すやすや眠るトイプードル

大切な家族の一員である愛犬に、「いつまでも健康で長生きしてほしい!」と願うのは当然のことです。犬の平均寿命は伸びつづけていますが、人間と同じように、病気や老化による死は避けられません。

 

この記事では、犬の死因ランキングTOP10を紹介し、平均寿命や人気犬種に多い死因についても詳しく解説します。愛犬の健康を守り、少しでも長く一緒に過ごすための秘訣もお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

【この記事でわかること】

  • 犬の「3大死因」とは?
  • 海外の死因ランキングも紹介!
  • トイ・プードルやチワワに多い死因は?
  • 犬が長生きするためにできること!

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目次

犬の死亡原因TOP10【日本編】

まずは、犬の死亡原因の1位から10位までを見てみましょう。犬の死因1位はガンで、半数を占める結果になりました。

順位 死亡原因
1位 ガン(54%)
2位 心臓病(17%)
3位 腎不全(7%)
4位 てんかん発作(5%)
5位 肝臓疾患(5%)
6位 胃拡張・胃捻転(4%)
7位 糖尿病(3%)
8位 アジソン病(2%)
9位 クッシング病(2%)
10位 突然死(1%)

参照:日本アニマル倶楽部(現:SBIプリズム少短)「犬・猫の死亡原因」

 

次の章では、犬の3大死因とよばれるガンや心臓病、腎不全について、症状や原因を詳しく紹介します。

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犬の死因1位:ガン

獣医師を見つめるラブラドールレトリーバー

犬の死因で最も多いのが「ガン」です。

ガンは体のさまざまな部位に発生する可能性があり、悪性腫瘍として進行することがあります。犬のガンは進行が速いことも特徴です。

 

リンパ腫や乳腺腫瘍など、代表的な5種類の犬のガンについて紹介します。

病名 特徴や症状
リンパ腫 リンパ節の腫れ、元気消失、体重減少などを引き起こす。シニア犬や大型犬に多く、進行が早いことが特徴。
乳腺腫瘍
(にゅうせんしゅよう)
乳首周辺にしこりや炎症などがみられる。高齢のメスに多いが、避妊手術によってリスクが低下する。
肥満細胞腫
(ひまんさいぼうしゅ)
皮膚癌の一種で、皮膚のしこりや腫れ、出血、かゆみなどがみられる。腫瘍が急激に大きくなることもある。
骨肉腫
(こつにくしゅ)
足の痛み、跛行、腫れなどがあらわれる。シニア犬や大型犬に多く、転移しやすい。
悪性黒色腫
(メラノーマ)
目の端や歯肉、唇にできるガン。ほくろのように見えることから、発見が遅れてしまうこともある。

特に高齢の犬はガンにかかる危険性が高まる傾向にありますが、若い犬でも発生しないわけではありません。

早期発見のためには、日ごろから愛犬の体に触れてしこりなどの異常がないか確認することが重要です。しこりが見つかった場合は、早めに動物病院に相談しましょう。

犬の死因2位:心臓病

犬の死亡原因の2位は、シニア犬が気をつけたい心臓病です。

よく知られている僧帽弁閉鎖不全症、拡張型心筋症の特徴や症状をみてみましょう。

病名 特徴や症状
僧帽弁閉鎖不全症 心臓の弁がうまく閉じず、血液が逆流する病気で、犬の心臓病では最も発症率が高い。咳や息切れ、呼吸困難などの症状があらわれる。チワワやトイ・プードルなどの小型犬がかかりやすい。
拡張型心筋症 心臓のポンプ機能が低下し、血液を十分に送り出せなくなる心筋の病気。元気消失や食欲不振、呼吸困難などを引き起こす。ドーベルマン、ボクサーなどの大型犬での発症が多い傾向がみられる。

どちらの病気も初期症状が目立たないことも多く、飼い主さまが気付きにくいことがあります。犬の心臓病も早期発見・早期治療が重要となります。

犬の死因3位:腎不全(慢性腎臓病)

