犬が震えるのを見ると「寒さのせい?」「もしかしたら風邪をひいた?」と慌ててしまいますよね。
犬は生理現象だけでなく、体調不良で震える場合があります。中には重篤な病気のサインとして体を震わすこともあるため、見極めが大切です。
そこで今回は、犬が震える原因について症状別に紹介します。震えの対処法と予防方法についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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犬の震えで考えられる原因
犬が震えていると「部屋の温度が低くて寒がっているのか」と考える飼い主の方も多いのではないでしょうか。
犬の震えには次のような原因が考えられます。
- 寒さによるもの
- 精神的なもの
- 学習によるもの
以下では、心配のない震えの原因3つについて解説します。
寒さによるもの
犬の震えの原因の一つとして寒さがあります。これは人間と同様、脳が寒いと感じると体温を上昇させ維持しようと、全身の筋肉が震えるためです。 もしかすると、童謡「雪やこんこ」のように犬は冬でも庭を駆け回っているイメージを持っている方もいるかもしれません。 ですが、チワワやパピヨンなどの小型犬、パグやイタリアングレーハウンドのような短毛種は寒さに弱い傾向にあります。子犬も同様です。 そのため、寒い時期の散歩や室内温度に気を配る必要があります。
精神的なもの
犬の震えの原因には精神的なものが関係している場合があるのをご存じでしょうか?雷や花火のような大きな音に対して強い不安や恐怖を感じる生き物です。 縄張り意識が特に強い性格の犬は、見知らぬ人が家に上がり込むと警戒心や恐怖心から吠えたり震えたりしてしまいます。 また、犬は引っ越しや旅行、家族が増えるといった環境の変化に弱く、ストレスをためてしまいがち。 犬は精神的な原因により、体が震えてしまうこともあるでしょう。
学習によるもの
まれに、犬の震えの原因に学習によるものがあります。これは、何らかの原因で犬が震えているときに、飼い主が必要以上にかまってしまった可能性が考えられるでしょう。 犬の知能は人間の2歳〜3歳ほどあると言われています。そのため、体を震わすと飼い主が 「いつも以上にかまってもらえる」 「頭を優しくなでてくれる」 「甘やかしてくれる」 と間違って学習し、犬が震えてしまう場合があります。
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犬が震える原因となる病気
犬が震える原因は、そこまで深刻でないことがほとんどです。しかし、中には命を脅かす重篤な病気のサインとして体が震えてしまうことも。
犬が震える病気は次の通りです。
- 脳障害
- 痛みによるもの
- 代謝異常
- 中毒症状
- 筋肉の異常
どれも深刻な病気のため、それぞれ解説します。
脳障害
犬が震える原因の代表的な病気として脳障害があげられます。脳障害には、
- てんかん
- 脳腫瘍
- 水頭症
- 脳炎(壊死性髄膜脳炎・壊死性白質脳炎)
があり、これらの病気は脳に異常をきたし、神経症状として震えが現れ、けいれんを起こします。
万が一、犬がけいれんを起こしたときは、パニックを起こさず、様子や状況をしっかりとメモする、または動画を撮るようにしてください。
痛みによるもの
ケガ、病気で体に強い痛みが生じると、犬は体を動かすのがつらくなったり、痛みから震えたりすることがあるでしょう。
痛みを生じるケガ、病気は下記が挙げられます。
- 股関節脱臼
- 椎間板ヘルニア(胸腰背部・頸部)
- 膵炎
- 脊椎腫瘍
- 尾側頸部脊椎脊髄症(ウォブラー症候群)
- 骨折
スキンシップを嫌がったり、抱き上げる際「キャン」と鳴いたりする場合、体のどこかに痛みが出ている可能性があるため注意が必要です。
代謝異常
肝臓や腎臓では、体の中の老廃物を代謝・排泄する働きがあります。しかし、これらの臓器が機能できなくなると、犬の体外に毒素が排出されません。
その結果、神経症状またはけいれんが起き、その前兆として震えの症状が現れます。
犬の代謝異常を引き起こす病気として、以下の4つが考えられます。
- 腎不全(急性・慢性)
- 肝硬変
- 副腎皮質機能低下症
- 門脈シャント
中毒症状
玉ねぎやチョコレートなど、犬にとって毒になる食べ物や、殺虫剤・消炎鎮痛剤といった体によくないものを誤食すると中毒症状を引き起こします。 犬が中毒症状を引き起こすと、臓器の機能不全から震えの症状が現れるでしょう。
筋肉の異常
筋肉に炎症が起こる筋炎、遺伝子変異により筋力の低下・壊死・筋委縮が引き起こされる筋ジストロフィー症により、震えの症状が現れます。
また、全身が震える筋肉の病気には特発性振戦症候群があります。この病気は、発症する原因が解明されていません。
柴犬や柴系の雑種、ミニチュアピンシャーといった特定の犬種、または白い毛並みの犬が発症しやすいといわれています。
老犬になると起こる震えとは?
