「ぐったりして呼吸が荒い」
「被毛がパサついている」
愛猫にこうした症状がみられる場合、脱水を引き起こしている可能性があります。
大丈夫だろうと軽く捉えていると、腎臓や膀胱などにも影響が出て取り返しがつかなくなるケースも少なくありません。悪化すると命にかかわる危険性もあるため、脱水が疑われる時点で速やかに動物病院を受診することが大切です。
この記事では、猫の脱水症状やその原因、猫が水を飲まないときの対処法について解説します。
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猫の脱水症状について
脱水症状とは、水分の摂取と排出のバランスが崩れ、必要な体内の水分が過剰に失われたときに起こる状態です。
猫はあまり水を飲まずに生活できる動物であり、のどの渇きにも鈍感です。そのため症状がみられるときには、すでに脱水が進行している可能性があります。
特に体力の少ない子猫やシニア猫などは、一時的な食欲不振で脱水を起こしてしまうことも少なくありません。
脱水症状が進行すると命にかかわる可能性もあるため、普段と違う様子がみられる場合は早めのケアが大切です。
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猫の脱水症状のサインとは
猫が脱水状態に陥っている場合、主に以下の症状がみられます。
- 呼吸が荒い
- 食欲の低下
- 元気の消失
- 目が落ちくぼむ
- 毛艶がなくなる
- 肉球や鼻の色が違う
- 尿の回数が減る
- 皮膚に弾力がない
ほかにも、口の中や舌、歯茎などの乾燥がみられる場合もあります。特にシニア猫は慢性腎不全を引き起こしていることが多いため、脱水症状に注意が必要です。
普段から猫の飲水量について気にかけておき、脱水症状のサインがみられる場合は速やかに動物病院を受診しましょう。
脱水症状の見分け方
猫の脱水症状のチェック方法として「テントテスト」という方法があります。
猫の背中周辺の皮膚を軽く持ち上げてから離し、皮膚の戻り具合を観察します。
このとき皮膚がすぐに元に戻れば問題ありません。しかし、元に戻るまで2秒以上かかる場合は脱水状態になっている恐れがあります。
皮膚の戻りが遅いほど脱水が進んでいる可能性が高いため、できるだけ早く獣医師に相談しましょう。
なお、猫の年齢や体格などによって個体差があるため、健康なときに普段からつまんでチェックしておくことをおすすめします。
猫があまり水を飲まないのはなぜ?
猫は、普段からあまり水を飲む動物ではありません。
それは現代の猫が、砂漠に生息していたリビアヤマネコの習性を受け継ぎ、少ない水分でも体内の水分を効率よく使える体のつくりをしているためです。
だからといって、水を飲まなくても良いという意味ではありません。
水分摂取が足りず、体内の水分量の10%以上が失われると命にかかわる恐れもあります。
日頃から猫が水分を摂取しやすくなるよう工夫して、猫の健康と命を守ってあげましょう。
猫が1日に必要な水分量
体重によって異なるものの、猫が1日に必要とする水分量は体重約1kgあたり50mlほどが目安です。例えば、4kgの猫なら1日に200mlほど、6kgの猫なら300mlほどの水分を摂取する必要があります。
なお、水分は飲み水のほかに、フードからも摂取できます。一般的にウェットフードには70%前後、ドライフードには約10%の水分が含まれているため、水をあまり飲まない猫にはウェットフードを与えると良いでしょう。
猫が水を飲まない!その原因とは?
猫が水を飲まない場合、主に以下のような理由が考えられます。
- 口内環境の異変
- 水が合わない
- 環境が合わない
愛猫の様子を観察しながら、当てはまるものがないか確認してみましょう。
口内環境の異変
猫が水を飲まない原因として、まず口内環境の異変が考えられます。
猫の口内のケガや口内炎、腫瘍などによって痛みを感じているのかもしれません。
日頃から水を飲む姿を観察し、口内を痛がる様子や口臭、よだれの量などをチェックしておきましょう。
水が合わない
味や温度など、水そのものが猫の好みでないという可能性もあります。
例えば水飲み場の水が長時間放置されたものであったり、水が冷たすぎたりするケースが考えられます。
こまめに水を取り換えて、猫がいつでも新鮮な水を飲める環境作りを心がけましょう。
環境が合わない
猫が水を飲まない場合、水飲み場の環境が猫にとって居心地が悪いのかもしれません。
具体的には、
- 水飲み皿が猫の好みじゃない
- 水飲み皿の高さが合わず、飲みにくい
- 水飲み場周辺で大きな音がして落ち着かない
などが考えられます。
猫が安心して水を飲めるように、一度環境を見直すことをおすすめします。
猫の脱水症状の原因となるのは?
