猫の目の種類

キャッツアイという宝石があるほど神秘的であると同時に、視力や色覚など不思議が多い猫の目。猫の目は、成長につれて目が変わる上に、メラニン色素の量によって瞳の色も多種多様です。

この記事では、猫の目の種類や瞳の色が変化する理由、注意点などについて解説します。

【この記事でわかること】

  • 猫の目はどんな色があるの?
  • 猫の目の色は遺伝で決まるって本当?
  • 猫が大人になって目の色が変わるのは病気?
  • 黒猫や白猫の目は何色?
  • 目が緑色や青色の猫種は?
  • オッドアイの猫は長生きできる?

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目次

猫の目の色の種類!代表的な5色と例外の1色を紹介!

代表的な猫の目の色は、以下の5種類にわかれます。

  • カッパー
  • アンバー
  • ヘーゼル
  • グリーン
  • ブルー

なお、目の色が薄くても、猫の視力色彩感覚などには影響がないといわれています。まずは、代表的な猫の目の色について解説します。

 

猫の目の色①カッパー(オレンジ)

猫の目の色カッパー

カッパー(オレンジ)とは、赤みを帯びた茶色の目の色を指し、メラニン色素の多さが特徴です。
光の加減で、暗め、もしくは赤混じりのブラウンに見えることもあります。カッパーは、アジアなど温暖な地域に住む猫種に多いといわれています。

 

猫の目の色②アンバー(ゴールド・イエロー)

猫の目の色アンバー

アンバー(ゴールド・イエロー)とは、透明感のある琥珀色をした目の色をいいます。

複数色が混ざったヘーゼルと異なり、アンバーはレモンイエローやゴールドなど単色で構成されているのが特徴です。

 

猫の目の色③ヘーゼル

猫の目の色ヘーゼル

ヘーゼルは、外側がイエローや薄いブラウンというように2色のグラデーションがかかった目の色です。

ただ、猫によって色調が異なり、光の当たり次第ではカッパーやアンバーに見間違えることもあります。グリーンよりもメラニン色素は多く、日本でも多くみられる目の色の1つです。

 

猫の目の色④グリーン

猫の目の色グリーン

メラニン色素が少ない猫に多い目の1つが、グリーンです。

日照時間の短い寒い地域の猫種に多いといわれ、日光の取り入れにくさからメラニン色素が薄くなったと考えられています。そのため、日本原産の猫にはグリーンの目の色を持つ猫がほとんどいません。

 

猫の目の色⑤ブルー(サファイヤブルー・アクア)

猫の目の色ブルー

ブルー(サファイヤブルー・アクア)とは、目が青いわけではなく、メラニン色素をほとんど持っていないために光が当たって青色に見えている状態です。

青く見える濃さはさまざまで、サファイヤブルーやアクアブルーと呼ばれる場合もあります。白猫に多くみられるのも特徴の1つです。

 

例外:猫の目の色⑥レッド

猫の目の例外的な色としては、レッドが挙げられます。目の赤い猫は珍しいでしょう。

レッドとは、アルビノと呼ばれる先天性色素欠乏症を抱えて生まれた猫にみられる目の色です。ブルーやグリーンでない理由は、瞳の奥の血管などがそのまま透けて見えるからといわれています。

アルビノは猫以外にも、ウサギやヘビなど広くさまざまな動物に発症します。

メラニンが欠乏しているため、紫外線に弱く、日焼けによる火傷や皮膚がんなどを生じやすいという特徴があります。

猫の目の珍しい色!オッドアイやダイクロイックアイとは?

オッドアイの猫

オッドアイとは、左右の目の色が異なることを指します。
その多くは片方どちらかがブルー、もう片方がオレンジやグリーンなどで、白猫に症状が現れやすいといわれています。

オッドアイは、その神秘的な美しさから「幸運を運ぶ猫」ともいわれることも。なお、オッドアイだからといって値段が格段に高くなるということはありません。

ここでは、オッドアイの猫について解説します。

 

なぜオッドアイは目の色が違うの?

オッドアイは、主に虹彩異色症という先天的な遺伝子異常が原因と考えられています。

左右で目の色が異なるのは、片目だけメラニン量の少ない状態が起きてしまったからです。
特に、白猫のもつ白色遺伝子にはメラニン抑制力があります。そのため、白猫にオッドアイが生まれやすいのです。

また、オッドアイに関連する症状として、ダイクロイックアイというものがあります。ダイクロイックアイは1つの目が2色に分かれていることで、特に珍しい目の色といわれています。

 

オッドアイの猫は聴覚障害が多い?

オッドアイになった猫は、青い目側の耳に聴覚障害が起こる場合が多いといわれています。

これは、聴覚もメラニン細胞と関わりが深いからですが、特に被毛を白くする遺伝子が聴覚障害と結びつきやすい傾向があります。
なお、先天性の難聴の場合、投薬や手術などの治療法は現在確立されていません。

 

オッドアイの猫は短命?