老犬になるとプルプルと体が震える機会が増えるでしょう。飼い主の方は、犬がシニア期に入ると、病気と疑ってしまうかもしれません。
しかし、老犬の場合、病気にかかっていなくても、
- 老化による筋力低下
- 老化による体温調節の不調
- 老化による神経調節の不調
が原因で震えが起こってしまうのです。
老化による筋力の低下
犬は人間同様、歳を重ねていくと老化します。老化が進むと蓄えていた筋力はどんどん低下します。 体の動きや関節を安定させる役割がある筋肉が減少すると、老犬は起立時や歩行時に体が震えてしまうでしょう。 そこで、無理やり筋肉をつけようと、犬の体に負荷がかかる運動をさせても元の状態に戻すのは困難です。 かえって関節や骨にダメージが加わり、ケガする可能性があるため注意しましょう。
老化による体温調節の不調
筋肉は体を動かすだけでなく、熱を作って体温を上げる働きがあります。しかし、老化が進み筋肉が減少すると、熱を作れなくなり体温調節が上手にできなくなってしまいます。 そのうえ、老犬は成犬のときよりも運動意欲が減退し、体を動かしません。筋肉の減少と運動不足による血流の滞りが原因で、低体温症を引き起こしてしまう可能性があります。 結果、老犬は気温の低い冬は体温が上がらず、寒さで震えてしまうのです。
老化による神経調節の不調
高齢になると、脳からの刺激を筋肉に伝達する神経も老化します。神経が老化すると、神経回路の綿密さは失われ、伝達速度も低下。さらに、筋肉に指示を出す神経はバランスを崩し、足がプルプルと震えます。老化が進むと犬の震えはひどくなり、転倒してケガをしてしまう可能性があります。 老化による神経調節の不調は震えだけでなく日常生活に支障をきたしてしまうのです。
犬の震えで受診すべき症状
震え以外にも以下のような症状が現れた場合、注意が必要です。
- 元気がない
- 食欲の低下
- 下痢・嘔吐
- 意識のないけいれん
- スキンシップを嫌がる
- ぐったりしている
- 1日中震えている
まれに、犬は環境の変化やストレスで上記のような症状が現れます。しかしながら、病気による震えなのか否かは素人では判断が付きません。
震えを放置してしまったため、取り返しの付かない状態になる可能性もあるのです。
犬の様子が少しでもおかしいと感じる、またはストレスなのか病気やケガか判断に悩んでしまったときは、迷わず動物病院を受診してください。
犬が震えた場合の対処法
犬が震えている姿を見ると、どうにかして震えを止めてあげたいと飼い主の方は感じるのではないでしょうか。
明らかに病気からくるもの以外は、原因に合わせた対処法で震えを止めてあげられるので、一つずつ紹介します。
寒さから震える場合
子犬や老犬、寒さに弱い犬、短毛種は寒さで震えている可能性があります。そのため、しっかりと犬の体を温め、寒い環境にならないように気を配らなければなりません。 家の中は、エアコンやストーブを用いて室内の温度をしっかり管理しましょう。散歩やおでかけの際は、日が出ている時間帯を選ぶようにしてください。 また犬の寒さ対策として、ネックウォーマーや洋服の着用もおすすめです。
精神的に震える場合
花火や雷のような大きな音に不安や恐怖を感じてしまい、犬が震えているのであれば雨戸や窓は閉めてあげましょう。 縄張り意識の強い犬は、来客者に恐怖を感じてしまっている可能性があります。その場合は、鉢合わせしないよう別室で対応するまたは、外で対応するようにしてみてください。 引っ越しや、旅行などの環境の変化でストレスを溜めているようであれば、お気に入りのおもちゃやおやつを与えましょう。
