ペット保険の特約って何?

「ペット保険の特約とは?」「特約を付けるときに注意する点はあるの?」

ペット保険への加入を検討されている飼い主さまは、このような疑問を抱えていませんか?
治療費以外にも補償してもらえるなら、特約を付帯したいと考えている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、主に以下のことを解説します。

【この記事でわかること】

  • ペット保険の特約はどんな場合に必要か
  • さまざまな特約の概要
  • 特約を付帯するときに確認すること

ぜひ、最後までご覧ください。

【ペット保険比較のピクシー】では人気ペット保険おすすめランキングもご紹介しております。
まだペット保険に加入していない方、これから加入する方、保険の乗り換えを検討中の方は参考にされてください。

目次

ペット保険の特約って何?

ペット保険の特約は、通院・入院・手術といった基本的に補償されるメインの契約に、オプションとして付けられるものです。

特約だけを契約することはできないので、利用したい特約がある場合はメインとなる補償プランを契約しましょう。

 

特約には、保険契約者(飼い主さま)の申し出により任意で付帯できるものと特別な手続きをしなくても最初から自動で付帯されているものがあります。

基本的に、任意で付帯する場合は有料で、自動で付帯される場合は無料です。

しかし、特約の料金や内容はペット保険によって異なるので、契約の際はよく確認してください。

ペット賠償責任特約とはどんなもの?

ペット賠償責任特約とは

ペット賠償責任特約とは、ペットが第三者やそのペットにケガをさせたり、ものを壊したりして損害賠償責任が発生したときに備えるための特約です。

保険会社によっては、賠償金の補償だけでなく、保険会社のスタッフが相手方と示談交渉をしてくれる場合もあります。

 

特に人に対する賠償金は高額になる可能性もあるので、「人や犬に対して噛み癖がある」とか「活発な性格で興奮しやすい」ペットの飼い主さまは検討してみると良いでしょう。

 

愛犬がほかの人や犬を噛んだらどうなるの?

愛犬がほかの人や犬を噛んだ場合は、飼い主の責任として損害賠償を請求される可能性があります。

過去には、放し飼いの土佐犬が海岸を散歩中の女性に襲いかかり溺死させた事件で、土佐犬の飼い主に対して6,300万円の支払いが命じられた事例もあります。

 

放し飼いはもってのほかですが、穏やかな性格の犬でも、いつも仲良くしている犬に対しても噛みついてしまうこともあるので注意が必要です。

少しでも不安がある飼い主さまは、万が一に備えておくと良いでしょう。

ペット賠償責任特約は必要?

ペット賠償責任特約を付帯していれば、先ほど紹介したような賠償金の支払いを補償してもらえますが、すべての損害賠償が補償されるわけではありません。

このようなメリットとデメリットを把握したうえで、必要か判断してください。

 

ファイナンシャルプランナーのコメント

自動車保険や火災保険に加入している方は、個人賠償責任特約が付帯されている場合があり、補償内容にペットが他人に損害を与えたケースも含まれています。

ペット賠償責任特約と個人賠償責任特約を重複契約しても、保険金を重複して受け取れるわけではないので、保険料を余計に支払うことになってしまわないよう事前に確認しましょう。

【ペット保険5社を比較】ペット賠償責任特約の条件

各保険会社で、ペット賠償責任特約の保険料と補償内容は異なります。

今回はペット保険比較のピクシーで取り扱っているペット保険会社の中から、ペット賠償責任特約を付帯することができる5社の内容を比較して紹介します。

社名 追加保険料 補償内容

アイペット損保

月払130円/年払1,460円 1事故につき限度額500万円

アニコム損保

月払140円/年払1,500円 1事故につき限度額1,000万円

イーペット少短

月払130円/年払1,440円 1事故につき限度額500万円

日本ペット少短

月払90円/年払950円 年間限度額100万円

楽天ペット保険

月払55円/年払600円 1事故につき限度額300万円

※ペット賠償責任特約の詳細は、各保険会社のWebサイトや重要事項説明書をご覧ください。

ペット保険に付帯する特約の種類

ペット保険に付帯できる特約は、先ほど紹介したペット賠償責任特約以外にも以下のようなさまざまな種類があります。

  • 火葬費用特約
  • 車イス費用の特約
  • 飼育費用補償特約
  • 診断書作成費用の特約
  • 不担保特約
  • 待機期間不適用特約

 

【有料・任意付帯】火葬費用特約

火葬費用特約は、ペットの葬儀にかかる費用を補償するものです。

PS保険ではペットセレモニー特約と呼ばれ、火葬費用だけでなく、ペットの位牌やメモリアルプレートの作成費用も補償の対象となっています。

ペットの葬儀にかかる費用は利用する施設やプランによっても異なりますが、体重が重くなるほど高額になり、10万円を超えるケースもあります。

金額を気にすることなくペットのお見送りをしたい方は、付帯を検討すると良いでしょう。

 

