発症しやすいといわれる股関節形成不全や前十字靭帯断裂は、手術や入院になるケースも多く、手術後も経過観察などで通院することが一般的です。また、拡張型心筋症や皮膚疾患など、継続的に通院が必要になる病気にもかかりやすい傾向があります。

 

通院補償がなく手術や入院だけを補償する特化型のプランもありますが、まずは通院・入院・手術を補償するペット保険を検討してみましょう。

 

【3位】股関節形成不全を補償するペット保険

大型犬の子犬が気をつけたい股関節形成不全は、発症すると外科手術が必要となり、高額な治療費がかかる可能性があります。

 

ただし、股関節形成不全が補償対象外のペット保険もあるため注意が必要です。

 

大型犬、特に遺伝的に股関節形成不全のリスクが高いといわれるゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、バーニーズ・マウンテン・ドッグなどの犬種を飼っている場合は、股関節形成不全を補償するペット保険の検討をおすすめします。

※このランキングは「ペット保険比較のピクシー」が独自の調査をもとにまとめたものです。
※詳しい補償内容は、各保険会社のWebサイトやパンフレット、重要事項説明書などをご確認ください。

 

実は、入ってはいけないペット保険もあります。以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ペット保険比較のピクシーにはペット保険についての記事も多数ございますので、安心して保険をお選びいただけます。
保険選びで迷われている方は、保険料補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」も参考にしてください。

大型犬にペット保険が必要な理由

ペット保険を相談するラブラドール・レトリーバー

「うちの子は元気だから、まだ保険は必要ないかな…」と感じている飼い主さまは多いかもしれません。

しかし、大型犬はその体格ゆえに、小型犬とは違ったリスクを抱えています。大型犬だからこそペット保険が必要とされる理由を、2つの視点から詳しく解説します。

 

小型犬よりも治療費が高額になりやすいから

大型犬は小型犬に比べて体が大きいため、ケガや病気の治療に際して、使用する薬剤の量が増えるなどの理由から、治療費が高額になりやすい傾向があります。

 

動物病院によっては、入院費用などが犬種や体重などで明確に区分されており、治療費は大型犬が最も高く、小型犬の1.5倍程度になるケースもあるようです。犬には人間の健康保険のような公的な制度がないため、動物病院での治療費は全額が飼い主さまの自己負担となります。

 

ペット保険に加入していれば、高額な治療がかかり経済的な負担が大きくなった場合に備えられるでしょう。また、必要な治療を金銭的な理由であきらめずに選択できるというメリットもあります。

 

足腰の負担や病気が心配だから

大型犬は、その大きな体格と体重から、日常の動作やジャンプの衝撃によって足腰に負担がかかりやすいという特徴があります。そのため、関節疾患にかかるリスクが高まります。

 

関節疾患は、手術や長期的な通院が必要となる場合もあり、治療費が高額になる可能性は否定できません。ペット保険に加入しておくことで、治療費の補償だけではなく、動物病院を受診するハードルが下がることから、早期発見・早期治療につながるケースもあります。

大型犬のペット保険選び!後悔しないポイントをFPが解説!

大型犬のペット保険選びを解説するファイナンシャルプランナー

大型犬のペット保険を選ぶ際には、いくつかのポイントをおさえる必要があります。ファイナンシャルプランナーの視点から、後悔しない保険選びのポイントを解説します。

 

病気になる前にペット保険を調べる

ペット保険は一般的に、治療中のケガや病気は補償対象外となります。そのため、愛犬が健康な状態、特に子犬のうちからペット保険について調べ始めることが大切です。

 

多くのペット保険では、加入時に健康状態の告知が必要であり、病歴によっては加入できなかったり、特定の病気や部位が補償対象外となる条件付きの契約になったりすることもあります。

 

「あのとき入っておけばよかった」と後悔しないためにも、早めに複数のペット保険を比較・検討することをおすすめします。

 

