猫の鳴き声がうるさい理由とは?
猫の鳴き声には感情が表れている
猫を飼っていると時折「ニャーニャー」とうるさく鳴かれることがあります。また、家の周りにやって来る猫の鳴き声がうるさいと感じることもあります。
しかし、猫は理由もなく、うるさく鳴いているのではありません。猫は人間のように言葉で会話することができませんので、代わりに鳴き声で訴えているのです。
猫の鳴き声には感情が表れています。つまり、うるさく鳴くのは猫の感情が高ぶっていることを意味しています。人間が叫んだり怒鳴ったりするのと同じです。
猫がうるさく鳴くのは要求があるとき
猫のことをよく知らない人は、「鳴き声がうるさい」「いつも鳴いている」と思いがちです。しかし、猫は我慢強い性格であり、ほかの動物に比べてあまり鳴き声で主張することはありません。
例えば、けがをして痛いとき、普通の痛みなら鳴き声を発することなくじっと我慢します。これは、うるさく鳴くと、「自分はここにいる」と外敵に居場所を知られてしまうからです。こうした理由から、猫が飼い主さんのそばでうるさく鳴くとしたら、それは何か要求があるときです。
愛猫がうるさく鳴いているときは、なぜ鳴いているのかを考えましょう。
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猫がうるさく鳴く原因とは?
猫がうるさく鳴くのは、「こうしてくれ」という要求があるときであり、それは猫の身に何かが起きていることを示しています。その原因を突き止めましょう。
お腹が空いている
猫がうるさく鳴く原因としてよくあるのが空腹です。猫は人間のように空腹を我慢することができません。お腹が空いているとご飯が欲しくて、「お腹減ったよー」「何か食べたいよー」と飼い主さんに向かって鳴き続けます。
仕事や家事で忙しいと、猫の食事が後回しになりがちですが、猫にとってお腹が減っているのにご飯がもらえないのは一大事です。特に、完全室内飼いの猫は食べることが一番の楽しみです。
愛猫がうるさく鳴いているときは、食事の時間を思い出してみましょう。朝や夕方にうるさく鳴くのは、大抵ご飯をあげるのが遅くなっていることが原因です。
ストレスがたまっている
猫は環境の変化に弱い生き物です。普段は聞かないような大きな音がしたとき、来客があったとき、動物病院に連れて行くときなど、周囲の様子がいつもと違うとストレスに感じて落ち着きがなくなります。
ストレスが大きいとパニックになって、恐怖や怒りといった感情を鳴き声で表すようになります。飼い主さんが何もしていないのに愛猫がうるさく鳴き続けるときは、周囲で何か起こっていないか確認しましょう。
不安で心細い
臆病な猫や甘えん坊な猫は、急に飼い主さんがいなくなると不安で心細くなり、「ニャーニャー」と鳴き続けることがあります。これは、「怖いよー」「寂しいよー」という心の叫びです。
発情している
発情期の猫は異性に自分の存在をアピールする目的で、「アオーン、アオーン」という大きな鳴き声を上げます。猫はオスもメスも生後6か月ほどで性成熟し、概ね生後10か月までに最初の発情期を迎えます。
猫の発情期には周期があり、春先の2~3月ごろと秋口の9月ごろの年2回ピークがあり、その間にも小さな発情期があります。不妊去勢手術を受けていない猫が春と秋にうるさく鳴くのは発情期が原因です。
折り合いの悪い猫が近くにいる
猫は縄張り意識がとても強く、折り合いの悪い猫と遭遇すると、けんかになることがあります。しかし、けがをするリスクがあるので、いきなり取っ組み合いのけんかにはなりません。
まず、相手と対峙して鋭くにらみつけます。そして、大きな鳴き声で、「ここは俺の縄張りだぞ!」「おまえなんかには負けないぞ!」と威嚇します。
当然のことながら相手も負けじと鳴き声で応戦するので、お互いの鳴き声はどんどん大きくなります。猫の鳴き声がうるさいときは、けんかが起きていないかを確認しましょう。
老猫の夜鳴きは病気のサイン
老猫が夜にうるさく鳴くときは病気のサインです。特に、13歳を過ぎた猫が夜鳴きするときは、脳腫瘍や高血圧認知症などの病気を患っている可能性があります。こうした夜鳴きの特徴としては一定のリズムで吠えるようにして大きな鳴き声を出す、一点を凝視しながら鳴く、発情期よりも低い鳴き声を出すなどがあります。
ちなみに、若い猫もたまに夜鳴きをしますが、遊んでほしいといった要求が大半で、大抵は短時間で鳴き止みます。
鳴き声がうるさいときの対処法とは?
怒鳴らない
いくらかわいい猫でも、そばでうるさく鳴かれるとついイライラしてしまいます。だからといって、「うるさい」「いい加減にして」などと怒鳴ってはいけません。
猫は飼い主さんを困らせようと思って鳴いているのではありません。うるさく鳴くのは「こうしてほしい」という要求があるからで、怒鳴ったところで何の解決にもなりません。
愛猫に寄り添う
愛猫が不安や恐怖を感じて落ち着かないときは、そばに寄り添って、「大丈夫だよ」とやさしく声をかけながら体をなでてあげましょう。猫は飼い主さんがそばにいるだけで安心して過ごすことができます。
興奮しているときはそっとしておく
もし、愛猫が興奮して鳴き声だけでなく唸り声を上げたり、「シャーシャー」と威嚇したりするときは、無理になだめようとすると逆効果です。かえって猫に引っかかれたり噛みつかれたりするので、落ち着くまでそっとしておきましょう。
原因を取り除く
早く猫に鳴き止んでもらうには原因を取り除くのが一番です。お腹が空いているときは早くフードを出し、環境の変化で猫にストレスがたまっているときは、騒音対策や来客と遭遇しないように配慮しましょう。
折り合いの悪い猫とけんかになるときは、同居猫同士であれば、しばらく寝床、食事、トイレを別々にしてお互いが顔を合わせなくても生活できるようにしましょう。よその猫とけんかになるときは外に出さないようにし、窓や網戸越しに鳴き声で相手を威嚇するときは、カーテンを閉めたり別の部屋に移して一時的に外が見えないようにしましょう。
不妊去勢手術を受けさせる
猫は生後6か月で性成熟を迎え、定期的に発情して大きな鳴き声を上げるようになります。発情すると異性を求めて外出し、帰ってこなくなります。そして、妊娠してどんどん子どもを作ってしまうので、繁殖の予定がないなら不妊去勢手術を受けさせましょう。
動物病院を連れて行く
お腹が空いているわけでなく、環境の変化もないのに老猫が夜鳴きするときは、病気の可能性がありますので、早めに動物病院を受診しましょう。
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