【無料・自動付帯】車イス費用の特約

車イス費用の特約は、車イスの制作費用を補償するものです。

オーダーメイドで作られるペットの車イスは、高額になることもあります。

その点車イス費用の特約を付帯していれば、費用の心配なく気軽に試してみようと思えるでしょう。

PS保険では自動で付帯されていますが、原因がケガによる場合が補償対象となり、病気で歩行が困難になった場合は補償されないので注意してください。

 

【無料・自動付帯】飼育費用補償特約

SBIプリズム少短で取り扱っている飼育費用補償特約は、飼い主さまが亡くなったまたは高度障害状態になった場合に、ペット保護譲渡団体への譲り渡し費用を補償するものです。

万が一自分がペットのお世話をするのが難しくなっても、ペットの生活が補償されるので安心できます。

特に、高齢の方やペットのお世話を親族に頼めない方におすすめです。

ペット保護譲渡団体への譲り渡しを行う代理人に特に制限はありませんが、事前の登録が必要です。

 

その他の特約

◆診断書作成費用の特約

通常2,000〜3,000円程度かかる診断書の作成費用を補償するものです。

多くの保険会社では補償されませんが、SBIプリズム少短では年間累計10,000円まで補償されます。

 

◆不担保特約

特定の病気や体の部位などを補償の対象外とし、持病のあるペットでもペット保険に加入しやすくなります

ただし、補償の対象外とされた病気やケガは全額自己負担になるので注意しましょう。

 

不担保特約を使用したペット保険の加入や、持病があるペットの保険加入について詳しく知りたいかたは、以下の記事も参考になるかもしれません。

関連記事:ペット保険は病気や治療中の犬猫でも入れる?持病や既往歴がある場合は?

 

◆待機期間不適用特約

通常は補償されない待機期間中にかかった病気やケガを補償するものです。

また、特約とは別に待機期間のないペット保険もございますので、気になる方は以下の記事を参考にしてみてください。

関連記事:ペット保険【待機期間なし】は3社!すぐ使えて補償開始が早いのは?【FP監修】

ペット保険で特約を付帯する際の注意点

ペット保険で特約を付帯する際の注意点

ペット保険で特約を付帯する際は、以下の3つに注意しましょう。

  • 契約途中での切り替え不可
  • 自動付帯と任意付帯に注意
  • 保険料の変化

 

契約途中での切り替え不可

ほとんどの特約は、新規の契約時または更新時のみ付帯・取り外しができます。

つまり、契約期間の途中で特約を付帯したい、または外したいと思っても、次の更新時まで待つ必要があるのです。

 

「特約を付帯しておけばよかった」とか「保険料の支払いが難しくなったから外したい」と後から思わないためにも、新規で契約をするまたは契約を更新するときは特約をどうするかよく検討してください。

 

自動付帯と任意付帯に注意

自動付帯の特約は、申し込まなくても自動で補償がセットされます。

基本的に無料のものが多いため、どのような補償が付くか確認できれば問題ないでしょう。

 

一方任意付帯の特約は、ほとんどが有料で、先ほど解説したとおり契約期間中に付けたり外したりはできません。

本当に特約を付帯する必要があるか、契約期間中の保険料の支払いに問題がないかなど、よく考えてから契約しましょう。

 

保険料の変化に注意

無料で自動付帯されるものもありますが、基本は特約を付けた分保険料が高くなります。

 

特約を付けることでメインの契約に対する保険料にプラスされる金額は、保険会社・特約の種類・ペットの年齢などによっても異なりますが、特約なしと比べると月払で50円~1,000円程度高くなるケースもあるので注意が必要です。

とはいえ、この値段で300万〜1,000万円と高額な費用が補償されると考えれば、お得といえるかもしれません。

まとめ|特約を契約する際は補償される内容や料金の確認が大切!

今回は、ペット保険の特約について解説しました。

最後にもう1度、この記事のポイントをまとめます。

  • 単体では契約できない
  • 任意で付けられるものと自動で付いてくるものがある
  • ペット損害賠償責任特約を付ける必要がない場合もある

ペット保険の特約はすべての飼い主さまに必要なものではありませんが、特約を付帯しておけば、万が一高額な費用が必要になったときでも安心です。

特約の内容はもちろん、この記事で紹介した注意点をチェックし、比較したうえで特約を付帯するかどうか判断しましょう。

ペット保険比較のピクシーにはペット保険についての記事も多数ございますので、どうぞご覧ください。
また保険選びで迷われている方は、保険料補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」も参考にされてください。

木内比奈子
この記事の執筆者 木内 比奈子
ファイナンシャルプランナー。少額短期保険募集人、損害保険募集人。大学卒業後、保険代理店勤務を経て、ペット保険の重要さを感じ資格を取得。北海道犬と14年間、ヨークシャー・テリアと5年間暮らした経験を活かして、おもにペットやペット保険に関する記事を執筆、監修。ペットとの楽しい暮らしをサポートするため、正しく役に立つ情報を発信していきます。

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