タイニープードルの特徴や性格、飼い方

タイニープードルという名称は正式に認められた名称ではありませんが、トイプードルよりもさらに小さく、しかし変わらない愛らしさで世界中で人気の犬種です。

そんなタイニープードルの特徴、性格、飼い方について紹介します。タイニープードルを飼っている人はもちろん、これからいっしょに暮らしたい、飼えないけどもっと詳しく知りたいという方、ぜひお読みください。

タイニープードルの特徴や性格を知ることで、配慮すべき環境や注意点を把握し、より良い飼い方を考える一助としてお役立てください。

犬種 タイニープードル
英語表記 Tiny Poodle
原産国 フランス
サイズ 小型犬

目次

タイニープードルの歴史

タイニープードルの歴史

タイニープードルがどのように誕生したのかは不明です。しかし、2000年代にアメリカ発祥のトイプードルを繁殖する際に、偶然生まれた小さい個体が、タイニープードルの始まりだとされています。

プードル種の歴史は、スタンダードプードルから始まります。スタンダードプードルの祖先犬が、ロシア、または中央アジア北部からヨーロッパを経由し、13世紀ごろドイツに渡り、その後フランスに持ち込まれたと言われています。

当時のスタンダードプードルは、泳ぎが得意なことから鴨猟の回収犬として用いられていました。しかし、徐々に小型化が進み、その優美な見た目とプードル独特のおしゃれなカットが、フランスの上流階級の夫人たちの間で人気になり、現在の愛玩犬に至ります。

そんなプードル種であるタイニープードルは、作出されてから歴史が浅いため、まだ正しい構成比でのサイズが固定化されておらず、プードルとしての性質も個々で違いがあり、安定した個体の繁殖ができていないのが現状です。

そのため、FCI(国際畜犬連盟)やJKC(ジャパンケネルクラブ)においても、独立した犬種として認められていないため、血統書上の表記は「トイプードル」になっています。今後、サイズや性質の固定化が安定すれば、独立した犬種と認められる日が来るかもしれません。

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タイニープードルの特徴

タイニープードルの特徴

タイニープードルのサイズ(大きさと体重)

タイニープードルは国際基準で認められていない犬種なので、公式なサイズ基準はありません。

一般的に、タイニープードルを繁殖しているブリーダーたちの基準では、オス、メス共に体高20~27cm、体重1.8~3.5kgとされています。

タイニープードルの見た目

タイニープードルの最大の魅力は、何と言ってもその愛らしい見た目です。クルクルとカールした被毛、短いマズルと小さな口と耳から漂う愛らしい表情、トイ・プードルよりも小さなサイズで成犬になっても子犬のようなかわいらしさがタイニープードルの魅力です。

タイニープードルの体型

タイニープードルには2種類の体型があります。

  • 体長と体高がほぼ同じ大きさの「スクエアタイプ」
  • 足が短めの「ドワーフタイプ」

現在、タイニープードルは公式登録がされておらず、どちらのタイプがスタンダード(その犬種の理想とされる基準)と呼べるかは決まっていません。

タイニープードルの性格

明るく社交的

タイニープードルは、飼い主に対してだけでなく、初めて会う人や犬に対してもとても明るく社交的な性格をしています。そのため、誰とでも仲良くなることができ、初めて犬を飼う方におすすめです。

賢い

タイニープードルは、もともと水猟犬として活躍してきたプードル種の小型犬種ですので、とても頭が良く賢い犬種です。

また、コミュニケーション能力も高いため、教えたことをすぐに覚え、大変しつけのしやすい犬種と言えます。

警戒心が強く臆病

タイニープードルは、明るく社交的な性格と警戒心が強く臆病な性格を持ち合わせている犬種です。

とは言え個体差があるので、どんなものに警戒し、どのようなものを怖がるのかは一概に言えません。しかし、こうした性格を理解せず、タイニープードルが警戒する対象を無理に近づけて急に逃げ出すようなことがあっては、けがをしてしまう恐れがあります。

タイニープードルは小さく華奢です。大した高さではないと思うような段差であっても飛び降りて体に大きな負担を与えます。

タイにプードルの性格や性質を理解し、日常生活のけがの防止に努めてください。

甘えん坊

体が小さな犬種は、精神的に未熟で幼い性格になると言われていますが、タイニープードルも幼さが残る甘えん坊になりやすい傾向にあります。

ただし、どんなに愛らしくても甘やかしすぎは、タイニープードルのわがままをエスカレートさせてしまいますので、「だめなものはだめ」ときちんとしつけることがとても大切です。

