猫と人間の年齢

「猫の年齢は人間に換算すると何歳くらい?」
「猫の寿命や長生きの秘訣を知りたい」
こんな疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。

猫は、人間よりもはるかに早いスピードで成長し、5〜6倍の早さで年をとるといわれています。本記事では、猫の年齢を人間に換算できる早見表計算方法を紹介し、さらに平均寿命やライフステージごとの特徴をわかりやすく解説します。

【この記事でわかること】

  • 猫の○○歳は人間に置き換えると○○歳?
  • 野良猫の年齢の見分け方は?
  • 猫の年齢ごとの気をつけたい病気は?
  • 野良猫と家猫は平均寿命は違うの?
  • 猫に長生きしてもらうために何をすればいい?

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目次

【早見表&計算式】猫と人間の年齢換算表と成長スピード

猫の年齢は、人間と同じスピードでは進みません。子猫期と成猫期では成長の早さが大きく異なるため、換算表を使って正しく年齢を把握しましょう。

 

【猫と人間の年齢換算早見表】生後2週間~20歳まで

猫は生後1年で人間にすると約18歳まで成長し、急激に大人へと近づきます。2歳を迎えると24歳に相当し、それ以降は1年ごとに人間の約4歳分ずつ年を取ると考えられます。

そのため、2歳以降の猫の年齢換算は以下の計算式で可能です。

猫と人間の年齢換算式:【 24 + (猫の年齢−2)×4 】

ただし、0歳~2歳までは成長スピードが非常に速いため、計算式で表すのは難しく、月齢ごとの早見表を参考にするとわかりやすいでしょう。

成長区分 猫の月齢
年齢
人間の年齢 年齢ごとの特徴・見分け方
子猫期 2週間 約0.5歳 目が開き始める/耳はまだ寝ている/よちよち歩き
1か月 約1歳 乳歯が生え始める/耳がピンと立つ/離乳食を食べられるようになる
2か月 約3歳 活発に遊ぶ/トイレを覚える/毛並みがふわふわ
3か月 約5歳 永久歯に生え変わり始める/好奇心旺盛でやんちゃ
6か月 約9歳 体格がしっかりしてくる/発情期を迎えることもある
9か月 約13歳 歯がすべて永久歯に/成猫らしい体つきに近づく
12か月 約18歳 成猫の体格になる/性格が落ち着いてくる
成猫期 2歳 約24歳 毛並みがつややか/筋肉が発達して健康的
3歳 約28歳 活動的で体力もある/遊び好き
4歳 約32歳 性格が安定してくる/落ち着いた行動が増える
5歳 約36歳 運動量は多いが徐々に変化が出始める
6歳 約40歳 体型維持に注意が必要/歯石や口臭が気になり始める
シニア期
高齢期
7歳 約44歳 顔や口元に白い毛が出てくる/活動量が少し減る
8歳 約48歳 毛のツヤが落ち着き始める/寝ている時間が増える
9歳 約52歳 運動量が減り太りやすい/関節に負担が出ることも
10歳 約56歳 歯の黄ばみが目立つ/病気のリスクが上がる
11歳 約60歳 聴力や視力の衰えが出てくることも
12歳 約64歳 食欲や飲水量の変化に注意
13歳 約68歳 白髪が増える/行動がゆっくりになる
14歳 約72歳 体力低下が顕著/寝て過ごす時間が長い
15歳 約76歳 慢性疾患(腎不全など)に注意
16歳 約80歳 体重減少が見られることも
超高齢期 17歳 約84歳 動きが鈍くなる/毛づくろいが減る
18歳 約88歳 食欲低下しやすい/介護が必要になることも
19歳 約92歳 体重が落ちる/寝て過ごす時間が大半
20歳 約96歳 長寿猫の域/細やかな健康管理が必須

※年齢換算の表は目安です。生活環境や個体によって違いがあります。

 

覚えやすい目安:猫は人間の5倍の速さで年をとる!

猫の年齢を人間に換算する際、細かい計算が面倒なときは「猫は人間の約5倍の速さで年をとる」と覚えておくと便利です。

たとえば、猫が2歳なら人間ではおよそ10歳分、5歳なら25歳分に相当します。大まかな目安を知るだけでも、食事や健康管理の参考になります。

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猫の年齢ごとの成長ステージと飼育ポイント

猫の年齢ごとの成長過程

猫も人間と同じで、成長すると体に変化がでてきます。ここでは「子猫」「成猫」「シニア」の3つに分けて、猫の成長過程をみていきましょう。体の変化を把握しておくことで、愛猫の変化に対して落ち着いて対処することができます。

また、保護猫で年齢がわからない場合も、見た目で予測できるため知っておくと便利です。

 