~ファイナンシャルプランナーのアドバイス~

たとえ健康であっても、ペット保険に加入できないケースがあります。それは、ペット保険に新規加入できる上限年齢を超えてしまった場合です。愛犬が加入できるペット保険を、ペット保険の年齢制限一覧表で確認してみましょう。

 

補償内容や補償範囲を調べる

ペット保険を選ぶうえで最も重要なのが、補償内容と補償範囲を確認することです。保険会社やプランによって、補償対象のケガや病気や補償内容、補償割合などは異なります。

 

特に、大型犬がかかりやすいといわれる病気が補償対象に含まれているかはかならず確認しましょう。また、通院・入院・手術のどこまでが補償されるのか、年間の補償限度額や日数・回数制限、1日(1回)あたりの支払限度額なども重要な確認ポイントです。

 

愛犬が病気になったときに必要となる治療費や期間を想定し、それに合ったペット保険を選ぶことが大切です。

 

7歳以降の保険料を調べる

ペット保険の保険料は、一般的にペットの年齢が上がるにつれて高くなる傾向があります。

 

特に7~8歳以降、シニア期に差し掛かると、保険料の値上がり幅が大きくなる保険会社も少なくありません。長く安心して加入しつづけるためには、加入時の保険料だけでなく、将来的な保険料や、終身で更新が可能かどうかも確認することが重要です。

 

一部の保険会社では、高齢になっても保険料の値上がりがゆるやかなプラン、一定の年齢以降は保険料が一律になるプランを提供している場合もあります。将来的な家計への負担を考慮し、長期的に無理なく払いつづけられる保険料かどうかを検討することが、後悔しないペット保険選びにつながります。

 

~ファイナンシャルプランナーのアドバイス~

大型犬のペット保険を選ぶ場合は、終身継続ができるプランを選ぶことが大切です。中には、重要事項説明書をよく読むと「限度額に達すると失効する」「病気になると更新時に条件が付く可能性がある」などと書かれているペット保険もあります。大型犬の治療費は高額になりやすいため、病気になっても安心して続けられるプランがおすすめです。

 

下記の記事では、獣医師がおすすめのペット保険をランキング形式で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

【Q&A】大型犬のペット保険に関するよくある質問

2匹のラブラドールレトリーバー

いざペット保険を調べ始めると「大型犬ってどこから?」「何歳までに加入すればいい?」などと、さまざまな疑問が出てくるものです。

そこでこの章では、大型犬の飼い主さまからよく寄せられる質問に、わかりやすくお答えします。保険選びで迷わないためにも、基本的な疑問を事前に解消しておきましょう。

 

どの犬種が大型犬?ミックス犬もペット保険に入れる?

大型犬といわれる犬種には、ゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、ドーベルマン、グレート・ピレニーズなどが含まれます。

ミックス犬もペット保険に加入できますが、犬種ではなく体重で区分され、「20kg以上は大型犬」というように定められることが一般的です。

保険会社によって大型犬・特大犬の分類が異なりますので、該当する区分がわからない場合は、加入を検討している保険会社に直接問い合わせて確認しましょう。

 

大型犬は何歳までにペット保険に加入するべき?

大型犬に限らず、ペット保険は0歳、もしくはお迎えと同時の加入がおすすめです。

多くの保険会社では、加入年齢に上限を設けており、シニア期になると新規加入が難しくなる傾向があります。

ペット保険の加入を悩んでいる場合は、愛犬が病気になる前に検討を開始することが大切です。

 

大型犬のペット保険で補償される治療費は?

大型犬のペット保険で補償される治療費は、主にケガや病気の治療にかかった通院、入院、手術費用が補償対象となります。

ただし、予防接種や健康診断、去勢・避妊手術、保険加入以前に発症していた既往症などは、基本的に補償対象外となります。

加入前に約款や重要事項説明書などをよく確認し、どのような場合に保険金が支払われるのかを理解しておくことが重要です。

 

大型犬の保険料は高い?

