猫がお腹を見せる理由

猫がお腹を見せて寝転ぶ姿は、とても可愛いポーズの1つです。

無防備な姿につい撫でてしまいたい気持ちになりますが、そもそも猫はどのような気持ちでお腹を見せているのかご存じでしょうか。

 

猫のこうした行動には、リラックスしている以外にもさまざまな意味が込められています。

この記事では、猫がお腹を見せるときの気持ちお腹に触るときの注意点について解説します。

 

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目次

猫がお腹を見せる理由は服従・降参?

結論から言うと、猫がお腹を見せるのは服従や降参を意味するわけではありません。

例えば犬の場合は、群れのリーダーや強いものに自分の弱点を見せることで服従の意思を伝えるといわれています。

しかし、猫は、基本的に単独で生活する動物です。集団のリーダーに従うという習性がないため、お腹を見せる行為にも服従という意思はないのです。

なお、相手よりも自分の体を低くして耳を後ろに寝かせ、しっぽをしまうポーズを猫が取っている場合には、「逆らう気はない」という意味が込められています。

猫がお腹を見せるときの気持ちを6つ紹介!

寝そべってへそを見せる猫のポーズは「へそ天」と呼ばれていますが、なぜ猫はこうしたポーズを取るのでしょうか。

まずは、お腹を見せるときの猫の気持ちやその理由について解説します。

 

猫の気持ち①「この人なら大丈夫」

猫がお腹を見せる1つ目の理由として、飼い主を信頼していることが挙げられます。

お腹を見せる格好は、自分の弱点をさらけ出している状態です。

そんなリスクの高い格好をしてくれるということは、猫は「この人なら大丈夫」と飼い主や周りの人間を信じているのでしょう。

特にお腹を見せたままぐっすり眠る場合は、かなり信頼されていると考えられます。

 

猫の気持ち②「ここは安心できる場所」 

安心感から「お腹を出しても大丈夫」と猫が感じている場合もあります。

自分の弱点を無防備に見せられるほど、自分のいる場所をリラックスできるところと認識しているのでしょう。

例えば、猫がへそ天ポーズで寝るのも、危険を感じていないからこそです。

無防備な状態のときに突然触ると、猫がびっくりして噛んだり威嚇したりすることがあるため、いくら可愛くても急に撫でるのは控えましょう。

 

猫の気持ち③「甘えたい、かまって」

「甘えたい、かまって」という気持ちからお腹を見せる猫もいます。

これは、子猫が母猫に対して甘えたいときにするポーズといわれています。

猫が飼い主の前でこうしたポーズをする場合、飼い主を母猫のように甘えられる存在だと感じているのかもしれません。

自分の存在に注目してほしいというサインであるため、無視せずに話しかけたり、たくさん構ったりと甘えさせてあげることでより関係が深まるでしょう。

 

猫の気持ち④「一緒に遊ぼう」

「一緒に遊びたい」という気持ちから、猫がお腹を見せている場合もあります。

仲良くしたい子猫や他の猫に、お腹を見せることで「警戒心を解いてほしい」と意思表示しているのです。子猫がじゃれ合うときにお腹を見せる場合は、「かかっておいで」と相手と遊びたい・挑発する意図も考えられます。

また、人の目を見ながらお腹を見せるときも遊んでほしいという気持ちが表れているため、できるだけ応えてあげると良いでしょう。

 

猫の気持ち⑤「日なたは気持ちがいい」

日なたの気持ちよさも、猫がお腹を見せる理由の1つです。

猫は、寒さよりも暖かさを好む動物です。

日光の当たる場所でお腹を見せて寝転んでいるのなら、リラックス空間で日向ぼっこを楽しんでいるのでしょう。

なお、猫はかなり暑い日でも日向ぼっこをする傾向があるため、熱中症や脱水を起こさないように近くに水を置いておくことをおすすめします。

 

猫の気持ち⑥「暑すぎる……」

暑さから、猫がお腹を見せている場合も挙げられます。

人間は汗をかいて体温を調節しますが、猫は鼻や肉球など一部にしか汗腺がありません。そのため、お腹を出して寝ることで熱を逃がし、体温を調節するのです。

猫が快適と感じる気温は、25℃〜28℃が目安とされています。

そのため、夏にお腹を見せている場合は、

  • 部屋を換気する
  • 扇風機やエアコンを使う
  • 猫用の暑さ対策グッズを活用する

などの対策をして、室温を調整してあげましょう。

猫がくねくねする理由は?

