小動物(エキゾチックアニマル)のペット保険

近年、うさぎやハムスター、爬虫類などの小動物、いわゆるエキゾチックアニマルがペットとして人気を集めています。賃貸物件でも飼いやすく、飼育に関して経済的な負担が少ないことが人気の一つですが、愛するペットが体調を崩してしまったときのことを考えたことがありますか?

 

小動物を診察してくれる病院は意外と少なく、治療費用も高額になる傾向にあります。いざというときのために、ペット保険を検討してみませんか?

今回は、小動物が入れるペット保険と、その特徴についてご紹介します。

 

【ペット保険比較のピクシー】では人気ペット保険おすすめランキングもご紹介しております。
まだペット保険に加入していない方、これから加入する方、保険の乗り換えを検討中の方は参考にされてください。

目次

小動物(エキゾチックアニマル)の定義って?

小動物(エキゾチックアニマル)の定義

小動物(エキゾチックアニマル)とは犬や猫以外のペットを意味し、特に下記の動物たちが人気を集めています。

  • うさぎ
    かわいさはもちろん、大声で鳴かず体臭も気になりにくいことから長年人気を誇っています。
  • ハムスター
    ネズミの仲間で、夜行性の動物です。手のひらに乗るサイズ感やポリポリと餌を食べる姿がかわいらしいですね。
  • チンチラ
    病気になりにくく、長生きしやすいのが特徴です。性格は穏やかで、人に懐きやすい動物です。
  • 爬虫類
    ペットとして人気を高めつつあり、特にカメやトカゲ、ヘビなどが人気です。

そもそもペット保険って?小動物にも必要なの?

動物病院での請求額に驚いたことのある飼い主さまも多いのではないでしょうか。ペットの診療費はすべて自己負担のため、治療費が高額に感じられることもあるでしょう。

 

サイズにかかわらず小動物は病気やケガのリスクを抱えており、万が一に備えておくことが大切です。特に近年は長寿化に伴い、ペット保険の需要が高まっています。

 

ペットが病気になってから保険に加入しようとすると、その病気が免責となり保険金が支払われなかったり、加入自体を断られたりする場合もあります。若くて健康なうちにペット保険に加入するのがおすすめです。

小動物が加入できるペット保険やプランはあるの?

人気を集めている小動物ですが、ペットとしての歴史はまだまだ浅く、加入できるペット保険は限られています。

小動物向けのペット保険を取り扱っている保険会社は

  • アイペット損害保険株式会社
  • アニコム損害保険株式会社
  • SBIプリズム少額短期保険株式会社

の3社であり、犬や猫と比べると少ないのが現状です。

しかし、3社とも「通院・入院・手術」を補償する手厚いプランを用意しています。

 

今回の記事では、これら3社の補償プランについて比較・検討していきます。

愛するペットに最適な保険は何か、ぜひ検討してみてください。

 

小動物が加入できるペット保険3社を比較!

モルモットなど小動物のペット保険

それぞれの保険会社・補償プランによって、対象となる動物などの条件に違いがあります。小動物を対象としているペット保険3社と4つの補償プランを比較してみましょう。

次の「ペット保険3社の月額・年間保険料を比較!」では、各保険会社・補償プランごとに保険料を紹介しますので、補償内容とあわせて比べてみてください。

 

アイペット損保「うちの子キュート」

アイペット損保「うちの子キュート」では、下記のように哺乳類から鳥類、爬虫類まで多くの小動物を取り扱っています。

  • うさぎ
  • フェレット
  • ハリネズミ
  • モモンガ
  • ハムスター
  • モルモット
  • 鳥(オカメインコ、 セキセイインコ、文鳥など)
  • リス(シマリス、プレーリードッグなど)
  • ネズミ(デグー、チンチラなど
  • トカゲ(カメレオン、イグアナなど
  • カメ(リクガメ、水棲ガメなど)

ペットが引き渡された時点で補償が開始されるため、初めて小動物を飼育される場合や、帰宅してからのペット保険加入の手続きが面倒な飼い主さまにはおすすめな保険といえるでしょう。