一般的に、同種の猫より短命だというデータはありません

しかし、自然界で暮らす場合、白い毛色や聴覚障害は皮膚トラブルや危険察知、狩りの際に大きなハンデとなるため、短命になりやすいといわれています。
家猫なら安全ですが、聴覚障害を抱える場合は生活環境に気を配る必要があります。

子猫の目の色は?キトンブルーはどんな色?

猫の目の色キトンブルー

生まれてから2か月くらいの子猫の目の色は、多くが「キトンブルー」と呼ばれる、少し灰色がかった青色をしています。これは、子猫にはまだ虹彩にメラニン色素があまり沈着していないためです。

子猫のキトンブルーの目は生後3週〜4週ごろに最もよく見られると言われています。子猫時代の短い期間だけに見られる特徴的な色といえるでしょう。

 

子猫の目の色は何か月くらいで変わる?変化する過程は?

個体差はありますが、1〜2か月ごろからキトンブルーの色は変化し始めます。子猫が成長するにつれてメラニン色素が徐々に沈着していき、6か月〜8か月頃にはその猫本来の目の色に変わっていきます。

猫の目の色が変わるのは病気のせいかも?

猫の目の色が普段と異なる場合、その色から猫の病気を判断できることがあります。

場合によっては深刻な病気のサインであるため、猫の目の色を日頃からチェックし、異変を感じるときはかかりつけの動物病院へ向かうようにしましょう。

 

猫の目が赤色へ変わったら?

目の色が赤色である場合、結膜炎が疑われます。

目やにやかゆみを生じることもあり、放置すれば、ぶどう膜炎や緑内障などに派生しかねません。また、外傷による出血によって、目が赤い場合もあります。

自然治癒では治らない場合もあるため、早めに動物病院で原因を把握することをおすすめします。

 

猫の目が白色へ変わったら?

目の色が白色に見える場合、白内障を起こしている可能性が挙げられます。

他にも、猫同士の喧嘩や自分の爪などによる外傷や細菌感染、アレルギーなどが原因で角膜炎を起こしている可能性も少なくありません。
いずれにせよ症状が悪化する前に、動物病院へ受診することをおすすめします。

 

猫の目が緑色へ変わったら?

目の色が緑色に見える場合、緑内障を患っている可能性があります。

症状が進行して眼圧が上がると、眼球が飛び出すこともあるため、速やかな処置が求められます。
緑色に見える他に、
・瞳孔が昼間でも大きく開いている
・充血している
などの症状が見られる場合は、動物病院で適切な治療を受けてください。

 

猫の目が黄色へ変わったら?

目の色が黄色の場合、何らかの肝臓疾患から黄疸を起こしているケースが考えられます。

黄疸の猫の多くは食欲不振や嘔吐などを併発するため注意が必要です。
その他、細菌やウイルス感染、腫瘍などの可能性もあります。

症状が悪化する前に、速やかに動物病院を受診してください。

 

猫の目が黒色へ変わったら?

目の色が黒色の場合、角膜黒色壊死症が疑われます。

角膜黒色壊死症は、角膜の壊死によって目にかさぶたができる状態を指し、状態によっては手術が必要になります。

また、メラノーマを起こしているのかもしれません。早期発見が大切であるため、異変を感じる場合は速やかに獣医師に相談してください。

【Q&A】猫の瞳や目の色に関する疑問3点

猫の瞳の色は、遺伝や自身がもつメラニン色素の量などが関係しています。
続いて、猫の瞳の色に関する3つの疑問についてみていきましょう。

 

Q1.なぜ猫の目や瞳の色はそれぞれ違うの?

A. 猫の目や瞳の色がそれぞれ異なるのは、メラニン色素の量や分布に個体差があるためです。

猫は成長するにつれて、目の中にある虹彩部分にメラニン色素が増えていきます。この色素の量や分布と、レイリー散乱と呼ばれる現象によって、猫の目や瞳の色が決まるのです。

なお、レイリー散乱とは、空が青く見えるのと同じく、実際は透明にもかかわらず光の散乱によって緑や青に見える状態をいいます。

 

Q2.猫の目の色は遺伝?いつ決まるの?

A. 猫の瞳の色は、遺伝も大きく関係しています。

これは、メラニン色素の量が遺伝によって決定されているからです。
親猫のメラニン色素を子がそのまま受け継ぐことが多いため、色素の薄い親猫をもつ子猫はブルーやグリーンの目が多く、茶色の目を持つ親猫の子猫は暖色系の目が多いといわれています。

個体差はありますが、猫の目の色は生後2ヵ月ごろから色が定着していき、6か月〜8か月頃には色が決まります。

 

Q3.瞳の色と毛色に関連性は?黒猫や白猫の目の色は?

