
パグを飼っていると気になる病気が進行性の脳炎である「パグ脳炎」です。愛犬におかしな様子が見られ、パグ脳炎ではと心配になっている飼い主さまもいるのではないでしょうか。
その場でくるくる回りつづけるなどおかしな様子が見られたら、すみやかに動物病院を受診することが大切です。パグ脳炎であれば、早期に発見し、治療を始めることが欠かせません。
ここでは、パグ脳炎の原因や発症時に見られるおもな症状、治療法などについて解説します。
- パグ脳炎で見られる症状やおもな原因
- かかりやすい犬種
- 発見するために注意したいこと
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パグ脳炎は進行性の病気|おもな特徴を解説

パグ脳炎は脳に炎症や壊死が起こる進行性の難病で、正式名称は「壊死性髄膜脳炎(えしせいずいまくのうえん)」です。パグでの発症例が多いことから「パグ脳炎」と呼ばれていますが、ほかの小型犬種でも発症例があります。
ここでは、おもな症状や考えられる原因について見ていきましょう。
おもな症状
パグ脳炎を発症すると大脳に炎症や壊死が起こり、以下のような神経性の症状があらわれるようになります。
- 視力が低下する・失明する
- ふらつく
- ふるえる
- 頭が傾き、戻せない
- その場でくるくる回る(旋回運動をつづける)
- 全身性けいれん発作
- 元気がなくなる・食欲が減る
重症化すると、全身性けいれん発作を何度も繰り返して昏睡状態に陥り、やがて死にいたる厄介な病気です。
ただし、上記で述べた症状はほかの脳疾患でも見られます。そのため、これらの症状が見られたからといってかならずしもパグ脳炎(壊死性髄膜脳炎)とは限りません。
パグ脳炎の進行スピードは同じではなく、個体によってさまざまです。初期段階の治療で良好な反応が見られれば数年は生存できる可能性が上がります。一方、初期治療で反応があまり見られず、早く進行して発症から数日~数週間で命を落とすケースも少なくありません。
おもな原因・発症しやすい年齢
症状があらわれる直接的な原因は、大脳の一部で炎症が起こることです。炎症は大脳全体、小脳、脳幹へ広がり、神経系にさまざまな影響をおよぼします。
脳に炎症が起こる原因ははっきりしていません。発症する犬種が限られることから、遺伝的要因があると考えられています。また、一部の症例で組織や細胞を攻撃する抗体(自己抗体)の産生が認められるため、免疫異常による疾患の可能性が指摘されています。
生後4か月ごろから10歳以上まで子犬でも成犬でも発症例があり、好発年齢は1~3歳です。オスとメスで発症率に大きな違いは認められないものの、ややメスのほうが発症しやすいとの見解もあります。また、メスは発情後に発症するケースが多く見られます。
パグ脳炎にかかりやすい犬種
パグ脳炎は、パグによく見られることからこの名で呼ばれるようになりましたが、現在ではほかの犬種でも発生することがわかっています。
発症例があるのは、おもに以下の犬種です。
- シー・ズ―
- チワワ
- パグ
- フレンチ・ブルドッグ
- ペキニーズ
- ボストン・テリア
- ポメラニアン
- マルチーズ
- ミニチュア・ダックスフンド
- ヨークシャー・テリア
発症するのは小型犬種に限られます。パグ以外でも上記のような小型犬種を飼われている飼い主さまは、十分に注意しましょう。
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パグ脳炎の治療法
原因が解明されていないため、確立された治療法はなく、発症すると完治は難しいのが実情です。
初期の症状に対しては、脳の壊死を抑えるために免疫抑制剤やステロイド剤を、発作を防ぐために抗てんかん薬を投与する治療法がとられることが一般的です。発熱がある場合は体温調整の処置を、誤嚥性肺炎を起こした場合はその治療をおこないます。
治療のポイントは、初期症状への対応で反応があるかどうかです。初期治療での反応が良ければ、数年以上生きられる可能性がぐんと高まります。一方、初期治療での反応が芳しくないときは進行が早くなるため、残念ながら長く生きることは難しいでしょう。数日から数週間ほどで亡くなるケースが多く見られます。
初期治療への反応が悪ければ、動物病院によっては、飼い主さまの意思を十分に確認したうえで安楽死を選択するケースも見られます。
パグ脳炎を発見するために大切なこと

原因が不明なため、パグ脳炎を予防する実質的な方法はありません。初期症状のうちに治療を始め、どのように反応するかが非常に重要です。
パグ脳炎の初期症状で多いのは、ふらつきや視力障害です。ただし、いきなりけいれんが起こるケースもあります。けいれんはもちろん、少しでも様子がおかしいなと感じたら、すぐに動物病院を受診することが大切です。
とはいえ、ふらつきや視力の低下などはわかりづらいため、見過ごされるケースも少なくありません。日ごろから普段と違うところはないかチェックする意識をもちましょう。
パグはシワのケアが必要です。また、ブラッシングもするでしょう。散歩したり遊んだりすることも必要です。このようなお手入れやコミュニケーションを取る際に少し意識して観察していれば、いつもと違う様子があればすぐに気づけるでしょう。
まとめ|パグ脳炎は早期発見・早期治療が大切
パグ脳炎は進行性の難病です。パグをはじめとする小型犬種が罹患するケースが多く、発症するとふらつきや視力障害、旋回運動、全身性けいれん発作などがおこるようになります。
確実な予防法がないため、早期に発見してすぐに治療を開始することが大切です。初期の治療で手ごたえがあれば、数年の生存が見込めます。
大切な愛犬を守るため、日ごろからスキンシップをはかり、なんとなくおかしいなと感じたら動物病院を受診するようにしましょう。
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