また、アイペット対応動物病院では窓口精算が可能であり、保険金を請求する手間がかかりません。

補償割合は70%・50%・30%の3つから選択でき、70%プランは、入院1日あたりの支払限度額が3万円までと充実している点も大きな魅力です。

多頭割引」は、アイペット損保のどのプランに加入していても適用され、保険料が2~3%割引となります。2匹目のお迎えや、犬・猫の飼育を考えている場合は、ぜひ覚えておいてください。

保険料は、小動物の種類と3つの補償割合により異なりますので、公式サイトで確認しておきましょう。継続すると、うさぎ・フェレットの保険料は加齢とともに毎年上昇しますが、そのほかの小動物は種類ごとに保険料が一律となります。

WEB申込みはできず、ペットショップなどの代理店での申込みとなりますので注意しましょう。

  アイペット補償プラン表

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しくは、「うちの子キュート」HP重要事項説明書をご確認ください。

 

アニコム損保「どうぶつ健保ふぁみりぃ」

アニコム損保の「どうぶつ健保ふぁみりぃ」では、犬や猫に加えて下記の動物が加入可能です。

  • うさぎ
  • フェレット

これら小動物の新規加入は一律3歳11カ月までで、継続時にうさぎとフェレットの保険料は加齢とともに毎年上昇しますが、鳥は年齢にかかわらず保険料が一律となります。

「どうぶつ健保ふぁみりぃ」は、無料付帯サービスが充実しているペット保険です。

まず、ペットのうんちを送るだけで腸内年齢を測定できる「腸内フローラ測定」(どうぶつ健活)が毎年受けられます。さらに、獣医師などによる無料のしつけ・健康相談サービス「どうぶつホットライン」の利用も可能です。

ペットが迷子になってしまった場合は、無料の迷子捜索サービスが手助けとなるかもしれません(3日間の捜索料金と出張料までが無料です)。

さらに「どうぶつ健保」対応病院であれば窓口精算が可能で、窓口精算に対応していない場合でも、LINE上で通院、入院費用の保険金請求ができるため利便性が高いといえます。

70%プランは、通院1日あたりの補償限度額が14,000円までですので、複数の検査を受け、治療費用が高額になった場合にメリットを感じるでしょう。

ただし、保険金の請求回数によって、継続時の保険料が増減される点にご注意ください。
※割増となるご契約は、継続契約の約3.5%(2020年度実績)

また、保険期間が始まってからの30日間は待機期間となりますので、この期間中に発症した病気については保険金が支払われません。

アニコム補償プラン表

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しくは、「どうぶつ健保ふぁみりぃ」HP重要事項説明書をご確認ください。

 

アニコム損保「どうぶつ健保はっぴぃ」

アニコム損保の「どうぶつ健保はっぴぃ」では、下記の動物が加入可能です。

  • うさぎ
  • フェレット
  • モモンガ
  • リス
  • ハムスター
  • ネズミ
  • モルモット
  • ハリネズミ
  • チンチラ
  • カメ
  • トカゲ
  • ヘビ

「どうぶつ健保ふぁみりぃ」のようにWEB申込みはできず、ペットショップなどの代理店で、お迎えする日までにお申込みできるプランです。加入を検討している場合は、お近くのペットショップやブリーダーがこの保険を取り扱っているか事前に確認しましょう。

「どうぶつ健保ふぁみりぃ」と同様の補償割合や支払限度額で、ペットの入院・通院・手術を補償します。付帯サービスも同様ですので、どうぶつ健活 「腸内フローラ測定」でペットの健康を毎年チェックしてみましょう。

保険料は、小動物の種類と補償割合により異なりますので、公式サイトで確認してください。継続時のうさぎとフェレットの保険料は加齢とともに毎年上昇しますが、そのほかの小動物は種類ごとに保険料が一律となります。

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しくは、「どうぶつ健保はっぴぃ」パンフレット重要事項説明書をご確認ください。

 

SBIプリズム少短「プリズムペット」

SBIプリズム少短「プリズムペット」では、下記のように幅広い動物種を取り扱っています。

  • うさぎ
  • フェレット
  • ハリネズミ
  • モモンガ
  • リス
  • ハムスター
  • ネズミ
  • モルモット
  • トカゲ
  • カメ