お腹を見せるだけでなく、猫が床でくねくねしたり、背中をこすりつけたりするときは、次のような理由が考えられます。

 

興奮している

くねくねする理由としてまず挙げられるのが、興奮しているケースです。

例えば、マタタビや塩素系の洗剤などの匂いを嗅いだ猫は恍惚状態になると報告されています。

なお、一時的に興奮する場合は問題ありませんが、マタタビの過剰摂取は猫の健康を害する恐れがあるため注意しましょう。

 

一人遊びしている

猫が人目につかない場所でくねくねしている場合、一人遊びをしている可能性があります。

天気が良くて気持ちが良いからゴロゴロ、くねくねして遊んでいるのです。

飼い主の目の前でお腹を見せてくねくねしてくるときは、かまってほしいサインでもあるため、おもちゃなどで遊んであげると良いでしょう。

 

背中がかゆい

猫がくねくねする場合、単純に背中が痒いことも考えられます。

痒いところに手が届かないため、背中を床に擦り付けてかいているのです。

なお、執拗に背中を痒がる仕草がみられる場合は皮膚トラブルを起こしている可能性があるため、動物病院を受診することをおすすめします。

 

メス猫は発情期かも

くねくねする猫がメスの場合、発情期かもしれません。

避妊手術をしていないメス猫は、オス猫の気を引くために、他にも次のような行動をとります。

  • 普段よりも大きい声で鳴く
  • お尻を高く上げる
  • トイレ以外で排尿する

一般的にメスは、早春から初秋にかけて年に2回ほど、日照時間に影響を受けて発情します。

 

なぜ猫はお腹を見せるのに触ると噛むの?

お腹を見せる猫に触ったら噛まれた、という経験がある方も多いでしょう。

お腹は、あらゆる動物にとって急所となるデリケートな部位です。特に猫の腹部は骨に守られていないため、お腹を攻撃されれば命にかかわります。

そのため、いくら自分からお腹を見せた相手でも、いきなり触られると嫌がって怒ったり、威嚇したりする猫も少なくありません。無理やり触ろうとすると、恐怖を感じて飼い主を蹴る、引っ掻く、パンチなどの行動に出ることもあります。

猫との信頼関係を崩さないためにも、嫌がる猫のお腹を無理に触るのは控えましょう。

猫のお腹を触るときの注意点

なかには、お腹を触らせてくれる・撫でられたいという子もいます。

しかし、触り方を間違えれば猫にトラウマを植え付けかねません。

ここからは、猫のお腹に触るときの注意点について解説します。

 

少しずつ慎重に

まずは、少しずつ慎重に触ることを心がけましょう。

猫が緊張しないよう、優しく声をかけながら脇腹からゆっくり撫ではじめるのがコツです。脇腹に慣れてきたら、そのままお腹も撫でていきます。

そのとき、

  • しっぽを小刻みに振る
  • 耳をたたむ

などは猫がイライラ中に見せる仕草であるため、注意してください。

また、急な引っ掻きや噛みつきは愛撫誘発性攻撃と呼ばれ、猫の「触らないで」という意思表示です。無視して撫で続けると猫のトラウマになる可能性もあるため、上記の行動がみられる場合はすぐに止めましょう。

 

健康チェックも兼ねる 

猫のお腹を撫でるときは、同時に健康チェックも行うと良いでしょう。

スキンシップのついでに定期的に体を触ってチェックしておけば、重症化する前に早期治療が望めます。特に、リンパ節や乳腺、甲状腺などを重点的に優しく触って異変がないか確認しておきましょう。

不自然に膨らんでいる、しこりがあるなど、ちょっとした異変を感じる場合は早いうちに獣医師に相談することをおすすめします。

猫のお腹にある「ルーズスキン」とは?