猫の脱水症状は、
- 下痢や嘔吐
- 利尿剤
- 熱中症
- 糖尿病
- 腎臓病
などが原因で発症しているケースがあります。
ここからは、猫が脱水症状を引き起こす主な原因について解説します。
下痢や嘔吐
原因としてまず挙げられるのが、下痢や嘔吐です。
腸疾患や消化器トラブル、中毒やアレルギーなどによる下痢や嘔吐で、体内の水分が急激に失われてしまうのです。こうした場合、電解質を補うために点滴が必要になることもあります。
下痢や嘔吐が1日に何度も続く場合は、早めに受診しましょう。
利尿剤
次に、利尿剤の使用です。
利尿剤は体内の余分な水分を尿として排出させるため、脱水状態を起こすことがあります。
心臓病などで日頃から服用している猫の場合は注意しましょう。
なお、脱水を起こしている場合も自己判断で投薬を中止することはせず、獣医師の指示に従ってください。
熱中症
熱中症も、脱水症状を起こす可能性のある病気です。
発症している場合、以下の症状がみられます。
- 激しい呼吸
- 大量のよだれ
- 元気消失
- 下痢・嘔吐
- 脱水
重症化すると、けいれんや意識障害を起こすこともあります。熱中症は夏だけでなく、長時間のこたつなどが原因で冬でもなるため注意が必要です。
糖尿病
糖尿病も、脱水症状の原因の1つです。
発症している場合、以下の症状がみられます。
- 多飲多尿
- 食欲過剰
- 体重減少
- 嘔吐
- 脱水
なかでも糖尿病性ケトアシドーシスを併発すると体内の水分が大量に失われ、重度の脱水を起こします。ケトアシドーシスは進行が早いため、疑われる場合は速やかに獣医師に相談しましょう。
腎臓病
腎臓病を発症している場合も脱水を起こします。
腎機能の低下によって体に必要な水分まで失うため、脱水状態に陥るのです。尿を生成できないほど重症化した場合、尿量が減少することもあります。
猫の腎臓病の発症率は高く、特に慢性腎不全は完治が難しいため、日々の健康管理を怠らないことが大切です。
脱水症状の応急処置・対処法
症状の原因ごとに対処法が変わるため、脱水症状を起こしている場合は早めに動物病院に連れていきましょう。
病院に連れていく前に応急処置をする場合は、スポイトや注射器、動物用の哺乳瓶などを使って動物用の経口補水液を少しずつ与えます。熱中症や食欲不振の水分補給の場合、ポカリスエットなど電解質を含んだドリンクを3倍ほど薄めて与える方法もあります。
なお、飲むのを嫌がる、嘔吐や下痢を繰り返すなどの場合は無理に飲ませる必要はありません。
脱水症状を予防する方法は?
脱水症状にならないためには、猫に水分を摂取させる工夫が大切です。
ここからは、脱水症状を予防する方法を3つ紹介します。
- 水分補給方法を変える
- フードを変える
- 定期的に健康をチェックする
水分補給方法を変える
水を飲まない場合でも、以下のような工夫で飲んでくれることがあります。
- 水飲み場の環境を整える
- 水飲み皿を変える
- 水飲み皿を複数置く
- 水の温度を変える
- 常に新鮮な水を用意する
また、猫用自動給水器を利用するのもおすすめです。水の温度などにこだわりのある猫も多いため、猫の好みを把握しましょう。
フードを変える
猫が水を飲まない場合は、ウェットフードに変えてみるのも1つの方法です。
ウェットフードには水分が多く含まれているため、フードからの水分補給が期待できます。電子レンジなどで少し温めると、香りが増すため、嗜好性が高まるでしょう。
また、ドライフードをお湯でふやかすのもおすすめです。
定期的に健康チェック
脱水症状は、糖尿病や腎臓病の症状の1つとして出る場合もあるため注意が必要です。
定期的に健康診断を受け、脱水症状を伴う病気を見逃さないようにしましょう。
特に、夏や冬は体調を崩しやすい季節です。日頃から愛猫の健康チェックをし、異変にすぐに気がつけるようにしておくことをおすすめします。
備考・水を飲む量が少ないと病気にかかりやすい?
飲水量が少ない場合、脱水症状以外にも以下のような病気にかかるリスクが高まります。
- 腎臓病
- 膀胱炎
- 尿石症
- 尿路結石
長期間の水分不足は腎臓などに過度な負担がかかるため、こうした下部尿路疾患を生じやすいのです。
実際に、アイペット損保の保険金請求が多い傷病のランキング(2023)を見てみましょう。
猫 |
|
順位 |
傷病名 |
1位 |
下痢 |
2位 |
腎臓病 |
3位 |
腫瘍 |
4位 |
膀胱炎 |
5位 |
異物誤飲 |
※2023年1月~12月のアイペット損保の保険金請求データを基にしたサンプル調査により算出
上位に腎臓病や膀胱炎といった泌尿器系疾患が挙げられており、罹患率の高さがわかります。
特に慢性腎不全は猫の死因の多くを占めるほど発症率が高いため、気になる症状がみられない場合でも検査を定期的に行っておくと良いでしょう。
まとめ
猫の脱水症状についてまとめると、以下の通りです。
- 猫はあまり水を飲まないため、脱水症状になりやすい
- 脱水症状が進むと命にかかわる可能性がある
- テントテストで脱水状態が見分けられる
- 脱水の原因は水分不足や熱中症、糖尿病などさまざま
- 水分摂取不足は泌尿器系疾患のリスクも高める
もともと飲水量が少ない動物とはいえ、健康を維持するためには猫も水分は欠かせません。普段から、猫が水分を摂取できる環境を積極的に整えてあげましょう。
※動物病院は自由診療のため、医療費が高額になる可能性があります。
ペット保険に加入していなければ、全額を自己負担で支払わなければなりません。
万が一の備えとしてペット保険に加入しておくと安心です。
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- その他犬種
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- 6kg以上 8kg未満
- 8kg以上 10kg未満
- 10kg以上 12kg未満
- 12kg以上 16kg未満
- 16kg以上 18kg未満
- 18kg以上 20kg未満
- 20kg以上 25kg未満
- 25kg以上 30kg未満
- 30kg以上 32kg未満
- 32kg以上 40kg未満
- 40kg以上 45kg未満
- 45kg以上