補償限度額内であれば診療費用を100%補償し、診断書作成費用も補償してくれるのが特徴です。補償内容がわかりやすく、安心感につながるでしょう。また年齢を重ねても保険料が変わらないというのもうれしいポイントです。

新規加入の上限年齢は、種類ごとに大きく異なり、例えば、うさぎは満11歳未満まで、オウム・ヨウムは満20歳未満までお申込みが可能です。

プレミアムプランでは、通院・入院費用の補償限度日数が年間30日までと多く、少額の入院費用や、退院後の通院費用がかさんでしまった場合にメリットを感じるでしょう。

ただし、がんのみ待機期間が45日間設定されていますので注意してください。

以下に、「うさぎ等小動物プラン」の補償内容を紹介します。鳥類、爬虫類については、「鳥類・爬虫類プランをご確認ください。

SBIプリズム補償プラン表

※本記事では、保険商品の概要をご案内しています。
※詳しくは、SBIプリズム少短HP重要事項説明書をご確認ください。

ペット保険3社の月額・年間保険料を比較!

一言でペット保険と言っても、保険会社や補償プランによって、加入できる小動物の種類や補償内容などに違いがあることがお分かりいただけたでしょうか。

保険を検討する際はこのような条件面も重要ですが、保険料も重要な検討項目です。では、これら3社の保険料は、具体的にどれくらい差があるのでしょうか?

今回は例として「0歳のうさぎ」が加入した場合の保険料を比較してみましょう。

下記の表のように、保険会社や補償割合、月払いか年払いかによっても保険料に差があります。ペット保険に加入する際は、これらを総合的に考えて加入するプランを選ぶ必要があります。

なお、月払いよりも年払いの保険料総額が数%~1カ月程度安くなります。寿命の長い小動物を飼育している飼い主さまは、年払いを検討しても良いかもしれません。

保険会社・
補償プラン

補償割合 月払 年払
アイペット損保
「うちの子キュート」
70% 2,810円 32,770円
50% 2,290円 26,730円
30% 1,740円 20,220円
アニコム損保
「どうぶつ健保ふぁみりぃ」
「どうぶつ健保はっぴぃ」
70% 3,270円 35,680円
50% 2,460円 26,820円

SBIプリズム少短
「プリズムペット
うさぎ等小動物プラン」

100%
(プレミアム)
3,460円 38,060
100%
(バリュー)
2,890 31,830

※1 アニコム損保「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保はっぴぃ」は、ペット賠償責任特約(月払:140円、年払:1,500円)を付帯できます。
※ 継続時の契約内容や保険料については、各保険会社の重要事項説明書や約款をご確認ください。

 

小動物のペット保険選びのポイントは?

モモンガなど小動物のペット保険選び

保険料や補償内容以外に、以下のような点に注目して補償プランを選びましょう。

  • 新規加入が可能な年齢
  • 補償が開始される日
  • 保険金の請求方法
  • 割引・付帯サービス

まず重要なのはペットの年齢です。補償プランには、新規加入可能な年齢に上限がある場合がほとんどです。特に小動物では年齢制限が低めに設定されていることが多いため、よく確認しましょう。

また待機期間の有無や、保険金の請求方法を事前に確認しておくことも重要です。

保険会社の中には、多頭割引など、各種割引を行っている場合もあります。このような制度を利用することで保険料を低く抑えられるかもしれません。

 

高齢の小動物もペット保険に入れる?

ペットの種類や補償プランによって新規加入の上限年齢が設けられています。そのため、高齢であるほど選択肢は狭まり、保険に入りにくくなるといえます。

SBIプリズム小短では、ペットの種類により新規加入可能年齢に差があり、オウム・ヨウムの場合は、満20歳未満までが新規加入対象となっています。

アイペット損保、アニコム損保では小動物の種類にかかわらず、新規加入の上限年齢は低めの設定です。

加入後の保険料の負担を気にしている飼い主さまは、ペットが若いうちに加入はしておき、更新時に補償割合や特約を見直すというのも一つの手でしょう。

備考:爬虫類におすすめのペット保険は?