A. 瞳の色は、毛色とも強く関連しています。

多くの猫が、瞳と同様に、毛色もメラニン色素の影響を受けているからです。
例えば、色素の多さから黒猫の目の色はカッパーやアンパーに、白猫の目の色はブルー系が多い傾向にあります。そのため、毛色からでも、瞳の色がある程度推測できるでしょう。

目の色が決まっている猫種を紹介!

猫の種類によっては、生まれたときから決まった瞳の色に育つ場合も少なくありません。
最後に、毛色関係なく決まった瞳の色をもつ猫種について紹介します。

 

目がカッパーなど暖色系の猫5種

カッパーなど暖色系の目の猫は、メラニン色素を多く含んでいるのが特徴です。
カッパーなど暖色系の目をもつ代表的な猫種は以下の通りです。

【暖色系の目をしている猫種】

  • バーミーズ
  • ボンベイ
  • シャルトリュー
  • ミックス
  • 雑種猫

また、気候が温暖な日本でも、暖色系の目をもつ猫が多くみられます。

ボンベイ
ボンベイ

 

目が緑色の猫2種

グリーン系の目の猫は、メラニン色素の薄さが特徴で、代表的な猫種は以下の通りです。

【目が緑色の猫種】

  • エジプシャンマウ
  • ロシアンブルー

ヨーロッパなど寒くて日射量の少ない地域にルーツを持っている猫が多いといわれています。

ロシアンブルー
ロシアンブルー

 

目が青い猫7種

ブルー系の目の猫は、メラニン色素がほとんどありません。猫の目は透明ですが、人間の目から見た場合、青色に見えるだけです。

ブルー系の目をもつ代表的な猫種は以下の通りです。

【目が青色の猫種】

  • ラグドール
  • ヒマラヤン
  • シャム
  • トンキニーズ
  • バリニーズ
  • バーマン
  • スノーシュー

ラグドール
ラグドール

猫の目の仕組みに関する豆知識

猫の目の仕組み

猫といえば、世界中の人々を虜にするほど魅力的な動物ですが、人間とは異なる目の仕組みをしています。

意外に知らない猫の目の仕組みについて、以下の5つの疑問に答えながら解説します。

 

猫の瞳孔はどういう仕組み?

猫の瞳孔は非常に柔軟で、素早く丸くなったり細くなったりして目に入ってくる光の量を調整できます。

これは猫ならではのメカニズムで、こうして瞳孔の大きさを変えて僅かな光さえも取り込めるからこそ、暗闇でも獲物を捕らえられるのです。

 

猫は近視って本当?

猫の視力は、一般的に0.1〜0.2程度といわれ、人間の約10分の1です。

そのため、猫は細かいものをきっちり見分けられず、ぼやけた輪郭でしか見えていません。
一方、動体視力は抜群で、動くものにピントを合わせるスピードはとても優れているといわれています。

 

猫の視界は人間より広い?

猫は、人間よりも広い範囲でものが見えるといわれています。

これは、人間は視野が約180度、周辺視野が約20度であるのに対して、猫の視野は約200度、周辺だと左右30度以上あるからです。
そのため、小さな虫など人間が気づかないようなものに目を留めやすいのでしょう。

 

猫の色覚は?色の見え方や見える色とは?

猫が認識できる色は、青色・緑色・黄色の3種類といわれています。

人間と比べて、猫の網膜には錐状体と呼ばれる色を識別する視細胞がほとんどありません。猫に楽しく遊んでほしい場合は、青色や黄色などのおもちゃを与えるのが良いでしょう。

 

猫はなぜ暗闇でもよく見えるの?

猫は暗闇でも目が利くという特徴があります。

これは、タペタムと呼ばれる細胞層が、僅かな光も反射させて視神経に伝える構造を持っているからです。
さらに、猫の網膜に多く含まれるグアニンは、光が当たると白く輝くという性質があります。そのため、猫は弱い光を認識できるのです。

まとめ┃猫が大人になってから目の色が変わったら病気に注意!

代表的な猫の目の色は、以下の5種類にわかれます。

  • カッパー
  • アンバー
  • ヘーゼル
  • グリーン
  • ブルー

そのほか、レッドやキトンブルー、オッドアイなどの色をもつ猫が生まれることもあります。なお、目の色が特殊だからといって、短命であったり、病気を患っていたりするとは限りません。

しかし、目の色によっては病気のサインであることも考えられるため、異変を感じる場合は早期に動物病院を受診することをおすすめします。

 

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この記事の監修者 ペット保険比較のピクシー編集部
ペット保険の専門家であるメンバーがコラムを監修しています。少額短期保険募集人、損害保険募集人、ファイナンシャルプランナーなどの数多くの資格を保有。犬や猫などの動物が大好きで、飼育歴は10年以上です。知識や経験を活かして、さまざまなお役立ち情報をお届けします。

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