サモエドの性格や頭の良さ、値段は？人気急上昇中だけど日本では飼いづらい犬種？

サモエドの子犬は絶対に見てはいけない？

サモエドの子犬は、あまりに愛くるしく、後先考えずに連れて帰りたくなってしまうほどのかわいさです。そのため、犬を飼うつもりでなかった人まで虜になってしまうことから、「サモエドの子犬を見てはいけない」とまでいわれています。

 

このようにいわれるようになったのは、あるテレビ番組がきっかけでした。画面に映るサモエドの愛らしい姿が、SNS上で話題となり、サモエドに夢中になる人が増えたのではと考えられています。

サモエドスマイルが流行の秘訣？特徴を徹底解説！

一般社団法人ジャパンケネルクラブ（JKC）によると、サモエドの登録頭数は年々増加しています。またサモエドカフェが全国的に増えていることからも、サモエドの人気の高さが伺えます。

 

サモエドの人気の理由の一つに、「サモエドスマイル」と呼ばれる特徴的な表情が挙げられます。サモエドの口角は上向きにカーブしており、目の位置や形とあいまって、まるで笑顔のように見えることから、この名がつけられたようです。

 

■サモエドの特徴

サモエドの外見	真っ白で全身を覆う長毛、アーモンド型の目と上向きの口角
サモエドの毛色	白
サモエドの体重	約16〜30kg
サモエドの体高	オスで54〜60cm、メスで50〜56cm程度
サモエドの値段・価格	約60～70万円※
サモエドの平均寿命	約10～14歳

※愛犬ブリーダーより。2024年10月時点。

ロシアの寒い地域出身のため、全身は密なダブルコートで覆われています。換毛期には、こまめなブラッシングが必要です。

 

サモエドの歴史やルーツは？

サモエドはロシアのシベリア原産であり、古くから遊牧民と一緒に暮らしてきました。サモエドという名前は、実は現地の遊牧民であるサモエド族が由来です。

大柄で厚い被毛を持つサモエドは、狩猟やソリ引きなど、使役犬としての役割を果たすのみならず、飼い主に寄り添い、暖房代わりにもなってきました。

 

茶色や黒のサモエドもいたって本当？

白い被毛で有名なサモエドですが、昔は茶色や黒のサモエドもいたといわれています。サモエドの繁殖が始まった19世紀当時、人気の高かった白色が好まれて繁殖されたため、現在のように白色が主流となったようです。

 

サモエドの性格は？実は寂しがり屋さん？

極寒の土地で人間と密接に関わって暮らしてきたことから、温和で人なつっこく、フレンドリーな性格を持ち合わせています。人が大好きなあまり、寂しがり屋で甘えん坊な一面もありますが、その分人間に対して愛情深く、家庭犬として飼いやすい犬種といえるでしょう。

 

サモエドは頭が悪い？

サモエドは高い知能を持ち合わせており、しつけのしやすい犬種として知られています。一部では、サモエドは「頭が悪い」と噂されていますが、それは大きな誤解です。

サモエドはその人なつっこさから、誰に対してもフレンドリーに接してしまうため、知らない人まで簡単に出迎えてしまうこともあります。その様子を見て頭が悪いといわれているのかもしれません。

 

サモエド人気の海外事情は？

サモエドは海外でも人気な犬種の一つであり、いつも笑っているような表情から、「The Happy Breed（幸せな品種）」と呼ばれて親しまれています。血統のいいサモエドは、高額な値がつくことも珍しくなく、海外では「セレブが飼う高級犬」というイメージがもたれています。

サモエドは飼いやすい？日本では大変？

魅力満点のサモエドですが、実はお世話が大変な一面もあることをご存じでしょうか。

この章では、日本で飼うときの注意点をご紹介します。

 

運動大好き！散歩は最低1時間？

もともとソリを引く仕事をしていたサモエドは、体力に自信があり、体を動かすことが大好きな犬種です。成犬であれば、最低でも1日1時間以上のお散歩が欠かせません。

お散歩のほかにも、ドッグランで思い切り走らせてあげるなど、運動欲求を満たしてあげる工夫が必要です。

 

暑さも湿気も苦手！

極寒のシベリア出身であるサモエドは、保温性の高い厚い被毛に覆われています。そのため、寒さは得意とするものの、暑さや高い湿度は大の苦手です。

高温多湿な日本の夏は、サモエドたちにとって命取りになりかねません。必ず室内の涼しい場所で飼育し、お散歩は早朝や夜中の比較的涼しい時間帯に出かけるようにしましょう。

 

食欲旺盛！肥満に注意

運動量の多いサモエドは、食欲も旺盛です。要求されるがままに与えてしまうと、肥満になってしまうこともあります。サモエドのふわふわな被毛は体型を隠してしまうため、肥満に気付きにくく、より注意が必要です。

また、勢いよくご飯を食べてしまうと、吐き戻しや胃捻転などを引き起こすこともあります。食事は少量を頻回に分けて与えたり、早食い防止用のお皿を使用したりしても良いでしょう。