爬虫類におすすめのペット保険

爬虫類は、下記のペット保険に加入することができます。

  • アイペット損保「うちの子キュート」
  • アニコム損保「どうぶつ健保はっぴぃ」
  • SBIプリズム少短「プリズムペット 鳥類、爬虫類プラン」

通院・入院・手術を補償するプランがそろっていますが、加入できる種類や年齢に制限があるため、保険を検討する際はよく確認しましょう。

 

一般的に爬虫類は寿命が長く、平均寿命が数十年のものもいます。健康で長生きしてもらうためにも、日ごろから体調に気を配り、病気の早期発見に努めましょう。ペット保険に加入していれば、万が一のときに備えることができます。

小動物のかかりやすい病気と治療費用を種類ごとに紹介!

病気を早期発見するためにも、ペットたちがどのような病気にかかりやすいのか知っておくことは重要です。以下の小動物のかかりやすい病気と、おおよその治療費用についてご紹介します。

  • うさぎ
  • フェレット
  • ハムスター
  • チンチラ

 

うさぎ

◆特徴(種類・値段・寿命)

ペットとして飼育されているうさぎにはさまざまな種類がありますが、中でも以下の3品種が人気です。

  • ネザーランドドワーフ
  • ホーランドロップ
  • ドワーフホト

どれも小型なうさぎで、それぞれ耳の形や毛の模様などに特徴があります。

 

うさぎの値段は雑種(ミックス)で5千〜1万円純血種で3〜10万円ほどで、品種や血統書の有無などにより大きく差があります。寿命は飼育環境に応じて5〜11年と変化しますが、平均寿命は7〜8歳ほどです。

 

◆かかりやすい病気

うさぎは「不正咬合」や、「胃腸うっ滞」といった消化器疾患が起こりやすい動物です。

 

  • 不正咬合

うさぎの歯は「常生歯(じょうせいし)」と呼ばれ、生涯伸びつづけます。通常は食事の際にすり減るため問題は生じませんが、何らかの原因でうまくすり減らないと噛み合わせが悪くなり、食べ物をうまく食べられなくなります。

  • 胃腸うっ滞

ストレスや気温の変化などが原因で胃腸の動きが悪くなる病気で、進行すると死に至ることもあります。食事をあまり摂らず、便の量が少ないと感じたときは早めに動物病院を受診しましょう。

 

◆治療費用

前述した消化器疾患での治療費用の年間平均額は、3~4歳で約3万円というデータが出ています。一般的に消化器疾患は血液検査やレントゲン検査などが必要となる場合があり、検査の種類によって治療費用は大きく変動します。また不正咬合の場合は麻酔をかけて処置することもあり、治療費用はさらに高額になります。

 

女の子では子宮に膿がたまる「子宮蓄膿症」という病気にかかり、緊急手術が必要となるケースもあります。治療には、術後の入院も含め、10万円以上の費用がかかる場合もあるでしょう。

参照:アニコム「家庭どうぶつ白書2019」うさぎにおける診療費

 

◆飼育のポイント

消化器疾患を予防するために、牧草を含むバランスの良い食事を心がけましょう。またうさぎはストレスに弱く、気温や食事の変化に敏感な動物です。室温を一定にするなど、ストレスを減らす工夫が大切です。

また食欲や便の量などに気を配り、変化があった場合は早めに動物病院に相談してください。

女の子をお迎えした場合は、避妊手術を行うことで子宮の病気を予防することができます。うさぎの手術を行っている病院は限られるため、お迎えの前に信頼できる病院を探しておきましょう。

 

フェレット

◆特徴(種類・値段・寿命)

フェレットはイタチ科の哺乳類で、肉食性の動物です。犬や猫と異なり品種はありませんが、長毛種の「アンゴラフェレット」のみ品種としてほかのフェレットと区別されています。

 

値段は約2〜5万円ほどですが、アンゴラフェレットは希少であり、数十万円で販売される場合もあります。

平均寿命は5〜8年程度ですが、フェレットの寿命は食生活や運動量、生活環境により大きく影響され、中には10年以上生きた例も報告されています。

 

