ポメラニアンの特徴や性格、飼い方

ポメラニアンと言えば、ふわっふわでもふもふの被毛に、くりっとした目で常に人気犬種上位にランキング。

そんなポメラニアンの特徴、性格、飼い方、気になる病気や平均寿命、価格相場などを詳しくご紹介します。

ポメラニアンを飼っている人はもちろん、これからいっしょに暮らしたい、飼えないけどもっと詳しく知りたいという方、ぜひお読みください。

犬種 ポメラニアン
英語表記 Pomeranian
原産国 ドイツ
サイズ 小型犬

目次

ポメラニアンの歴史

ポメラニアンの源流はサモエドへとさかのぼる

ポメラニアンは、中型の「ジャーマン・スピッツ」が祖先犬と言われていますが、さらに起源をさかのぼると、ロシアのシベリア原産である「サモエド」が源流であるとされています。

サモエドは、ソリ引きやトナカイなど家畜を守る番犬、牧羊犬として、また、狩猟などに従事し、ロシア北部の先住民たちとともにヨーロッパに渡りました。そこから派生した子孫を総称してジャーマン・スピッツと呼んでいます。

そのジャーマン・スピッツが、ドイツ北東部とポーランド北西部をまたぐポメラニア地方に持ち込まれ、品種改良が重ねられた犬種が現在の「ポメラニアン」の原種です。この名前は、作出の中心であったポメラニア地方が由来となっています。

元は中型犬!? ポメラニアンが小さくなったのは英ヴィクトリア女王のおかげ

当初のポメラニアンは、小型化が安定せずサイズにばらつきがあり、個体によっては10kg近いタイプが生まれてしまうことがありました。

そんなポメラニアンが今のような大きさに固定化されたのは、イギリスのヴィクトリア女王(1819年~1901年)の功績だと言われています。彼女は、小型のポメラニアンを愛好し、自身の犬舎で繁殖させたのです。これによってポメラニアンの人気が上昇、小型化が促進され、おおよそ半分にまで小さくなりました。

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ポメラニアンの特徴

ポメラニアンの特徴

ふわふわとした毛に覆われ、小さな顔に丸く大きな目

柔らかく繊細でふわふわとした豊富な毛が、あごの周りとしっぽを覆っています。また、大きく丸い目とシュッと尖ったマズル(口のまわりから鼻先にかけての部分で「口吻」とも呼ばれる)、小さなフォクシー・ヘッド(キツネのような頭)、小さくてピンと尖った耳がポメラニアンの特徴です。

ポメラニアンのサイズ(体重と体高)

ポメラニアンの体重は1.8~2.3kg、体高は18~22cmが理想的とされていますが、個体差が大きく4kg前後になる場合があります。また、メスよりもオスの方が大きめです。

ポメラニアンの性格

自立心が高く勇敢

ポメラニアンは、好奇心旺盛で活発、遊びが大好きです。また、自立心が強く、独りでいることをあまりストレスに感じないタイプです。そのため、ほかの犬種と比べて留守番がうまくできると言われています。また、勇敢な気質を持ち合わせていますので、番犬としても最適な犬種です。

オスの性格を理解して、遊び上手に

ポメラニアンのオスは、やんちゃで甘えん坊、活発な子が多く、また、勇敢である反面、警戒心の強さから吠えやすい傾向にあります。

しかし、これらの性格をうまく利用し芸を覚えさせると、遊びながら飼い主とコミュニケーションを取ることができ、無駄吠えを抑えられるようになるでしょう。

メスはおとなしい

ポメラニアンのメスは、一般に大人しく、飼い主と一緒にゆったりと過ごすことを好みます。しかし、ヒート(犬の生理)の時は攻撃的になりやすいので注意しましょう。

ポメラニアンの毛色

ポメラニアンの毛色

JKC(ジャパンケンネルクラブ)で公認されているポメラニアンの毛色は全部で13種類あります。

  • ブラック
  • ブラウン
  • チョコレート
  • レッド
  • オレンジ
  • クリーム
  • オレンジ・セーブル
  • ウルフ・セーブル
  • ビーバー
  • ブルー
  • ホワイト
  • パーティ・カラー(2色の毛色)
  • ブラック・タン