犬の死亡原因の3位は、腎不全です。

腎臓の機能が徐々に低下していく病気で、下記のような初期症状があらわれます。

  • 水をたくさん飲む(多飲)
  • おしっこの量が増える(多尿)
  • 食欲が落ちる
  • 元気がなくなる
  • 体重が減少する
  • 被毛がパサつく

腎機能が大きく損なわれ重症化すると、嘔吐や下痢、尿が出なくなる、けいれん、昏睡などが起こり、命にかかわるような危険な状態になることもあります。

 

完治は難しいものの、早期発見によって適切な治療や食事管理を行うことができれば、病気の進行を遅らせることができる場合もあります。

犬の死亡原因TOP8【海外編】

じっと見つめるラブラドールレトリーバー

犬の飼育環境や生活習慣は世界各国で異なるため、死亡原因の統計も日本と違いがみられます。

 

海外の犬の死因ランキングでは、日本と同様にガンが上位を占めることが多いですが、胃拡張・胃捻転といった病気が比較的多くみられるといった特徴もあります。胃拡張・胃捻転は特に大型犬に多く、緊急性の高い危険な病気です。

順位 死亡原因
1位 ガン(31.1%)
2位 胃拡張・胃捻転(27.6%)
3位 老衰など(16.5%)
4位 腎不全(8.2%)
5位 免疫介在性疾患(7.6%)
6位 アジソン病(5.9%)
7位 心臓病・脳卒中(3.5%)
8位 突然死(1.2%)

参考:Common Diseases in Senior Dogs & Cats

海外では小型犬よりも大型犬を飼育する傾向にあること、安楽死も選択肢にあるという医療文化の違いがランキングに影響していると考えられます。

犬の平均寿命は何歳?

近年、犬の平均寿命は年々伸びており、一般社団法人ペットフード協会の調査によると、犬の平均寿命は14.65歳でした。

 

犬種による平均寿命は下記のとおりです。

犬種 平均寿命
超小型犬 15.13歳
小型犬 14.78歳
中型犬・大型犬 14.37歳

参考:一般社団法人ペットフード協会「令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査」

特に超小型犬・小型犬は長寿傾向にあり、トイ・プードルやミニチュア・ダックスフンドなどは15歳を超えるケースも少なくありません。

【愛玩動物飼養管理士メモ】

寿命が延びている背景には、ペットフードや獣医療の進化、飼育環境の改善などが挙げられます。一方で、高齢化に伴いガンや心臓病などのリスクも高まるため、シニア期の健康管理がますます重要になります。

人気犬種に多い死因と寿命は?

犬種によって、死因や平均寿命には差がみられます。ここでは人気の高いトイ・プードル、チワワ、ミニチュア・ダックスフンドの平均寿命や死因の傾向、かかりやすい病気について解説します。

 

トイ・プードル

トイ・プードルの平均寿命やおもな死因、かかりやすい病気は下記のとおりです。

平均寿命 15.3歳
多い死因 心臓病、腎臓病など
かかりやすい病気 膝蓋骨脱臼(パテラ)、外耳炎、流涙症など

※アニコム損保「家庭どうぶつ白書2024」

トイ・プードルは小型犬の中でも比較的長生きする傾向があり、ギネス記録には20歳298日まで生きた「Seamus」というトイ・プードルが登録されています。

 

膝蓋骨脱臼(パテラ)にかかりやすいため、定期的な健康診断が大切です。

 

チワワ

チワワの平均的な寿命やおもな死因、かかりやすい病気は下記のとおりです。

平均寿命 13.9歳
多い死因 心臓病、腎臓病など
かかりやすい病気 水頭症、膝蓋骨脱臼(パテラ)、僧帽弁閉鎖不全症など

※アニコム損保「家庭どうぶつ白書2024」

骨が細くケガをしやすいため、段差や転落への注意も必要です。生活環境を整え、ストレスの少ない暮らしを心がけましょう。

 

ミニチュア・ダックスフンド

(さぶろーちゃん・ミニチュアダックスフンド・9歳)

ミニチュア・ダックスフンドの平均寿命やおもな死因、気をつけたい病気は下記のとおりです。

平均寿命 14.9歳
多い死因 ガン、心臓病など
かかりやすい病気  椎間板ヘルニア、アトピー性皮膚炎、外耳炎など

※アニコム損保「家庭どうぶつ白書2024」

ミニチュア・ダックスフンドは、椎間板ヘルニアになりやすい犬種として知られていますが、死因としてはガンが比較的多くみられます。

犬に長生きしてもらうための秘訣6選

飼い主に寄り添う犬

愛犬に健康で長生きしてもらうためには、日々の生活習慣や健康管理がとても大切です。この章では、愛犬の寿命を延ばすために飼い主さまができる6つの工夫をご紹介します。

 