0歳~1歳│子猫期の特徴と注意点

まずは、子猫の成長過程を紹介します。子猫は、生後1週齢で目が開き、2週齢程度ではっきりと目が見えるようになります。
子猫の目が見えていると感じたら、2週間は経っているといえるでしょう。
歯においては、生後3週齢ほどから乳歯が生えはじめ、2か月ほどですべて生えそろいます。乳歯から永久歯に生え変わるのは、生後8か月程度です。

また、子猫の生後2〜9週齢は「社会化期」と呼び、この時期に家族以外の人や猫と触れ合ったり、動物病院に連れていったりすることで、社交的で飼いやすい猫に育つといわれています。

 

1歳半~6歳│成猫期の過ごし方

次に成猫の成長過程を紹介します。
猫は1歳半で大人になり、体の成長がとまります。
そのため、成猫に成長したらフードも子猫用から成猫用に切り替えましょう。
1歳半〜4歳までの猫は、毛艶がよく活発です。しかし、5歳ごろになると徐々に運動能力が低下し、歯も衰えてきます。
また、この時期になると肥満傾向になるため、おやつやフードの与えすぎに注意しましょう。

 

7歳~│シニア猫のサインとケア

猫は7歳を迎えるとシニア期に入ります。猫が7歳以上になったら、シニア用のフードに切り替えましょう。シニアになると、徐々に体が衰えて毛艶も失っていき白髪が出てくるようになります。

また、歯も歯肉炎や歯石、歯槽膿漏(しそうのうろう)がみられることもあるため、シニア期になったら定期的に動物病院で検診や細かなケアをしましょう。

12歳ごろになると、一度に食事を食べられない子も出きますので、何回かに分けて与えてください。

猫の年齢の見分け方│歯や毛の質、目をチェック!

猫は人間のように誕生日を明確に把握できない場合も多く、保護猫や里親から迎えた際には「実際に何歳くらいなのか」が気になるものです。

歯や被毛、体つきなどの変化を観察することで、おおよその年齢を推測できます。ここでは、見た目からわかる猫の年齢の目安を紹介します。

 

歯の状態をみる

猫の年齢を推測するうえで、歯はもっともわかりやすい目安のひとつです。生後2〜3週間で乳歯が生え始め、生後6〜7か月で永久歯に生え替わります。

若い猫は歯が白くきれいですが、2歳を過ぎると少しずつ黄ばみが目立ち始めます。歯石の付着や摩耗の程度も年齢を示すサインとなります。

 

被毛の質をみる

被毛の柔らかさや色の変化も、猫の年齢を推測するポイントです。若い猫の毛はふわふわで柔らかいのが特徴ですが、加齢とともに毛のコシが強くなり、艶が減っていきます。

さらにシニア期に入ると、人間と同じように白髪が混じることもあります。毛並みの変化は、体の老化サインとしてもチェックしておきましょう。

 

目や体つきをみる

目や体つきも年齢を推測する判断材料になります。若い猫の目は透明感があり澄んでいますが、シニア期になると白く濁ったり輝きが弱くなったりすることがあります。

また、若いころは筋肉が引き締まっていますが、加齢により筋肉量が減り、痩せやすくなる傾向があります。こうした変化を観察することで、猫のおおよその年齢を見極めやすくなります。

関連記事:【猫の平均体重】痩せすぎの目安は?肥満改善の方法は?

猫はどれくらい生きる?平均寿命と最長寿記録

猫の平均寿命

猫の平均寿命は年々伸びており、2024年には「15.92歳」と発表されました。猫の健康管理や長寿を意識する飼い主にとって、注目すべき数字です。

2011年の調査では14.39歳でしたので、13年で平均寿命が約1.53歳も延びていることがわかります。近年の獣医療や食事管理の進歩が、猫の寿命延長に大きく影響しています。

ここでは、猫の寿命や長寿に関する次の内容を解説します。

  • 家猫と外猫の寿命比較
  • 猫の年齢のギネス記録

それでは、それぞれ詳しくみていきましょう。

 

家猫と外猫の寿命比較

2014年の一般社団法人日本ペットフード協会による調査では、家猫と外猫の平均寿命が報告されました。

  • 外に出ない猫(家猫)の平均寿命:16.34歳
  • 外に出る猫(外猫)の平均寿命:14.24歳

この結果から、家猫の方が平均寿命が長いことが明らかです。室内飼育により、安全な環境や定期的な健康管理が長寿に寄与していると考えられます。

一方、外猫の寿命が短い主な理由として、ウイルスや寄生虫などの感染症へのリスク、交通事故やケガに遭いやすい環境が挙げられます。猫の寿命を伸ばすためには、健康管理と安全な環境が重要です。
参照:一般社団法人ペットフード協会「令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査」

 

猫の年齢のギネス記録は?

