
愛犬の口が突然プルプルと震え始めたら、何か悪い病気ではないかと心配になりますよね。
その口の震えには、一時的な興奮や生理現象といった心配いらない理由から、病気が隠れている危険なサインまでさまざまな原因が考えられます。
この記事では、犬の震える原因や、考えられる病気、病院に行く前にしておきたい準備などについて説明しています。
犬の口の震えには、興奮や寒さなどによる生理的な原因だけでなく、歯周病やてんかん、中毒、低血糖、脳腫瘍などの病気が隠れていることがあります。特に、意識障害や全身けいれん、よだれ、食欲不振などを伴う場合は要注意です。犬の口が震える原因や病気の症状を見極め、異常があれば早めに動物病院を受診しましょう。
まずはチェック!愛犬の口の震えで動物病院へ行くべき危険なサイン
犬の口の震えには、生理的なものと病的なものがあります。
まずは、緊急性が高く、すぐに動物病院を受診すべき危険なサインを把握することが重要です。
これから挙げる症状が一つでもみられる場合は、様子を見ずに獣医師に相談してください。
特に、震えが口元だけでなく全身に及んでいたり、意識の状態に変化がみられたりする場合は、深刻な神経疾患や中毒などの可能性があります。
意識がなく、呼びかけに反応しない
飼い主が名前を呼んだり、体に触れたりしてもまったく反応がない場合は、てんかん発作など意識障害を伴う神経系の病気が強く疑われます。
口の震えとともに、目が虚ろになったり、失禁や脱糞を伴ったりすることもあります。
このような症状は、脳に異常が起きている可能性を示す深刻なサインであり、緊急の対応が必要です。
震えが収まった後も、意識が朦朧としている状態が続く場合は、すぐに動物病院を受診してください。
震えが5分以上続いている、または短時間で繰り返す
口の震えが一過性のものではなく、5分以上続く場合や、一度収まっても数分から数時間のうちに何度も繰り返す場合も注意が必要です。
これは「てんかん重積発作」や「群発発作」と呼ばれる状態で、脳に深刻なダメージを与える危険性があります。
短時間の震えであっても、頻繁に起こるようであれば、その背景に何らかの病気が隠れている可能性を考え、獣医師に相談することが推奨されます。
口の震えだけでなく全身がけいれんしている
震えが口元だけでなく、手足や背中など全身に広がっている場合、それは部分的な震えではなく全身性のけいれん発作の可能性が高いです。
体を硬直させたり、手足をバタつかせたりする動きがみられることもあります。
全身けいれんは、てんかんだけでなく、脳腫瘍や重度の中毒、代謝性疾患など、命にかかわる病気のサインであるケースが少なくありません。
口の震えから始まったとしても、全身に症状が及んだ時点ですぐに獣医師の診察を受けるべきです。
よだれが大量に出ている、または口から泡を吹いている
口の震えと同時に、普段より明らかに多いよだれが出たり、口から泡を吹いたりする症状は、てんかん発作や中毒の典型的なサインの一つです。
自律神経がコントロールを失い、唾液の分泌が過剰になることで起こります。
特に、何かを誤飲してしまった可能性がある場合は、食べたものの残りやパッケージを持参して、急いで動物病院へ向かう必要があります。
また、口腔内の痛みや吐き気を伴う病気でも、よだれが増えることがあります。
食欲不振や元気がないなどほかの症状もみられる
口の震え以外にも、「食欲が落ちた」「ぐったりして動かない」「嘔吐や下痢がある」といった全身的な体調不良がみられる場合、その震えは単なる生理現象ではなく、何らかの病気の一症状である可能性が高いです。
体のどこかに痛みや不快感があったり、内臓疾患によって体力が低下していたりすることが原因と考えられます。
複数の症状が同時にあらわれている場合は、自己判断せず、早めに動物病院で総合的な診察を受けましょう。
しかし、すべての震えが病気のサインというわけではありません。
次に、病気以外の生理的・心理的な理由をみていきましょう。
犬が震える原因については、下記の記事で詳しく紹介しています。▼
犬が震える原因について症状別に紹介!対処法と予防法についても解説!
