
ベンガルのお世話では、どんなことに気をつければいいのだろう。初めて迎える方にとって猫との生活は、わからないことだらけではないでしょうか。
猫は性格や体質が種類によって違うため、猫種によって飼い主さまが心がける飼育ポイントや、気をつけたいケガや病気が異なります。
今回は、とくにベンガルがかかりやすい病気やケガについて紹介します。健康に過ごすためのポイントや万が一に備える方法を参考に、安心してベンガルを迎え入れましょう。
- ベンガルの特徴や平均寿命
- ベンガルの健康管理方法
- ベンガルのかかりやすい病気とその費用
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ベンガルの特徴

ベンガルは性格や見た目にどんな特徴があるのでしょうか。体質や平均寿命など、飼い主さまが気になるポイントについて解説します。
性格・体質・平均寿命
ベンガルは人が好きで甘えん坊な性格です。スキンシップを取りやすいため、猫を初めて飼育する方であっても、さほど難しくはありません。
まったり過ごす猫種も多いですが、ベンガルは動きが活発な猫種のため、毎日のスキンシップが大切です。キャットタワーや動くおもちゃなどを用意して、室内でも動き回れるアイテムを準備すると良いでしょう。
猫といえば水が苦手なイメージが強いですが、ベンガルは水を怖がらない子も多くいます。水の流れる音に寄ってくることもあるほどです。
何に対しても積極的なところがベンガルの特徴ですが、一方ではストレスに弱い子もいます。ひとりで静かに過ごせる場所を用意するなど、落ち着ける空間も必要です。
ベンガルの平均寿命は13〜15歳程度と言われています。
見た目
次に、ベンガルの見た目の特徴をみてみましょう。
◆耳の形
ベンガルは耳の大きい猫種です。耳の形はきれいな三角形で、ピンと立っている凛々しさに魅力があります。
◆スポテッドタビー柄のロゼットが人気(黒やホワイトの子も)
ベンガルの体はヒョウ柄のようなスポテッドタビーです。楕円や丸形の模様が体全体に広がっています。体の模様は成長によって変化するものです。子猫の時代はまだしっかりわからないことも多いですが、大きくなるにつれてスポテッドタビーがはっきりと確認できます。
スポテッドタビーの中でも、濃淡のある2色でできた柄をロゼットといいます。形にはいくつも種類があり、特有のロゼット柄のベンガルが人気です。
体の模様が特徴のベンガルですが、中には全身黒やホワイトの子もいます。
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ベンガルが健康的に過ごすためには

ベンガルに健康的な生活を送ってもらうには、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。心がけるべきポイントを紹介します。
毎日の健康管理を欠かさない
ベンガルは人間と同じく、日々の健康管理が大切です。小さな異変にも気付けるよう、毎日行いましょう。毎日といっても難しいチェックは必要ありません。体や皮膚の観察、しこりや痛がる箇所がないかなどを、スキンシップと一緒にさりげなく確認しましょう。
健康診断とワクチン接種を受ける
定期的な健康診断は若くても必要です。若い猫なら病気にかからないわけではありません。定期的に健康診断を受けていることで、変化に気づきやすくなります。
猫もワクチン接種を受けましょう。ワクチンを打つことで感染症を防げます。まずは生後約2か月、生後約3か月でそれぞれ1回接種し、それ以降は年1回追加接種するのが基本です。室内猫であってもワクチンを接種しましょう。
避妊・去勢手術を受ける
子猫なら、生後6か月ごろの初めて発情期を迎える前のタイミングで、避妊・去勢手術を受けましょう。望まない妊娠を防ぐだけでなく、病気の予防にもつながります。発情期がないためストレス軽減にもなり、寿命が長くなる傾向にあるようです。
生活習慣病に気をつける
生活習慣病は、決定的な原因があるのではなく、日々の小さな原因が重なって発症するもので、原因は偏った食生活や運動不足などです。健康管理と同時に、食生活にも気を配りましょう。生活習慣病にあたる病気は、
- 歯周病
- 糖尿病
- 関節疾患
- 肥満
などです。
適度な運動を心がける
ストレスをためない、生活習慣病にならないよう健康的に過ごすためには、適度な運動を心がけましょう。猫は犬のように散歩する機会はほとんどないため、室内でのスキンシップを欠かさないようにしましょう。
ベンガルがかかりやすいケガや病気