一般的に、大型犬のペット保険の保険料は、小型犬や中型犬に比べて高く設定されています。これは、大型犬のほうが体が大きく、ケガや病気の治療費が高額になりやすいからです。

安いペット保険を探している場合は、補償割合を50%に抑えたプラン免責金額のあるプランなども検討してみましょう。

大型犬の飼い主さまにペット保険の口コミを調査!

大型犬の飼い主さまがペット保険についてどのように感じているか、口コミや体験談を調査しました。加入してよかった点や後悔した点など、参考にしてみてください。

 

ペット保険に加入した理由は?

先代の犬もペット保険に入っていて、癌で闘病していた時に大変利用できたから。(フラットコーテッドレトリーバー・7歳の飼い主さま)
 
以前飼っていたペットには保険をかけていなかったので、次のワンちゃんは保険をかけておこうと思いました。ペットが病気になった時には、お金の金額を気にしないで、治療に専念したいなという強い思いがあったので、加入しました。(ゴールデンレトリーバー・11歳の飼い主さま)

 

ペット保険に入ってよかったことは?

ペットのCTやMRIを取るかどうかの診断を病院でいただいた時に、家計費からもちろん支払うつもりでしたが、とても高額だったので、正直保険がおりた時は、本当に入っていてよかったと思いました。(ゴールデンレトリーバー・11歳の飼い主さま)
 
飼い主の不注意でおもちゃを飲み込み開腹手術になってしまいました。高額な金額になることを医師から伝えられ、払えるのかと不安になりましたが、保険適用だったため支払うことができ、加入していて良かったと思いました。(ラブラドールレトリーバー・1歳の飼い主さま)

 

ペット保険に加入して後悔したことは?

ペット保険に補償対象外の費用があったりするので保険がおりたらなと思いました。(ワイマラナー・4歳の飼い主さま)
 
大型犬なので、正直保険料は高いと思います。ただ、保険にはいっているおかげで、ちょっとした不調でも病院に行こうと決断できます。(ゴールデンレトリーバー・9歳の飼い主さま)

※口コミはご利用当時の内容に基づくもので、個人の主観的な感想です。
※口コミは回答内容に反しない範囲で、誤字・脱字・表現などを整えて掲載しております。

大型犬がかかりやすい病気と治療費例

診察中のジャーマンシェパードドッグ

大型犬がかかりやすい病気には股関節形成不全や前十字靱帯断裂などがあり、高額な治療費がかかることもあります。4つの病気について、症状やかかりやすい犬種などを紹介します。

 

股関節形成不全

股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)は、大型犬に多くみられる遺伝性の病気で、股関節の発育異常により下記のような症状を引き起こします。

  • モンローウォーク(腰をふって歩く)
  • 散歩に行きたがらない
  • 横座りをする
  • 後ろ足を同時に出してウサギ跳びのように走る

特に、生後1歳未満の大型犬やゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、セント・バーナード、ロットワイラーなどでみられやすい病気です。治療法としては、鎮痛剤の投与などを行う内科的治療や外科手術があり、手術費用は20万~30万円程度かかることもあります。

 

前十字靱帯断裂

前十字靱帯断裂(ぜんじゅうじじんたいそんしょう)は、膝関節の前十字靭帯が切れてしまうケガで、大型犬に比較的多くみられます。

加齢や肥満、体質的な要因などによって発生するといわれていますが、明確な原因はわかっていません。

 

前十字靱帯断裂を引き起こすと、下記のような症状があらわれます。

  • 地面にほとんど足をつけずに歩く
  • 常に後ろ足を挙げる
  • 膝関節が腫れている
  • 痛みによって動けなくなる

消炎鎮痛剤などの保存療法を行う場合もありますが、手術を行う場合、数十万円程度になることも珍しくありません。手術法によっては50万円以上かかる場合もあります。

 