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病気じゃないかも?犬の口が震える生理的・心理的な理由

犬の口の震えは、かならずしも病気が理由で起こるわけではありません。
感情の高ぶりや生理的な反応、あるいは加齢に伴う自然な変化としてあらわれることもあります。
これらのケースでは、震えは一時的であり、原因となる状況が解消されれば自然に収まるのが特徴です。
喜びや興奮を抑えきれずに口元がプルプル震える
飼い主の帰宅時や、大好きなおやつを目の前にした時など、犬は強い喜びや興奮を感じると、その高ぶる気持ちを抑えきれずに口元をプルプルと震わせることがあります。
これは、感情の高ぶりによって交感神経が活発になり、筋肉が小刻みに収縮するために起こる生理現象です。
この場合の口の震えは、尻尾を振ったり、うれしそうに駆け寄ってきたりといった、ポジティブな行動とともにみられるのが特徴です。
興奮が収まれば、震えも自然に止まります。
ほかの犬の匂いを嗅いだ後のフレーメン反応でみられる震え
犬がほかの犬のお尻の匂いや尿の匂いを嗅いだ後、口をパクパクさせたり、歯をカチカチと小刻みに鳴らしながら口の震えをみせたりすることがあります。
これは「フレーメン反応」と呼ばれる生理現象です。
鼻から入った匂いを、口の中の上顎にあるヤコブソン器官というフェロモンなどの匂いを感知する器官に送り込み、より詳しく分析するために行われます。
病的なものではなく、匂い情報を処理しているサインです。
寒さや恐怖、不安を感じて体が小刻みに震える
人間が寒い時に体が震えるのと同じように、犬も体温を維持するために筋肉を小刻みに収縮させて体を震わせることがあります。
また、雷や花火の大きな音、動物病院での診察など、強い恐怖や不安を感じた時にも、ストレス反応として体が震えます。
これが口元にあらわれることも少なくありません。
この震えの理由は、身を守るための本能的な反応であり、原因となる環境から離れて安心できる状態になれば収まります。
シニア犬(老犬)にみられる筋力低下による震え
シニア犬になると、人間と同じように全身の筋力が少しずつ衰えていきます。
特に、あごの筋肉が弱くなると、自分の意思とは関係なく下顎が小刻みに震えることがあります。
これは、筋肉が疲労しやすくなったり、神経の伝達がうまくいかなくなったりすることが理由です。
リラックスしている時や寝ている時にみられることが多く、痛みやほかの症状を伴わないのであれば、多くは加齢による生理的な口の震えと考えられます。
これらの生理的な震えとは異なり、病気が原因で口が震える場合は注意が必要です。
次に、口の震えから考えられる主な病気について解説します。
注意したい病気の可能性|口の震えから考えられる主な原因
生理的・心理的な理由とは別に、口の震えが病気のサインとしてあらわれるケースには注意が必要です。
口腔内のトラブルから神経系の疾患、中毒、代謝異常にいたるまで、その理由は多岐にわたります。
これらの病気は、放置すると症状が悪化したり、命にかかわったりする可能性もあるため、早期発見・早期治療が重要です。
歯周病や口内炎など口の中の強い痛みが原因の場合
犬の口の震えで比較的多い理由は、歯周病や口内炎、歯の破折、口腔内腫瘍など、口の中に生じた強い痛みです。
痛みによってあごの筋肉が緊張し、震えとしてあらわれます。
この場合、口の痛みが原因で、下記のような症状を伴うことが多くあります。
- 食事を食べにくそうにする
- 硬いものを避ける
- よだれが増える
- 口臭が強くなる
- 口の周りを触られるのを嫌がる
日頃から口の中をチェックする習慣をつけることが早期発見につながります。
てんかん発作の前兆や部分発作としてあらわれるケース
てんかんは、脳の神経細胞が異常に興奮することで発作を繰り返す病気です。
全身がけいれんする「全般発作」がよく知られていますが、脳の一部だけが興奮する「焦点発作(部分発作)」では、意識は保たれたまま、口元や顔の一部だけがピクピクと震える症状がみられることがあります。
また、本格的な発作が起こる前の前兆として、口の震えがあらわれるケースも報告されています。
犬のてんかんについては下記の記事で詳しく紹介しています。▼
犬のてんかんの症状や原因は?発作が起きた際の対処法や治療法、薬の値段も解説!
脳腫瘍や水頭症など神経系の疾患が疑われる場合
てんかん以外にも、脳腫瘍や脳炎、水頭症といった脳の構造的な異常が、神経症状として口の震えを引き起こすことがあります。
これらの病気では、震えのほかに、まっすぐ歩けない(旋回運動)、食欲や性格の変化、視力の低下、頭を傾けるといったほかの神経症状がみられることが多いのが特徴です。
特に高齢の犬で、急に震えなどの症状が出始めた場合は、脳の病気も視野に入れる必要があります。
中毒症状の一つとして口の震えが起きることも
犬にとって有害な物質を誤って摂取してしまった場合、中毒症状の一つとして口の震えやけいれんが起こることがあります。
原因となる物質は、チョコレートや玉ねぎ、キシリトールなどの食べ物から、殺虫剤、不凍液、観葉植物、人間の医薬品までさまざまです。
震えのほか、嘔吐、下痢、ぐったりする、呼吸が荒いといった症状を伴うことが多く、命にかかわるため緊急の対応が求められます。
低血糖や腎臓・肝臓の不調が引き起こす震え
血液中の糖分濃度が異常に低下する「低血糖」は、脳のエネルギー不足を引き起こし、けいれんや口の震えの原因となります。
特に子犬や小型犬で起こりやすいです。
また、腎臓や肝臓の機能が低下すると、体内にたまった毒素が神経に影響を及ぼし(尿毒症や肝性脳症)、震えなどの神経症状を引き起こすことがあります。
食欲不振や多飲多尿、黄疸といったほかのサインにも注意が必要です。
これらの病気が疑われる場合、正確な診断のためには動物病院での検査が不可欠です。
次に、受診前に飼い主ができる準備についてみていきましょう。
犬の低血糖については下記の記事で詳しく紹介しています。▼
犬が低血糖になったら震える?症状、原因や予防に良い食べ物を紹介!