猫のルーズスキンは、お腹から足にある皮膚のたるみです。

その役割には、

  • 食料の備蓄
  • 腹部ダメージの軽減
  • 後ろ足の柔軟性の向上

などが挙げられます。

以下に、それぞれの役割について解説します。

 

たくさん食べ物を入れられる

まず挙げられるのが、食べ物をたくさんためるためという点です。

ルーズスキンは、トラなどネコ科の動物にみられる特徴です。これらの狩猟動物は、獲物が捕れない場合に備えた「食いだめ」が基本になります。

こうした時にお腹の皮膚にゆとりを持たすために、ルーズスキンは発達したと考えられています。

 

腹部へのダメージを軽減

腹部ダメージの軽減も、ルーズスキンの役割の1つです。

腹部には、血管や内臓など重要な器官が集中しています。

そのことから、ルーズスキンは、他の動物が腹部を攻撃したときのクッション的役割を持つと考えられています。皮膚のたるみは、重要な臓器の損傷を防ぐ防御機能なのです。

 

後ろ足を柔軟に動かせる

ルーズスキンは、後ろ足の柔軟性も担っています。

猫は大きくジャンプしたり、瞬発的に猛スピードで走ったりすることが可能ですが、これらの動きは皮膚に余裕がなければできません。特に猫の後ろ足は、ルーズスキンによって可動域が広くなっていると考えられています。

 

痛がる場合は病気の可能性あり

ルーズスキンに触れて痛がる場合、黄色脂肪症を起こしている可能性があります。

黄色脂肪症とは、栄養の偏りによって脂肪が過剰に酸化し、炎症やしこりが生じる状態で、症状が重くなると食欲不振などが生じます。

普段から猫の様子をよく観察し、異変を感じる場合は早めに動物病院に相談しましょう。

お腹を見せる以外に猫が示す信頼のサイン

猫が示す信頼のサイン

猫の飼い主への信頼を示すサインは、お腹を見せる行為だけではありません。他にも、以下のような行為が当てはまります。

  • そばに寄ってくる
  • 後をついてくる
  • 目を見てくる
  • 舐める
  • 体をすりつける
  • 膝の上に乗る
  • 撫でても嫌がらない
  • 抱っこをせがむ

こうした仕草をする場合は、猫が飼い主に心を許している証拠です。

また、猫の性格によっても愛情表現の仕草はさまざまあるため、愛猫からのサインを見逃さないようにしましょう。

猫に信頼してもらうには

猫と信頼関係を築いて、なついてもらうには愛情やリラックスできる場所、そして時間が必要です。

最後に、猫に安心感を与えて信頼してもらう方法について解説します。

 

怒鳴らない

猫に信頼してもらう方法として、まずは怒鳴らないようにしましょう。

怒鳴る行為は、安心感を与えるどころか、怒鳴った人を危険人物と猫が判断して距離を置くようになる可能性があります。

一般的に、猫は大きな音や怒鳴り声を好まない動物であるため、猫には優しく声をかけるよう心がけましょう。

 

体罰はしない

次に、体罰をしないことも大切です。

いくら言葉が通じないからといって、積極的な罰を使うことは猫に恐怖心や憎しみを植え付けてしまいかねません。

不信感や警戒心をより強めることになるため、しつけは霧吹きやスプレーなどを使って「やってはいけない行為」を学習させることをおすすめします。

 

猫のタイミングで構う

猫のタイミングを優先することも、猫との信頼関係を構築する上で欠かせません。

猫が自分から寄ってきたときは、積極的に可愛がるようにしましょう。一方で、嫌がるサインがみられるときは、そっと離れるようにしましょう。

猫の気持ちに応えるように接していると、やがて信頼してくれるようになります。

 

食べ物をあげる

猫との関係を深めるためには、食べ物をあげるのも効果的です。

いつものキャットフード以外にも、好きな食べ物を把握しておくことをおすすめします。

美味しいものを与えることで、猫とのコミュニケーションが円滑になり、信頼関係も築きやすくなるでしょう。

まとめ│猫がお腹を見せるのは信頼のサイン

猫がお腹を見せるときの理由としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 飼い主への信頼
  • リラックスしている
  • 甘えている
  • 遊びに誘っている
  • 日向ぼっこしている
  • 暑すぎる

お腹に触るときは、信頼関係を崩さないように、猫の気持ちを優先しながら少しずつ撫でていきましょう。

なお、猫のお腹は健康状態をチェックできる部分でもあるため、毎日のスキンシップで触られることに少しずつ慣れさせておくと安心です。

 

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