タイニープードルの毛色

タイニープードルの毛色

タイニープードルの毛色は多種多様です。

  • ブラック
  • ホワイト
  • ブルー
  • グレー
  • ブラウン
  • カフェオレ
  • アプリコット
  • クリーム
  • シルバー
  • ベージュ
  • レッド

タイニープードルの飼い方

タイニープードルのしつけ

タイニープードルは、とても利口で飼い主の言うことをよく理解し、しつけをしやすい犬種です。しかし、成犬でも子犬のようなサイズのため、甘やかしてしまう飼い主が多いようです。しっかりとしつけをせずに甘やかして育ててしまうと、飼い主よりも自分が上だと勘違いしてしまい、問題行動を起こすようになってしまいます。

どんなに見た目が子犬のようであっても立派な成犬だということを忘れず、また、甘やかせすぎたりせず、確固たる主従関係を築いてください。

被毛の手入れ

シングルコートのタイニープードルは、抜け毛が少ないので部屋の掃除が楽だと言われています。しかし、カールした柔らかな被毛はとても絡まりやすく、毛玉ができやすいので、最低でも週に2~3回はブラッシングをするようにしましょう。

充分な運動

体が小さなタイニープードルは、家の中を自由に歩くだけで運動量は十分なため、散歩をしなくてもいいと言われることがあります。

しかし、祖先犬は狩猟犬のスタンダードプードルですので、家の中の生活ばかりだとストレスがたまります。どんなに体が小さくても散歩や運動はとても必要なことです。ストレス解消や愛犬とのコミュニケーションのためにも、毎日散歩に連れて行ってください。

また、散歩中は、ただ歩くだけではなく、早歩きをしたり、軽く走ったりするなど、変化をつけると遊び好きなタイニープードルが喜んでくれます。

タイニープードルのかかりやすい病気

タイニープードルのかかりやすい病気

クッシング症候群

タイニープードルは、クッシング症候群を発症しやすい犬種と言われています。

クッシング症候群は、副腎皮質機能亢進症とも言い、副腎から出る副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることにより、さまざまな病気を招きます。よく見られる症状は、多飲多尿、食欲増進、腹部の膨れ、呼吸が荒くなる、脱毛や薄毛、湿疹、ふらつきなどです。

少しでもいつもと様子が違うと感じたら、動物病院へ行き検査を受けるようにしてください。

免疫介在性疾患

タイニープードルは、免疫介在性疾患を起こしやすい犬種です。

免疫介在性疾患とは、正常な細胞や組織を体に悪影響なものと誤った認識をしてしまうことで、免疫機能が過剰に反応し、自分自身の細胞を攻撃をしてしまう病気です。一般的に知られているのは、免疫介在性溶血性貧血、免疫介在性血小板減少症などです。

低血糖症

低血糖症は、体が小さなタイニープードルよく見られる病気です。

低血糖症とは、血液中の糖分(血糖値)の濃度が異常に低くなってしまうことによって体内や脳へエネルギーが不足し、ぐったりとしたり、痙攣を起こしたりする病気です。

重症になると体の麻痺や失明、最悪の場合、命を落とす危険性のあるので、日々の食事に気を使うことが大切です。

膝蓋骨脱臼(パテラ)

タイニープードルは、膝蓋骨脱臼を発症しやすい犬種で、特にメスはオスの1.5倍の発症率と言われています。

膝蓋骨脱臼はパテラとも呼ばれ、膝蓋骨が正常な位置からずれたり、外れたりする病気です。膝蓋骨が内側に外れることを「内方脱臼」、外側に外れことを「外方脱臼」と呼びます。

膝蓋骨脱臼には先天性と外傷性があり、外傷性は高所からの飛び降りや転倒などが原因で起こります。症状が軽度のときは、飼い主が気付かずに何度も小さな脱臼を繰り返すことがあります。こうなると、関節の炎症が深刻化して骨が変形し、歩くことが困難になってしまう場合があります。遊んでいる時に急に鳴いて痛がったり、足をかばうような歩き方をしていたりしていたら、すぐに動物病院で診てもらうようにしてください。

骨折

タイニープードルは、骨が非常に細いため骨折をしやすい犬種と言えます。

部屋の床がフローリングで滑りやすい場合は、滑り止めマットやコルクマットを敷くなどをして、骨折のリスクを軽減することが大切です。また、ソファやベッドの上り下りを極力させないようにしてください。

タイニープードルの平均寿命

タイニープードルの平均寿命は14歳前後と言われていますが、歴史が浅い犬種のため充分なデータが集まっていません。そのため、はっきりした平均寿命はわからないのが現状です。

タイニープードルの価格相場

タイニープードルの平均価格は20~30万円前後ですが、数万円~100万円を超える場合もあります。

タイニープードルを飼っている有名人

該当なし

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