学習して震える場合
震えていると優しくしてもらえる、かまってもらえると学習している犬に対する一番の対処法は無視することです。 気になって優しくしてしまうと犬は「何かをしてほしいときは震えたらいい」と学習してしまいます。 その結果、犬は食べ物がほしいときや遊んでほしいときにプルプルと震えるそぶりを見せてくるでしょう。
元気や食欲がある場合は、かまってもらえるパターンを学習している可能性があります。 気になってしまうかもしれませんが、心を鬼にして無視を決め込んでください。しかし、ほかに何らかの症状があれば、病院でみてもらうようにしましょう。
犬の震えの予防法
犬が震える理由はさまざまです。ケガ・病気または老化が原因であっても、飼い主が予防策を講じることで、犬の震えを未然に防げるしょう。
犬の震えの予防法は、
- 犬に優しい環境・部屋づくり
- 定期的な健康診断
- 筋力トレーニング
がポイントになります。
犬に優しい環境・部屋づくり
犬の震えの予防法で大切なのは、犬に優しい環境・部屋づくりです。たとえば犬が誤って薬や毒になる食べ物を誤食しないよう、床やテーブルに置かないようにしましょう。 また、フローリングや、ソファの段差は犬が足腰を痛める原因になります。そのため、滑り止めを敷いたり、爪や足裏の毛をカットしたりして滑らない工夫をしてください。
定期的な健康診断
病気にかかってしまうと犬の体に負担がかかり、飼い主自身も胸を痛めることになりかねません。 そうならないためにも、成犬であれば毎年1回・老犬であれば毎年2回を目安に定期的に動物病院で健康診断を受けるようにしましょう。
筋力トレーニング
高齢になると筋肉の貯金は難しくなってしまいます。そのため、成犬のときにしっかりと体を動かすよう心がけてください。 また、坂道での散歩や、バランスボールを使った運動、筋肉に必要なサプリメントなどを利用すれば、老犬になっても筋肉量を維持することは可能です。 注意点として、無理のない範囲で取り入れてあげましょう。
まとめ
本記事では、犬が震える原因について症状別に紹介し、対処法・予防策を解説しました。
- 犬の震えは、心配ないもの、病気、老化と原因はさまざま
- 震えの見極めが難しい場合は動物病院を受診する
- 寒さや精神的なもの、学習によるものには対処法がある
- 病気や老化で犬が震えないように日ごろから予防策を講じる
犬の体の震えは何らかのサインです。日々の生活でふとしたときに震えだしたらしっかりと様子を見てあげてください。
犬を守れるのは飼い主だけなので、違和感があれば迷わず動物病院を受診しましょう。
※動物病院は自由診療のため、医療費が高額になる可能性があります。
ペット保険に加入していなければ、全額を自己負担で支払わなければなりません。
万が一の備えとしてペット保険に加入しておくと安心です。
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- その他犬種
- 6kg 未満
- 6kg以上 8kg未満
- 8kg以上 10kg未満
- 10kg以上 12kg未満
- 12kg以上 16kg未満
- 16kg以上 18kg未満
- 18kg以上 20kg未満
- 20kg以上 25kg未満
- 25kg以上 30kg未満
- 30kg以上 32kg未満
- 32kg以上 40kg未満
- 40kg以上 45kg未満
- 45kg以上