動物病院を受診する前に飼い主ができること
愛犬の口の震えに気づいたら、まずは慌てず冷静に様子を観察することが大切です。
動物病院を受診する際には、飼い主からの情報が正確な診断を下すための重要な手がかりとなります。
震えが起きている時の状況や、それ以外の時間での愛犬の様子などを事前に整理しておくことで、診察がスムーズに進みます。
特に、震えは診察室では再現されないことも多いため、事前の準備が診断の精度を大きく左右します。
的確な診断のために!震えの様子を動画で撮影する際のポイント
口の震えは診察時に症状が治まっていることが多いため、スマートフォンなどで動画を撮影しておくことが非常に有効です。
撮影する際は、以下のポイントを意識すると、より診断の助けになります。
まず、口元だけでなく体全体の様子がわかるように撮影します。
次に、震えがいつ始まり、どのくらい続いたかがわかるように記録してください。
また、震えの最中に呼びかけ、その反応があるかどうかも映像に残しておくと、意識レベルの判断材料になります。
いつから?どんな時に?獣医師に伝えるべき情報を整理しよう
動物病院では、獣医師から症状について詳しく質問されます。
以下の情報を事前にメモなどにまとめておくと、落ち着いて正確に状況を伝えられます。
- 口の震えがいつから始まったか
- どんな時に震えるか(食後、安静時、興奮時など)
- 震えの継続時間と頻度
- 震え以外の症状(食欲、元気、嘔吐、下痢の有無など)
- 過去の病歴や現在服用中の薬
- 誤飲の可能性の有無
これらの情報は、震えの理由を特定するうえで重要な手がかりとなります。
発作中は慌てず、愛犬の安全を確保することを最優先に
もし愛犬が口の震えだけでなく、意識を失って全身けいれんを起こしている場合は、飼い主が冷静に行動することが重要です。
まず、犬の体を揺さぶったり、大声で名前を呼んだりしないでください。
そして、頭を打ったりしないよう、周囲にある家具や硬いものを遠ざけ、安全なスペースを確保します。
発作中に舌を噛むことはまれなので、ケガの危険があるため口の中に手や物を入れるのは絶対にやめましょう。
発作が収まるのを待ち、動物病院に連絡してください。
犬の口の震えに関するよくある質問
ここでは、犬の口の震えに関して飼い主からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
緊急性の判断や、震えが起きた際の対処法など、具体的な疑問にお答えします。
Q.
犬の口が震える時、すぐに病院へ連れて行くべき症状は?
A.
下記に記載している症状がある場合は危険なサインです。
- 意識がない
- 震えが5分以上続く
- 全身けいれんを伴う
- 大量のよだれや泡を吹く
- 食欲不振
これらの症状がみられたら、夜間や休日でもためらわず、すぐに動物病院を受診してください。
口の震え以外に異常がないか、全身の状態を確認することが重要です。
Q.
ストレスや喜びが原因で犬の口が震えることはありますか?
A.
喜びや興奮を抑えようとする時や、雷や通院などで強いストレスを感じた時に、生理的な反応として口が震えることがあります。
これが震えの理由である場合、ほかに症状がなく、原因となる状況がなくなれば震えも収まるのが特徴です。
Q.
震えている最中に口を開けて確認してもよいですか?
A.
無理に口を開けて確認するのは避けてください。
特に意識がないけいれん発作中は、飼い主が無意識に強く噛まれて大ケガをする危険があります。
また、痛みで震えている場合も、無理に触られることで犬にさらなる苦痛とストレスを与え、防衛的に噛みついてくる可能性も否定できません。
Q.
子犬の顎が震える場合は危険ですか?
A.
子犬は筋肉や神経が未発達なため、些細な興奮や寒さで震えることがあります。
しかし、成犬より低血糖を起こしやすいため、ぐったりしているなどほかの症状があればすぐ病院へ行くべきです。
先天的な病気の可能性もゼロではありません。
まとめ|犬の口が震えていても落ち着いて対処しよう
犬の口の震えには、心配のいらない生理的なものから、緊急を要する病気のサインまでさまざまな原因が存在します。
愛犬の口が震えているのをみつけたら、まずは慌てずに「意識はあるか」「ほかの症状はないか」「どのくらい続いているか」を冷静に観察してください。
可能であれば、その様子を動画で撮影しておくと、動物病院での診断に非常に役立ちます。
この記事で紹介した危険なサインがみられないかを確認し、少しでも不安があれば獣医師に相談することが、愛犬の健康を守るための最も確実な方法です。
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- ミニチュア・ピンシャー
- ヨークシャー・テリア
- ラブラドール・レトリーバー
- その他犬種
- 6kg 未満
- 6kg以上 8kg未満
- 8kg以上 10kg未満
- 10kg以上 12kg未満
- 12kg以上 16kg未満
- 16kg以上 18kg未満
- 18kg以上 20kg未満
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