愛犬が頻繁に無駄吠えをしてしまい、困惑している飼い主さまも多いのではないでしょうか。実は無駄吠えの背後には、犬のさまざまな感情や要求が隠されているといわれています。
この記事では、犬が無駄吠えをする主な6つの原因を掘り下げ、それぞれに効果的な対処方法を詳しく解説します。
また、体罰を使わずに犬との信頼関係を損なうことなく、無駄吠えを減らす方法を紹介しています。愛犬との生活がより快適になるよう、一緒に学んでいきましょう。
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犬が吠える原因は要求や警戒、不安などさまざま
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犬にとって「無駄吠え」は存在しない
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無駄吠えの矯正に体罰は必要ない
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ポジティブな強化で効果的に無駄吠えを矯正する方法
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犬が無駄吠えする6つの原因と対策
犬の無駄吠えは飼い主さまにとって困る行動ですが、かならずしも悪意があるわけではありません。まずは無駄吠えの原因を理解し、適切な対策を講じることが大切です。
ここでは、犬の無駄吠えの原因と対策について解説します。
要求
犬が飼い主さまに向かって吠えてくる場合は、おやつや散歩などを要求していることが多いです。過去に吠えた後に要求が通ったことがあると、その傾向はさらに強くなります。
要求吠えは子犬期からはじまることが多く、不安や寂しさから「クンクン」と鳴き、だんだんと遠吠えのように「アオーン」と鳴くこともあります。
要求吠えの具体的な対策法は、まず「無視」をして、要求が通らないことを学習させることからはじめます。かわいそうに感じるかもしれませんが、目線をあわせたり声をかけたりすると逆効果です。
その代わり、吠えるのをやめた直後に褒めることを徹底すると、吠える必要がないのだと徐々に覚えるようになります。
警戒
玄関のインターホンがなったときや、外の物音に対し警戒して吠える犬は、縄張り意識が強いため「侵入者」から自分の家を守ろうとしています。
家の中での警戒吠えは、周囲に安心できる環境がない場合が多いため、やめさせるには「クレートトレーニング」が効果的です。犬にとって「ここなら大丈夫」と感じられる場所を作ることで、吠える必要がないと教えていきます。
最初はクレートの入口におやつやおもちゃを置いて、中に入ることに慣れさせるところからはじめ、慣れてきたら、徐々にドアを閉める練習をおこないます。
また、散歩中にほかの犬とすれ違う際に吠える犬もいます。この場合は飼い主さまとのアイコンタクトが重要です。散歩中にほかの犬が来ているのが見えたら、愛犬の名前を呼びオスワリさせます。
おやつを飼い主さまの目の横に持っていき、ちゃんと目をあわせることができたら褒めておやつを与えます。常に犬の意識を飼い主さまにもっていくようにトレーニングしましょう。
不安
飼い主さまの留守中や見知らぬ環境に置かれたときに吠える犬は、不安な気持ちが抑えられないパターンが多いです。飼い主さまに依存しすぎている場合「分離不安症」という不安障害の疑いもあります。
犬の分離不安症の典型的な症状としては、飼い主さまがいない間に長時間吠えつづけたり、破壊行動を取ったり、粗相をするなどがあげられます。
不安な気持ちから吠えている犬への対策は、飼い主さまが短時間の外出をしてすぐに戻ってくるのを繰り返し、犬を徐々に一匹でいる時間に慣れさせることが効果的です。また、外出時に「行ってきます」「いいこにしててね」など声かけはおこなわず、毅然として素早く出かけましょう。
興奮
犬が遊びの最中や飼い主さまの帰宅時などに、過度に興奮し吠えてしまう場合は、興奮状態をコントロールするためのトレーニングが重要です。