さまざまな毛色をもつポメラニアンですが、中でもブラックやホワイトは特に珍しく人気があります。また、非公認の「マールカラー」と呼ばれる、まだら模様の毛色もレアカラーとして人気がありますが、先天異常をもっている場合が多いため、購入の際は注意が必要です。

ポメラニアンの飼い方

ポメラニアンの最も重要なしつけは無駄吠えを抑えること

ポメラニアンと暮らすうえで、一番重要なしつけは「無駄吠え」をさせないようにすることです。

ポメラニアンは牧羊犬の血筋を引いているため、大きな声で吠えるという習性が残っています。そのため、ポメラニアンの吠え声に人間がすぐに反応してばかりいると、「吠えることはいいことなんだ」と覚えてしまい、かえって吠え癖を助長してしまうのです。

そうならないように、犬が吠えても知らん顔をし、吠えるのを止めたら思いっきり褒めてあげることを繰り返しましょう。こうしたしつけを子犬のころからしっかりすることが大切です。

また、ポメラニアンは学習能力が高い犬種ですので、成犬になってもあきらめず、根気よく教えましょう。

暑さ、寒さに弱いポメラニアンは温度管理が大切

ふわふわとしたダブルコートのポメラニアンは暑さに弱いため、夏場はクーラーで室温を調整してあげてください。

また、お腹に毛があまりないため寒さにも弱いです。そのため、寒い季節には服を着せるなどをして防寒対策をしてあげることも大切です。

運動量は少な目。ストレス解消のために散歩の内容に変化を

牧羊犬を先祖犬とするポメラニアンは活発な犬種ですが、小型犬ですので毎日朝晩15分ほどの散歩で十分です。また、歩くだけではなく、たまに早歩きをしてみるなど変化を付けると、ストレス解消にもなります。

皮膚病対策に毎日のブラッシングは欠かせない

ポメラニアンの柔らかくふわふわした毛質は、とても絡まりやすく、ほこりがよく付きます。また、ダブルコートのため、抜け毛の手入れをきちんとしてあげないと、通気性が悪くなり皮膚病の原因になってしまいます。

そのため、毎日のブラッシングは欠かさず、スリッカーブラシなどで毛の根本からていねいにとかしてください。また、手足の指裏にも毛が伸びてきますので、定期的にカットをするようにしましょう。

ポメラニアンのかかりやすい病気

気管虚脱

小型犬であるポメラニアンがなりやすいと言われている気管虚脱は、本来、筒状の形をしている気管が潰れてしまい、呼吸が困難になる病気です。

遺伝、吠えすぎ、散歩時に首輪をひっぱることによる首への負担などが原因と言われていますが、はっきりとはわかっていません。

皮膚疾患

ポメラニアンが発症しやすい病気のひとつに皮膚疾患があります。皮膚疾患には、「黒斑病」や「慢性皮膚感染症」「アトピー性皮膚炎」などがあり、皮膚のかゆみから脱毛症を引き起こし、さらに脱毛した部分の皮膚が黒ずんでくる病気があります。

停留睾丸

生後6か月を過ぎても睾丸が陰嚢に下りてこない状態のことで、ポメラニアンのオスに多く発症する傾向があります。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンの分泌量が少なくなることで体の新陳代謝が滞り、元気がなくなったり、体温が低くなり震えが止まらなくなったり、食欲が低下しているのに体重は増加する、などの症状が現れる病気です。

膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝蓋骨脱臼は、後ろ脚の膝の皿(膝蓋骨)が外れる病気で小型犬に多く見られますが、ポメラニアンは先天的にこの疾患になりやすい個体が多いと言われています。

ポメラニアンの平均寿命

ポメラニアンの平均寿命は12~16歳です。小型犬の中で比較的寿命は長く、中には20歳まで生きた長寿のポメラニアンがいます。

ポメラニアンの価格相場

ポメラニアンの平均価格は15~25万円が相場です。毛色や血統など付加価値が付いた場合、50~80万円で販売されることがあります。

ポメラニアンを飼っている有名人

・山本美月
・仲間由紀恵
・平原綾香
・赤西仁(元KAT-TUN)
・パリス・ヒルトン
・グウェン・ステファニー

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