 

抜け毛が多い犬種！

ダブルコートのサモエドは、換毛期には非常に多くの毛が抜けます。皮膚の健康維持のためにも、毎日のブラッシングは欠かせません。

また、抜け毛を効果的に取り除くには、定期的なシャンプーも重要です。シャンプー後は被毛をよく乾かし、浮いてきた抜け毛をブラシで優しく取り除きましょう。

 

サモエドは臭いやすい？

サモエドは皮膚がベタつくことが少なく、臭いが気になることはあまりない犬種です。しかし、暑くて湿度の高い夏の時期は、雑菌が繁殖しやすく、臭いがきつく感じられることがあるかもしれません。

皮膚病の予防のためにも、夏場はシャンプー頻度を高め、皮膚の健康管理に気を配りましょう。

サモエドを飼いたい！ピッタリの方とは？

サモエドの特徴をまとめると、以下のような方がサモエドとの生活に向いているといえます。

運動量が多く、遊ぶのが大好きなサモエドは、体力に自信のある方にぴったりです。また寂しがりやなサモエドには、いつも家族の誰かと一緒にいられる環境が望ましいかもしれません。

サモエドは温和で優しい性格をしていることから、小さなお子さんや他のペットがいるご家庭でも安心してお迎えすることができるでしょう。

サモエドの気をつけたい病気

サモエドと生活するうえで、どのような病気に気をつけたらよいのでしょうか？この章では、サモエドにとってリスクの高い病気について解説します。

 

股関節形成不全

股関節形成不全は、多くは遺伝による先天的なもので、サモエドのような大型犬でよく発生する病気です。骨盤の骨と大腿骨がうまく噛み合わず、歩行時の異常や痛みなどの症状を引き起こします。

関節が安定しないため腰を横に振るようにして歩いたり、痛みのために横座りをしたり、運動を嫌がったりすることもあります。

 

熱中症

サモエドの厚い被毛は、寒さに強い反面、暑さに非常に弱いという特徴をもちます。蒸し暑い日本の夏には、熱中症に注意が必要です。

特に夏場は必ずクーラーのついている室内で飼育し、お散歩は涼しい時間帯を狙って出かけるようにしましょう。また、保冷剤などを使用して体を冷やしたり、こまめに水分補給させたりすることも効果的です。

 

胃捻転

胃捻転とは、大型犬に多い疾患であり、胃が急激に膨らんでねじれてしまう病気です。大きく膨らんだ胃が周囲の血管を押しつぶし、全身に血液が巡りにくくなるため、放っておくと命を落としてしまうこともあります。

食後に急にお腹が膨らんできた、吐こうとするのに吐けないなどの症状が見られた場合、すぐに動物病院を受診しましょう。

 

皮膚炎

密な被毛は湿気を閉じ込めやすく、サモエドは皮膚病になりやすい犬種であるといえます。皮膚病の予防のためには、毎日のブラッシングや定期的なシャンプーを欠かさないようにしましょう。

毛が抜けやすい換毛期や、湿度の高い夏は特に注意が必要です。必要に応じてシャンプーの頻度を増やすとよいでしょう。

サモエドにかかる毎月の費用は？

サモエドとの生活には、どれくらいの費用がかかるのでしょうか？こちらでは、毎月かかるであろう飼育費用をご紹介します。

 

■毎月の飼育費用

フード・おやつ	5,000〜12,000円
トイレ用品	0〜5,000円
雑費（おもちゃなど）	0〜5,000円

その他、シャンプーなどをトリミングサロンにお願いする場合、大型犬では1万円以上かかるのが一般的です。

 

また医療費やペット保険料も忘れてはなりません。たとえ健康でも、予防薬やワクチンなどで、月々3,000〜4,000円程度の医療費がかかることを想定しておきましょう。

 

愛犬のケガや病気の治療費に不安がある方は、ペット保険を検討してみてください。

おまけ・サモエドとグレートピレニーズの違い！

サモエドもグレートピレニーズも、どちらも白い被毛を特徴とする大型犬です。よく似ている2犬種ですが、グレートピレニーズの方が、サモエドよりも一回りほど大きいという違いがあります。また、立ち耳のサモエドに対し、グレートピレニーズは垂れ耳をもちます。

 

被毛の色にも、実は微妙な違いがあることをご存知でしょうか。真っ白な被毛を持つサモエドに対し、グレートピレニーズは頭や耳、尻尾の付け根などにグレーや黄色の模様が入っていることがあります。

まとめ│サモエドは大きいが賢くかわいい犬種！

今回は、サモエドの魅力をたくさんご紹介しました。かわいさと賢さを兼ね備えたサモエドは、今後もますます人気が高まっていくでしょう。

 

賢くてしつけがしやすく、性格も温和であるため、大型犬の中では比較的飼いやすい犬種といえます。お子さんのいるご家庭でも、安心してお迎えできるのではないでしょうか。

大型犬との生活を夢みる方は、ぜひ一度検討してみてください。

 

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