興奮した犬に対して飼い主さまが同じテンションで反応してしまうと、興奮がさらにエスカレートします。たとえば、帰宅時に犬が興奮して駆け寄ってきた場合、うれしくてもすぐに反応せず、犬が静かになるまで待ちます。犬が落ち着いた時点で、ゆっくりした動きと低いトーンで接することで、興奮が報われないことを学習させましょう。
また、吠え始める前に「伏せ」や「待て」などのコマンドを使うことで、犬の興奮を抑えることができます。おやつなどを用意して、犬が飼い主さまに意識を向けることで「良いことがある」という経験を積み重ねることが大事です。
遠吠え
犬が遠吠えをする理由は、犬の祖先であるオオカミが、遠吠えを使って仲間とコミュニケーションを取る習性があったためです。現代の犬もこの習性を引き継いでおり、ほかの犬や飼い主さまに自分の居場所を知らせるために遠吠えをすることがあります。
コミュニケーションとしての手段以外にも、ストレスを感じたときや救急車などのサイレンに反応して遠吠えすることも。
ストレスで遠吠えをしている犬への対策は、日常生活の改善から始めましょう。たとえば、散歩の回数を増やすことや、犬と一緒に遊ぶ時間を確保することで、犬のストレスの軽減が期待できます。
外部からの音に反応して遠吠えをする犬に対しては、音が鳴った際におやつやおもちゃで気をそらす工夫をしましょう。また、吠えなかったときに褒めてあげることで、犬は「吠えないと飼い主さまが喜んでくれる」と学習するようになります。
高齢化
犬が高齢になってからよく吠えるようになった場合は、認知症が原因かもしれません。認知症は吠える以外にも、昼夜逆転している、同じ場所をグルグル回る、呼びかけに反応しないといった特徴がみられます。
まずは犬が痛みを訴えていないかチェックしてみましょう。老犬は寝ている時間が長くなり、関節が硬くなったり床ずれになったりと、痛みで鳴いている可能性があります。痛みが原因の場合は、飼い主さまが手を添えて関節の曲げ伸ばしのストレッチや、床ずれのケアをすることで軽減する可能性が高いです。
夜中に吠える「夜泣き」の場合は、老化により視力や聴力が低下することで不安を感じているかもしれません。犬のベッドを飼い主さまの近くにしたり、寝る前にやさしく撫でてあげたりなど安心させてあげてください。どうしても改善しない場合は獣医師や犬の介護士に相談してもよいでしょう。
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犬にとって「無駄吠え」は存在しない
人にとっては「無駄吠え」に感じることもある犬の吠える声ですが、本来犬には「無駄」吠えは存在しないことをご存知でしょうか。
犬の祖先はオオカミといわれていますが、犬は人間の生活に役立つように「吠える」ことを求められ進化してきた生き物です。
犬が吠える行為は、来客があったときに知らせたり、侵入者などを追い払ったり、狩りで獲物を追い詰めるときにとても役に立ってきました。つまり、犬を家族に迎えるということは、「よく吠える動物と一緒に暮らす」ということです。
やってはいけない無駄吠えのしつけ方法
犬の無駄吠えは近所迷惑にもなりますし、どうにかして改善したいものです。しかし、無駄吠えのしつけ方法の中には、やってはいけない方法もあります。
ここでは、無駄吠え防止グッズや体罰が犬に与える悪影響について解説します。
無駄吠え防止グッズのリスク
無駄吠え防止策のひとつとして、犬の首に電気が流れる首輪や口輪、スプレーなどのグッズが販売されています。しかし、犬の身体に直接「体罰に近い」刺激を与えるグッズの使用はおすすめできません。
無駄吠え防止グッズを使用することで、犬にストレスを与え、飼い主さまとの信頼関係を損なうリスクが高くなるためです。
現に、オランダやドイツなどのペット先進国では、無駄吠え防止グッズは危険だという研究結果をもとに、使用を禁止しています。研究結果では電気ショックを与えるグッズの使用により、前足を噛む自傷行為や、同じ場所をグルグル回りつづける常同行動が確認されました。
体罰を使わない理由
無駄吠え防止グッズと同様に、飼い主さまによる体罰も無駄吠えの根本解決にはなりません。
本来「しつけ」というのは、犬が人間と共に生活する際のルールを覚えてもらい、かつ犬の安全を守るためにおこなうものです。強い言葉や体罰でおさえつけて、いうことを聞かせるものではありません。