ギネス世界記録に登録されている長寿猫は、アメリカ・テキサス州に暮らす「クリームパフ」というメス猫です。クリームパフは「38歳と3日」まで生き、人間に換算すると170歳という驚きの長寿記録です。

飼い主のジェイク・ペリーさんは、同時期に毛のないスフィンクスも飼っており、その子も34歳というご長寿猫でした。猫の平均寿命と比べると、非常に例外的な記録であることがわかります。

猫が長生きするための秘訣3点!

猫が長生きするための注意点

「愛猫が長生きするには、どうしたらいいの?」このような疑問はありませんか?猫が長生きするための下記の3つの秘訣を詳しく解説します。

  • 食事
  • 生活環境
  • 健康診断

 

食事│ライフステージ別のフード選びが大事!

猫も人間と同じように食事のバランスを考え、ちょうどよい量を与えれば健康維持に繋がります。毎日の主食は、年齢や体型にあった総合栄養食を与えましょう。総合栄養食は、フードだけで猫に必要な栄養を補給できます。

注意点として、室内飼い猫の40%は肥満といわれています。猫も肥満になると、人間のように糖尿病や尿石症、関節炎などのリスクが高まるため、食事の与えすぎに注意しましょう。

理想体重においては個体差がありますので、動物病院に受診したときに、太りすぎ・痩せすぎていないかを確認するようにしてください。

 

生活環境│運動やストレスケアに注意!

愛猫に健康で長く生きてもらうためには、生活環境を整えることも大切です。生活環境の悪い空間で飼育していると、猫にストレスがかかります。ストレスの軽減は、健康維持に繋がりますので下記の4点を意識しましょう。

  • 部屋やトイレを清潔に保つ
  • 温度・湿度管理を徹底
  • 上下運動ができるようにキャットタワーを設置
  • 猫が落ち着ける隠れ家を作る

猫はキレイ好きです。特に、トイレが汚れていると排尿や排便を我慢してしまうこともあるため、清潔にしましょう。

 

健康診断│定期検診や予防医療を!

猫は、体の調子が悪いことを隠す習性があるため、動物病院で定期的に健康診断を行いましょう。若い猫は年に1回健康診断を行い、シニア猫は年に1〜2回血液検査を含めた健康診断をおすすめします。また毎日愛猫の体を触って、身体の状態を確認しておくことも大切です。

猫に以下のような状態がみられたら不調のサインです。

  • 元気がない
  • 食欲がない
  • 毛づくろいをしない

病気は早期発見と早期治療が重要ですので、変化がみられたら動物病院に受診しましょう。

猫の年齢別で注意したい病気

猫のかかりやすい病気

猫は年齢によってかかりやすい病気が変わります。子猫の時期とシニア期では、症状やリスクも大きく異なるため、ライフステージごとの特徴を理解しておくことが大切です。

 

子猫に多い病気│免疫力が弱いため注意!

子猫はまだ免疫力が弱く、消化器疾患にかかりやすい時期です。下痢や嘔吐の原因には、寄生虫や細菌感染、食事の急な変更などが挙げられます。

体力が少ないため、重症化しやすいのも特徴です。子猫期は必ず子猫用フードを与え、定期的なワクチン接種や便検査を行うことで病気のリスクを下げられます。

 

成猫に多い病気│泌尿器疾患が増えてくる傾向

1歳半を過ぎた成猫では、膀胱炎や尿路結石といった泌尿器疾患が増えてきます。特にオス猫は尿道が細長いため、結石で詰まりやすく、尿道閉塞や尿毒症を引き起こす危険性があります。頻繁にトイレへ行く、排尿時に痛そうに鳴く、血尿が出るなどの症状が見られたら要注意です。

 

シニア猫に多い病気│腎不全リスクに警戒しよう

7歳を超えたシニア猫では、加齢に伴い腎不全のリスクが高まります。初期は症状がわかりにくいものの、進行すると食欲不振、体重減少、嘔吐、脱水などの全身症状があらわれます。残念ながら完治は難しく、治療は進行を遅らせることが中心です。食事療法や投薬、水分補給が重要で、年に1〜2回の健康診断(血液検査・尿検査)による早期発見が長生きのカギとなります。

まとめ│猫の年齢換算を理解して健康寿命を延ばそう

猫の年齢や長生きのポイントをまとめると、猫は生後約1年で人間の18歳に相当するまで成長し、成猫期以降はおおよそ4歳ずつ年を重ねます。

長寿を目指すには、食事や生活環境の工夫に加え、定期的な健康診断が重要です。年齢や長生きさせるための注意点を知っておくことで、愛猫と少しでも長い時間を過ごす対策に繋がるでしょう。

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この記事の監修者 ペット保険比較のピクシー編集部
ペット保険の専門家であるメンバーがコラムを監修しています。少額短期保険募集人、損害保険募集人、ファイナンシャルプランナー、愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、ペット防災指導員などの数多くの資格を保有。犬や猫などの動物が大好きで、飼育歴は10年以上です。知識や経験を活かして、さまざまなお役立ち情報をお届けします。

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