◆かかりやすい病気

フェレットは好奇心旺盛な動物であり、特に若いフェレットでは誤飲に注意が必要です。

 

またフェレットは成長が速く、4歳で高齢期を迎えるため、ほかの動物よりも高齢期の疾患にかかりやすい動物です。特に腫瘍を発症するリスクが高く、4歳で約3割のフェレットが腫瘍を発症するといわれています。

 

特に起こりやすい腫瘍として「副腎腫瘍」「インスリノーマ」「リンパ腫」が挙げられ、これらは「3大腫瘍」と呼ばれています。

 

◆治療費用

フェレットの年間にかかる平均治療費用は、若齢期では1万〜2万5千円程度ですが、高齢期に入ると8〜16万円と高額になります。年齢を重ねるほど病気を発症するリスクが高く、治療費用も高額になる傾向があります。

 

特に腫瘍で通院する場合、一回の治療費用が1万円を超えてくる場合も珍しくありません。治療は継続的に必要な場合が多く、経済的な負担が大きくなります。

 

◆飼育のポイント

フェレットは好奇心旺盛な動物のため、ティッシュや小さなプラスチックなど、口に入れてしまいそうなものはなるべく床に置かないよう気をつけましょう。

 

また狭い隙間に入り込むことを好む習性があります。隠れているのに気付かず、飼い主が踏んでしまうこともあるため十分に注意しましょう。

 

フェレットは人間の10倍もの速さで年をとるといわれています。その分病気の進行も速いため、定期的に健康診断を受け、体重や食欲などに変化がある場合は早めに動物病院に相談することがおすすめです。

 

ハムスター

◆特徴(種類・値段・寿命)

ハムスターはネズミと同じ齧歯(げっし)類であり、野生下では乾燥地帯で穴を掘って生活しています。ハムスターには24種もの種類がありますが、主に以下の5種がペットとして飼育されています。

  • ゴールデンハムスター
  • ジャンガリアンハムスター
  • ロボフロスキーハムスター
  • キャンベルハムスター
  • チャイニーズハムスター

値段は平均で1,000〜3,000円ほどであり、品種によって異なります。寿命も品種により異なりますが、平均すると2〜3年程度と、ほかの動物と比べて短いのが特徴です。

  

◆かかりやすい病気

ハムスターは比較的眼や皮膚の病気にかかりやすく、角膜炎や結膜炎、皮膚の感染症に弱い動物です。またうさぎと同じく常生歯をもつため、不正咬合になり噛み合わせが悪くなる可能性もあります。

 

ハムスターの口内には「頬袋」と呼ばれる食べ物をためておける袋が存在し、この部分が問題を起こすケースもあります。

まずは頬袋に長期間食べ物が入りっぱなしになり、中で腐敗し頬袋に炎症を起こす場合です。また、頬袋が反転して口の外に出てしまう「頬袋脱」という病気になることもあるでしょう。

 

◆治療費用

ハムスターは犬や猫と比べて非常に小さいため、薬代は安く済む場合もありますが、検査にかかる費用は犬や猫と同じです。

1,000〜3,000円で買ったハムスターでも、何倍もの治療費用がかかる場合がほとんどでしょう。また複数回の治療が必要になり、通院費用がかさむケースもあります。

 

特に不正咬合や頬袋脱になった場合は麻酔をかけて処置する場合もあるため、治療費用は高額になるかもしれません。

 

◆飼育のポイント

ハムスターは臆病で警戒心の強い動物です。ストレスにも弱いため、大きな音や環境の変化には十分注意しましょう。また飼い始めは無理に触ろうとせず、時間をかけて人に慣らすようにしてください。

 

ハムスターは繁殖能力が高く、オスとメスを同じケージに入れておくとあっという間に増えてしまいます。一度の出産で10匹以上生まれることもあるため、繁殖させるつもりがない場合はオスとメスを会わせないように気を付けてください。

また縄張り意識も強いため、複数のハムスターを飼育する場合はケンカにも注意しましょう。

 