体罰を受けつづけた犬は、いずれ人の手を怖がるようになり、撫でようとした人の手や、動物病院の受診の際に獣医師の手を噛むといった、さらなる問題行動につながる可能性が高くなります。
効果的なしつけ方法:体罰を使わずに無駄吠えを防ぐ
犬のしつけは、犬自身にストレスを与えず、飼い主さまとの信頼関係を構築することが重要です。犬は「楽しいことが起こる」「よいことがある」というポジティブな体験を通して、飼い主さまの指示を聞くようになります。
ここでは、ポジティブ強化を活用した無駄吠えを防ぐ具体的な方法と、日常生活で気をつけるべきポイントについて解説します。
ポジティブな強化トレーニング
無駄吠えを減らすためには、犬に「静かに」や「待て」といったコマンドを教えることが効果的です。まず、犬が吠える場面を観察し、吠え始める直前や、吠えを一旦止めた瞬間に「静かに」というコマンドを出します。
そして、犬がコマンドに従い静かになったら、すぐにおやつなどでほめてあげましょう。このタイミングが重要で、静かになった瞬間にご褒美を与えることで、犬は「静かにすることが良いことだ」と学んでいきます。
トレーニングのポイントは、コマンドや犬への態度を一貫しておこなうことです。飼い主さまが日によって指示や対応が異なると、犬は混乱してしまいます。
日常生活に取り入れるケアとストレス発散法
犬のストレスを減らし、快適に過ごすためには、静かで安心できる環境作りと、適切な運動や遊びを取り入れることが不可欠です。
ストレスを減らすための生活環境の整え方
犬は聴覚が非常に敏感なので、騒音や突然の大きな音がストレスになります。静かな部屋や騒がしい通りから離れた場所で寝床を用意すると効果的です。
また、犬がリラックスできるクレートやベッドを設置し、安心できる隠れ家のような場所を用意してあげましょう。特に不安が強い犬には、薄暗い場所や狭い空間が安心感を与えます。
散歩や運動を取り入れたストレス発散法
毎日の散歩は、犬が外の匂いや景色を楽しむことができ、刺激を与えつつもストレスを発散させられるのでぜひ取り入れましょう。
また、犬が好きな運動や遊びを取り入れることは、身体的にも精神的にも良い影響を与えます。ボールを投げて取りに行かせる遊びは、犬に達成感を感じさせることができ、飼い主さまとの信頼関係も深まります。
コミュニケーションを見直す
犬がせわしなく吠える場合、飼い主さまとの生活の環境について見直してみることをおすすめします。犬はゆったりと落ち着いた環境を好む性質があるため、飼い主さまが常にバタバタしていると不安な気持ちになります。犬と接しているときだけでなく、普段から落ち着いて動作することを意識してみてください。
また、飼い主さまの動きに反応して、おやつや遊びを要求する傾向が強い犬の場合は、要求吠えを誘発しない環境を用意しましょう。
たとえば飼い主さまの動向が見えなくなるよう、パーテーションやブラインドなどを使って目隠しをするのも有効です。
年齢に応じた無駄吠え対策
一口に無駄吠えといっても、犬の年齢によって吠えている原因は異なります。成犬はエネルギーが高く、周囲への警戒心や興奮から吠えることが多い一方で、老犬は加齢に伴う健康問題や認知症の進行が無駄吠えの原因であることが多いです。
原因が異なるため、対策もそれぞれ異なります。警戒心や興奮による無駄吠えには無視をしたり、吠えるのをやめたら褒めたりしましょう。
老犬の加齢による不安や認知症が原因で吠える場合は、昼夜逆転の改善のために、日中に日向ぼっこをさせて体内時計を調整することや、脳を刺激するための嗅覚を使うゲームなどで遊んであげるとよいでしょう。
まとめ│愛犬の無駄吠えに悩んだら専門家へ相談するという手も!
犬の無駄吠えは、要求や警戒、不安などさまざまな原因があり、対策法も異なります。そもそも犬は「吠える」ことでコミュニケーションをとる生き物なので、体罰や痛みを与えるような方法で無駄吠えを矯正することはおすすめしません。
指示を聞いたら良いことが起こる、というポジティブなトレーニングで、犬との信頼関係を構築しながらしつけをおこないましょう。
今回ご紹介した対策法でも改善しない場合、獣医師やトレーナーなどの専門家へ相談するという選択肢もあります。
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