ベンガルがかかりやすい病気やケガを紹介します。
遺伝性疾患
まずは、ベンガルがかかりやすい3つの遺伝性疾患をみてみましょう。
◆ピルビン酸キナーゼ欠損症(PK欠損症)
赤血球に含まれる酵素が不足して、赤血球が破壊される病気です。貧血が起こるようになり、食欲が低下したり疲れやすくなったりします。先天的な場合もありますが、ストレスや生活環境などが原因でも起こる病気です。
軽度の場合は、運動を制限して安静に過ごすことで改善できます。しかし、重度の場合は脾臓を摘出して、赤血球の異常な減少を抑える処置を行います。
◆肥大型心筋症(HCM)
心筋に異常が生じて血液がうまく循環しなくなる病気です。咳や食欲低下、チアノーゼなどがみられます。遺伝的な要因が考えられますが、甲状腺機能亢進症や高血圧が原因で起こることもある病気です。
現在は根本的に治す治療法はありません。投薬治療で心臓機能をサポートしたり、食事療法などが行われたりします。
◆進行性網膜萎縮症(PRA)
網膜が萎縮する病気です。初期では暗い場所で見えなくなり、進行すると明るい場所でも見えなくなり、最後は失明します。遺伝的なものが原因と考えられる病気です。治療によって治すことはできませんが、補助治療としてサプリメントを使用します。
そのほかのケガ・病気
遺伝性疾患以外の、ベンガルがかかりやすい病気やケガを紹介します。
◆尿路結石症
尿管・膀胱・尿道に結石や結晶ができる病気です。おしっこがピンク色になる、血尿が出る、排尿時に痛がるなどの症状があります。水を飲む量が少ないことでおしっこのpHバランスが酸性やアルカリ性に傾き、発生する病気です。
止血剤の投与や食事療法といった内科的治療、結石や結晶を手術によって取り除く外科的治療が行われます。
◆慢性腎不全
腎臓が十分に機能しなくなる状態が続く病気です。始めは多飲多尿の症状が現れますが、進行すると食欲低下や体重減少などがみられます。ウイルス感染や腎炎などが原因で起こる病気です。
慢性腎不全は4つのステージに分けられます。ステージごとに症状が異なり、治療内容も異なります。しかし、治療によって回復することは難しく、血液中の老廃物や毒素を体内にためないようにして、進行を遅らせる治療が行われます。
◆骨折
猫も人間と同じように骨折することがあります。特定の足を地面につかないようにして歩く姿などが見られます。
高いところからの飛び降りに失敗することで起こることが多いですが、栄養不足で骨が脆くなることで起こることもあるようです。骨折した部位を固定する処置を行い、治癒を待ちます。
◆猫風邪
ヘルペスウイルスやカリシウイルスなどの病原体に感染することで発症する病気です。鼻水やくしゃみ、発熱といった症状がみられます。子猫やシニア猫の場合は重症化するおそれもある病気です。
猫風邪は後遺症が残ることもあり、粘膜が元に残らない場合は手術になることもあるため侮ってはいけません。ウイルスが残って、日ごろから体調を崩しやすくなることもあります。
治療としては、栄養剤の点滴などの支持療法が行われます。
ベンガルの病気治療にかかる費用
ベンガルがかかりやすい遺伝性疾患の治療費を紹介します。
病名 | 治療費(一例) |
ピルビン酸キナーゼ欠損症 | 輸血:8,000〜30,000円/回 脾臓摘手術:80,000〜200,000円程度 |
肥大型心筋症 | 検査と薬:4,000円程度 胸水抜去:1,500円〜 人工呼吸器:200,000円〜/日 |
進行性網膜萎縮症 | 通院:10,000円程度/回 |
別途、薬代や入院費、処置費用などが必要です。
ベンガルの病気にはペット保険で備えよう

いくら健康に気を配っていても、病気になることはあります。病気になったとしても十分な治療を受けられるように、ペット保険で備えておきましょう。
ペット保険は、
- 治療費の自己負担が減る
- 治療内容の選択肢が増える
- ケガ・病気以外の特約などを受けられる
などのメリットがあります。
まとめ|ベンガルは日々の健康管理が重要
活発で運動量の多いベンガルは、日々の健康管理や健康診断、ワクチン接種などが重要です。運動不足にならないよう、室内環境を整えて迎え入れましょう。
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