チンチラ

◆特徴(種類・値段・寿命)

チンチラはハムスターと同じく齧歯類であり、主に牧草を食べる動物です。ペルシャ猫のカラーバリエーションである「チンチラ」とは別の動物になります。

 

ペットとして飼われているのは「オナガチンチラ」という種類で、15種類もの毛色が存在します。値段は数万円程度のものもいれば、人気の毛色では6〜9万円ほどにもなります。チンチラは齧歯類の中では比較的病気になりにくいとされています。平均寿命は10歳ほどですが、20歳を超えることも珍しくありません。

  

◆かかりやすい病気

チンチラはうさぎやハムスターと同じく常生歯をもつため、不正咬合に注意が必要です。

 

また、皮膚疾患にも比較的かかりやすいことが知られています。特に若齢期には「皮膚糸状菌症」という皮膚疾患のリスクが高まります。これはカビの一種である皮膚糸状菌による感染症であり、塗り薬などを使った継続的な治療が必要になります。

人にも感染する病気のため、ペットが発症した場合は感染予防のため手洗いを徹底しましょう。

 

骨が細く、俊敏に動き回るため、骨折にも注意が必要です。

 

◆治療費用

皮膚糸状菌症を発症した場合、通院一回あたり3,000〜4,000円の費用がかかります。皮膚糸状菌症は治りづらく、再発しやすい疾患のため、一度発症すると継続的な治療が必要になるかもしれません。

 

不正咬合で麻酔をかける処置が必要となった場合、一回あたり約1〜2万円程度の治療費用がかかります。

 

手術により骨折の治療を行った場合、入院費用を含めると10万円以上かかる場合もあります。また術後も定期的な通院が必要となるため、高額な治療費用がかかるでしょう。

 

◆飼育のポイント

チンチラはもともと高山に住む動物であり、乾燥した寒い気候を好みます。そのため室温は10〜20℃程度湿度は40%以下が好ましい環境です。特に夏はかならず冷房を使用し、チンチラにとって快適な環境を整えてあげましょう。

 

またチンチラは運動量が多い動物のため、部屋の中を散歩させてストレスを発散させてあげると良いでしょう。お散歩の際はサークルを設置し、ケガや誤食の原因となるものはサークルから離しておくようにしてください。

まとめ

小動物のペット保険まとめ
  • 小動物の治療費用は高額になりやすい
  • 通院・入院・手術を補償するペット保険に加入可能
  • ペットに合う保険選びが大切

人気が高まる一方、小動物を診察してくれる動物病院はまだまだ少なく、治療費は高額になる傾向があります。

小動物をお迎えする際は、ペット保険への加入や将来かかりやすい病気について知って備えておくことが重要です。

 

ペット保険を検討する際は、対象動物や年齢などの条件をよく確認し、ペットに適した保険を選びましょう。

 

【ペット保険比較のピクシー】では、ペットと飼い主さまのためになるお役に立ち情報を日々発信しております。
また保険選びで迷われている方は、保険料補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」もご覧ください。

 
※ペット保険比較のピクシーでは、小動物(エキゾチックアニマル)のペット保険はお取り扱いしておりません。詳細は各保険会社ウェブサイトでご確認ください。
増山綾乃
この記事の執筆者 増山 綾乃
獣医師・Webライター。2018年に北海道大学獣医学部を卒業後、複数の病院にて小動物臨床医として勤務。現在、獣医学についてさらに勉強するために、北米の大学にて勤務する傍ら、Webライターとして獣医療に関する情報を配信する活動を行っている。獣医療やペット保険に関する情報を、みなさまにわかりやすくお伝えできるように心がけます。
木内比奈子
この記事の監修者 木内 比奈子
ファイナンシャルプランナー。少額短期保険募集人、損害保険募集人。大学卒業後、保険代理店勤務を経て、ペット保険の重要さを感じ資格を取得。北海道犬と14年間、ヨークシャー・テリアと5年間暮らした経験を活かして、おもにペットやペット保険に関する記事を執筆、監修。ペットとの楽しい暮らしをサポートするため、正しく役に立つ情報を発信していきます。

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