犬にあわせた食事を与える

まず、愛犬の年齢や犬種、運動量、健康状態にあわせた食事を与えることは、健康を維持するために非常に大切です。

 

7歳ごろからのシニア期に入ると、消化吸収能力や筋力が低下するため、消化しやすく必要な栄養素をしっかりと摂取できる食事を選ぶ必要があります。

 

関節ケアに配慮したグルコサミンコンドロイチンが含まれるフード、老化を遅らせるといわれるビタミンAビタミンCなどの抗酸化ビタミンが成分が含まれたシニア用フードを選んでも良いかもしれません。

 

運動を習慣づける

適度な運動を習慣づけることは、肥満予防や心肺機能の維持に効果的です。ストレス解消にもつながるため、結果的に病気による死亡のリスクを軽減する効果が期待できます。

 

運動量や時間は、犬の年齢や犬種、体格によって調整することが大切です。子犬のころは室内での遊びを中心に、成犬期には散歩に加えてドッグランなどで自由に運動する機会を設けるのも良いでしょう。

 

7歳以上のシニア犬の場合は、関節に負担をかけないよう、短時間で無理のない散歩を心がけるなど、体調にあわせた運動を取り入れることが重要です。

 

スキンシップを行う

愛犬と日常的にスキンシップをとることは、信頼関係を深めるだけでなく、体調の異変に早く気付くためにも大切です。

 

なでたり抱っこしたりする中で、しこりや皮膚トラブル、口臭などの変化をチェックしましょう。日ごろから触れ合う習慣があれば、動物病院での診察にも慣れやすくなります。

 

いつもと違う様子に気付いたら、できるだけ早めに獣医師に相談しましょう。

 

避妊・去勢手術を受ける

避妊・去勢手術のメリットは、望まない妊娠の防止だけではありません。メスの場合は子宮蓄膿症や乳腺腫瘍、オスの場合は前立腺肥大や肛門周囲腺腫など、生殖器系の病気やホルモン由来の病気のリスクを減らす効果があります。

 

避妊・去勢手術は全身麻酔で行うため、犬の体に負担がかかります。1歳ごろまでの早いタイミングでの手術も検討しましょう。

 

定期的に健康診断を受ける

病気の早期発見と早期治療は、愛犬の健康寿命を延ばすために最も重要なことの一つです。

 

年に1回以上の健康診断を受けることで、病気を早期に発見できる可能性が高まります。シニア期は年2回を目安に、血液検査・尿検査・エコー検査などを組み合わせて行うと安心です。

 

ペット保険に加入する

治療費の負担が大きくなるケガや病気に備えて、ペット保険の加入も検討しましょう。ペット保険に加入していることで動物病院を受診するハードルが下がり、早期発見につながることもあります。

 

また、ガンや心臓病、腎不全は、治療が長期にわたったり治療費が高額になったりするケースもあります。ペット保険に加入していれば、経済的な心配を減らし、必要な治療を選択しやすくなるため、愛犬の健康と命を守るための一つの備えとなります。

まとめ│犬の3大死因はガン・心臓病・腎不全

熟睡している豆柴

(海ちゃん・豆柴・5歳)

犬の死亡原因は、ガン、心臓病、腎不全が上位を占めていることがわかりました。

 

愛犬が長生きするには、飼い主さまのちょっとした気付きやケアが、カギになるかもしれません。食事や運動、定期検診、そしてスキンシップを大切にしながら、愛犬と1日でも長く健やかな毎日を過ごしていきましょう。

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この記事の監修者 ペット保険比較のピクシー編集部
ペット保険の専門家であるメンバーがコラムを監修しています。少額短期保険募集人、損害保険募集人、ファイナンシャルプランナー、愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、ペット防災指導員などの数多くの資格を保有。犬や猫などの動物が大好きで、飼育歴は10年以上です。知識や経験を活かして、さまざまなお役立ち情報をお届けします。

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