一度切れてしまった前十字靱帯が元どおりになることはありません。適切な治療を行うためにも獣医師による早期発見・早期治療が大切です。

 

拡張型心筋症

拡張型心筋症は、心臓の筋肉が薄くなり収縮力が弱まる病気で、ドーベルマンやグレート・デーン、ボクサーなどの大型犬に多くみられます。進行性の病気であり、咳や呼吸困難、失神などの症状があらわれ、突然死につながることもあります。

 

完治が難しく、治療は投薬による内科的治療が中心です。生涯にわたる投薬が必要となる場合が多く、定期的な通院や検査、入院による管理が必要になるケースもあるでしょう。

 

胃拡張・胃捻転

胃拡張・胃捻転(いかくちょう・いねんてん)とは、胃がねじれてしまう緊急性の高い病気で、大型犬、特に胸の深い下記のような犬種に多く発生します。

  • グレート・デーン
  • ボクサー
  • ジャーマン・シェパード・ドッグ
  • セント・バーナード
  • ボルゾイ

原因は完全には解明されていませんが、食後の激しい運動などが関連していると考えられています。発症すると命にかかわるため、迅速な処置が必要であり、手術が唯一の治療法となることがほとんどです。手術費用は高額になる傾向があり、25万~40万円程度かかることもあります。

 

上記以外に、大型犬は下記のような病気にもなりやすいといわれています。

  • 関節炎
  • 変形性骨関節症(DJD)
  • 腸閉塞
  • 骨肉腫

【年齢別】大型犬が注意すべき健康トラブル

外にいるドーベルマンの子犬

大型犬は年齢によってかかりやすい、あるいは注意すべき健康トラブルが異なります。それぞれの年齢ステージにあわせたケアが大切です。

 

子犬期(0歳~1歳半ごろ)

子犬期の大型犬は、活発に動き回るため、骨折などのケガに注意が必要です。また、遺伝的な要因による股関節形成不全を発症することもあります。

 

成犬期(1歳半~6歳ごろ)

運動量が多い成犬期は、前十字靱帯断裂などに注意が必要です。また、皮膚疾患や消化器系のトラブルも起こりやすい時期です。定期的な健康診断で病気の早期発見に努め、何か異変があればすぐに動物病院に相談することが重要です。

 

高齢期(7歳ごろ~)

高齢期になると、人間と同様にさまざまな病気にかかりやすくなります。拡張型心筋症や癌(がん)、関節炎などの慢性疾患にかかりやすい傾向があります。

定期的な健康診断に加え、日ごろから愛犬の様子をよく観察し、小さな変化にも気付けるようにしましょう。

まとめ│大型犬のペット保険は早めに比較・検討しよう!

大型犬は大きさや体重などから関節疾患などにかかりやすく、治療費も高額になりがちです。

補償内容や保険料の仕組みを理解し、飼い主さま自身が納得できる選択をしておくことで、将来の不安を大きく減らすことができます。

万が一の際に、愛犬に最善の治療を受けさせてあげるためにも、ペット保険への加入を検討してみてください。

 

【ペット保険比較のピクシー】では、ペットと飼い主さまのためになるお役立ち情報を日々発信しております。
また保険選びで迷われている方は、保険料補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」もご覧ください。

木内比奈子
この記事の監修者 木内 比奈子
ファイナンシャルプランナー。少額短期保険募集人、損害保険募集人。大学卒業後、保険代理店勤務を経て、ペット保険の重要さを感じ資格を取得。北海道犬と14年間、ヨークシャー・テリアと5年間暮らした経験を活かして、おもにペットやペット保険に関する記事を執筆、監修。ペットとの楽しい暮らしをサポートするため、正しく役に立つ情報を発信していきます。

この情報をシェアする

【ペット保険比較】10秒でカンタン比較

記事のカテゴリー一覧