犬の恐ろしい感染症の1つにジステンパー感染症があります。
咳やくしゃみなどの呼吸器症状から、けいれんなどの神経症状までさまざまな症状があらわれ、致死率も高い病気です。
本記事では、犬のジステンパー感染症について、下記の点を中心に解説していきます。
・ジステンパー感染症の症状
・検査方法、治療方法
・致死率、余命
治療に伴う処置別の費用目安や予防法についても、あわせて紹介しています。
犬ジステンパーの感染を防ぐためにもぜひ、最後までお読みください。
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犬のジステンパー感染症について
犬のジステンパー感染症は、「ジステンパーウイルス」による感染症です。
空気中や感染犬からの飛沫に含まれるウイルスが鼻や喉から侵入することで、さまざまな症状を引き起こします。
3歳未満の若齢犬に感染することが多く、ワクチン歴がない犬においては、致死率も非常に高い感染症です。
感染を予防するためには、ワクチン接種を行うことが重要です。
飼い主さまは、しっかりと定期的なワクチン接種を行うようにしましょう。
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犬のジステンパーの症状
犬のジステンパー感染症の症状は下記のとおりです。
・咳やくしゃみなどの呼吸器症状
・震え、けいれんなどの神経症状
・嘔吐、下痢などの消化器症状
・発熱
・鼻やパッドの角化
・結膜炎
・食欲不振
・元気消失
特徴的な症状は、咳やくしゃみ、発熱です。
若齢犬によく認められるため、子犬の風邪であるケンネルコフと間違えないように注意しなければいけません。
ウイルスが脳にまで達すると、けいれんや歩行異常などの神経症状もみられます。
一旦回復した犬でも、1週間後などに再発する場合があるため、経過に注意が必要な病気です。
犬のジステンパーの原因となるのは?
犬のジステンパー感染症は、「ジステンパーウイルス」に感染することが原因です。
「ジステンパーウイルス」は空気感染、飛沫感染します。
空気中に飛散したウイルスを吸い込んでしまうと、犬ジステンパーにかかります。
犬ジステンパーは人に感染することはない病気です。
しかし、犬同士の間では、集団感染を引き起こす場合があるので、感染してしまった犬はすみやかに隔離する必要があります。
ジステンパー感染症になりやすい犬
犬ジステンパーはどの犬種や年齢においてもかかる可能性がある病気です。
特に母親のミルクに含まれている移行抗体が体から消失した、生後2ヶ月あたりでの感染が多い傾向があります。
また、免疫が弱い子犬や老犬、ワクチン歴がない若齢犬は感染に注意しなければなりません。
定期的なワクチン接種を行い、犬ジステンパー感染症の抗体を取得しておくと病気を防止できたり、症状を軽減できたりします。
飼い主さまは、定期的なワクチン接種を意識して行うようにしてください。
犬のジステンパーの検査
犬ジステンパーの検査方法は下記のとおりです。
・身体検査:歩行異常や神経症状、結膜炎、皮膚症状の有無を確認する
・血液検査:リンパ球と白血球の減少がみられる
・ウイルス学的検査:唾液や便、脳脊髄液からウイルス遺伝子、抗原、抗体を検出する
・レントゲン検査:肺炎の有無を確認する
・MRI検査:脳の炎症や側脳室の拡大を観察する
確定診断となるのは、ウイルス学的検査によって、ウイルスの遺伝子や抗原、抗体を検出することです。
そのほかの検査も行い、二次感染の有無や除外診断から総合的に判断していくことも重要です。
犬のジステンパーの治療方法とは?
犬のジステンパー感染症は、ウイルス感染症なので、根本的な治療法はありません。
対症療法で免疫力をあげつつ、二次感染を防ぐ治療が必要になります。
具体的な治療法は下記のとおりです。
・静脈点滴:脱水を改善させる
・抗生剤:細菌の二次感染を防ぐ
・抗けいれん薬:けいれん発作を抑える
嘔吐や下痢などで脱水している場合も考えられるので、静脈点滴を行い、体の免疫力を上げます。
抗生剤を内服し二次感染や重症化を防いだり、抗けいれん薬を用いてけいれん発作を抑えたりする治療も状況に応じて行う必要があるでしょう。
犬のジステンパーの治療費用
犬のジステンパーの治療費用は下記のとおりです。
治療費用例はあくまで目安となります。
診察・治療内容 | 治療費例 |
診察料 | 750円 |
血液検査 | 6,250円 |
ウイルス検査 | 4,000円 |
レントゲン検査 | 4,000円 |
MRI検査 | 45,000円 |
抗生剤 | 1,200円 |
抗けいれん薬 | 5,000円 |
静脈点滴 | 4,000円 |
入院 | 2,500円(1日あたり) |
重症度によってさまざまな治療方法が選択され、重症度が高いと長期間の入院治療を行う必要があります。
ジステンパー感染症は回復する?余命や死亡率は?
犬のジステンパー感染症は、感染後1週間で発熱がみられますが、その後平熱に戻り一旦回復することがあります。
一時的に回復したように見えますが、さらに1週間後により重症度の高い症状が出る場合があるので注意が必要です。
ウイルスに感染してからの発病率が25〜75%、死亡率は50〜90%と非常に高くなっています。特に神経症状を示すものは、脳にまでウイルス感染が広がっており死亡率が高い傾向にあります。
治療にうまく反応すれば、助かることもありますが、死亡率の高い疾患です。
犬のジステンパーはワクチン接種で予防できる?
犬のジステンパーは、ワクチン接種で予防することができます。
ワクチン歴のない子犬や若齢犬では、死亡率が高いので、かならず混合ワクチン接種を行うようにしましょう。
ほとんどの動物病院で用いられている混合ワクチンは、ジステンパーの予防に対応できます。
代表的なワクチンの費用目安は下記のとおりです。
・5種ワクチン:約5,000円
・6種ワクチン:約7,000円
・8種ワクチン:約8,000円
・10種ワクチン:約8,000〜10,000円
しっかり予防できるか不安な場合には、獣医師に相談しましょう。
またジステンパーウイルスは、環境中で長期間生存できないため、感染してしまった犬は早期に隔離することを意識的に行うようにしてください。
まとめ
本記事では、犬のジステンパー感染症について解説してきました。
重要な点をおさらいしておきましょう。
・犬ジステンパーの症状は咳、くしゃみ、発熱など
・確定診断では、ウイルス学的検査を行う
・致死率は高く、再発を起こしやすい
・予防のためにはワクチン接種が有効
犬ジステンパーは致死率が高い感染症ですが、ワクチン接種を行うことで予防できる病気です。
飼い主さまは、予防診療をしっかりと行い、愛犬がいつまでも健康的な生活を続けられるようにしてあげましょう。
※動物病院は自由診療のため、医療費が高額になる可能性があります。
ペット保険に加入していなければ、全額を自己負担で支払わなければなりません。
万が一の備えとしてペット保険に加入しておくと安心です。
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