マンチカンと一緒に暮らすとき、その性格や性質から注意点がいくつかあります。それらを踏まえて、マンションのひとり暮らしでも安心して飼えるようマンチカンの飼い方について解説します。
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マンチカンの飼い方で配慮すべき環境面
室内でもマンチカンが十分に運動できる環境を用意する
もともと軽量で体が大きくないマンチカンは太りやすい猫種とされています。一方で、活発で元気な性格で、部屋の中を走り回るのを好みます。マンチカンの飼い方の注意点として、室内でも十分に運動できる環境を用意して、肥満予防に努めましょう。ただし、マンチカンは体が大きくないので、広い部屋でなくても不自由なく動き回ることができます。
マンションやアパートなどでのマンチカンの飼い方のポイント
都会のマンションやアパートなど狭い家でも、部屋と部屋、部屋と廊下を自由に移動できるように工夫すれば、マンチカンは十分な運動量を確保できます。可能であればマンションの一室、あるいは一定のコーナーをマンチカン専用のエリアとして確保し、飼うようにしましょう。
また、多くの猫と同じようにマンチカンは高い場所が大好きなので、キャットタワーやキャットウォークを用意して飼うようにするといいでしょう。
マンチカンの体格に合わせ、段差に配慮した飼い方をする
短足のマンチカンは普通の猫と同じくらいの運動能力があり、ジャンプや木登りを得意としています。階段程度の段差であれば、問題なく上がり下りすることができます。
しかし、マンチカンは後ろ足が短いことがハンデであり、跳躍力ではほかの猫よりも劣ります。そのため、一度のジャンプでは、それほど高い場所に飛び乗ることができません。木のいすやキャットタワーのポールなど、爪が引っかかれば上ることができますが、大きな段差には配慮が必要です。
キャットタワーを購入する際は、高さ1m程度の子猫向けのものか、ステップが緩やかな老猫向けのものを選びましょう。
また、マンチカンに限らず、猫は高さのある家具や高い位置の窓などに上ろうとして落下することもあります。注意点としてマンチカンが上りそうな家具の周辺や窓の下には、衝撃を吸収するマットやクッションを敷きましょう。さらに、猫は勢いよく階段を下りますので、万が一、足を踏み外してもけがをしないように、階段の下にもマットを敷きましょう。
「うちはマンションで高い家具がないから大丈夫」と安心はできません。カーテンを伝って、カーテンレールやエアコンの上部に上ってしまうことだってあるのです。マンションの部屋をよく見渡して、注意すべき点がないかよくチェックしましょう。
転落事故が起きないように対策する
短足のマンチカンは目線が地面に近く、上の様子がわからないまま、よじ登ってしまうことがよくあります。これは、子猫のマンチカンにはより顕著に見られるでしょう。
しかし、マンチカンはその足の短さから高い柵を飛び越えたり、塀から塀に飛び移るのを苦手にしていますので完全室内飼いが基本です。
戸建てやマンション、アパートであっても窓やベランダから転落しないように、サッシや網戸をテープで固定したり、市販の防犯グッズでロックするなど対策して事故を防ぎましょう。マンチカンは、それほど高くジャンプできませんので、犬用のフェンスを設置する方法も有効です。
また、浴槽の水を入れたままにしてしまうと、これもマンチカンの足の短さから這い上がれず、おぼれてしまうこと恐れがあります。マンチカンの飼い方の注意点として、浴槽の水は必ず抜いておくことも忘れずに行ってください。
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フローリングには、じゅうたんやマットを敷く
短足のマンチカンは歩幅が小さく、足を小刻みに動かしてすり足気味に歩いたり走ったりします。そのため、ツルツルした床は滑りやすく、マンチカンを飼ううえで注意すべき点です。
何もない平面の床で足を滑らせても、けがをすることはまずありませんが、近くに段差があると落ちた衝撃で足を痛めることがあります。ほかにも滑った勢いで家具などの障害物にぶつかって、けがをする恐れもあります。
そのため、フローリングの床には、じゅうたんやマットを敷いて、滑らないように注意し工夫しましょう。特に、コルクのマットは吸着性に優れているので滑り止めに最適です。滑りにくい床であれば、足が短くてもしっかり踏ん張ることができます。
マンチカンの飼い方のポイント
マンチカンの食餌の注意点「フードを与えすぎないこと」
マンチカンは太りやすい猫種とされていて、フードを食べすぎるとすぐに太ってしまいます。育ち盛りの子猫は食べたいだけフードを与えて構いませんが、成猫のマンチカンの場合はフードの与えすぎに注意が必要です。
体重が増加して肥満になると、足腰に負担がかかり腰痛や関節痛の原因になります。さらに、心臓や腎臓にも負担がかかり、心臓疾患や慢性腎不全の発症リスクを高めてしまいます。
肥満を防ぐには適正体重に注意し、それに見合った量のフードを与える必要があります。あまり運動したがらないマンチカンの場合は、低カロリー・低脂肪のダイエット用フードを与えてください。また、運動量が落ちている老猫には高齢猫向けフードを与えるように注意しましょう。
定期的にブラッシングを行う
マンチカンには短毛種と長毛種がありますが、どちらも毛並みと被毛のつやを保つために定期的なブラッシングが必要です。
短毛種は週1回、長毛種は1日1回ブラッシングを行って、抜け毛や毛玉を取り除きましょう。被毛が生え変わる季節は抜け毛の量が増えるので、長毛種は1日2回、短毛種も毎日ブラッシングを行いましょう。
マンチカンの被毛は細くやわらかいので、毛をとかさなくてもスムーズにブラッシングできます。被毛の手入れの注意点として、皮膚を傷つけないように軽くブラシやコームを入れて毛並みを整えましょう。
ひとり暮らしでのマンチカンの飼い方
マンチカンには、1日5分でも10分でもいいので遊びに付き合う
活発な性格のマンチカンですが、成猫になると少しずつ性格が落ち着き、おもしろいことや刺激がないと自分から運動したがらないことがあります。
また、足が短いマンチカンが運動不足に陥ると、体重増加と筋力低下によって足腰に負担がかかり、腰痛や関節炎を発症しやすくなります。
ひとり暮らしのマンションでマンチカンを飼うとなると、朝は早く帰りが遅いため、なかなかマンチカンと接する時間がとれないかもしれません。しかし、1日5分でも10分でもいいので遊びに付き合いましょう。猫じゃらしや羽のおもちゃで誘ってキャットタワーに上らせたり、ボールを転がして走らせたりするだけでもいい運動になります。
マンチカンに毎日スキンシップを行う
マンチカンは人懐っこく飼い主さんに甘えるのが大好きです。できるだけ毎日スキンシップを行って、たくさん甘えさせましょう。マンチカンはベタベタしたスキンシップを嫌がりませんので、抱き上げたり膝に乗せたして、かわいがりましょう。
スキンシップはコミュニケーションの手段でもあり、猫との距離を縮めることができます。また、マンチカンのように人懐っこい性格の猫は、飼い主さんと一緒に過ごすことで、ストレスを感じずに安心して過ごすことができるのです。
仕事や家事で家を空けるときや動物病院に連れて行くときは、お出かけ前にスキンシップを行うと効果的です。
マンチカンの誤食につながるものは片付ける
マンチカンは好奇心旺盛で、子猫のころはなおのこと、何にでも興味を示します。また、子猫から成猫になってもマンチカンは目線が地面に近いので、お菓子の袋や紐などをすぐ見つけ、誤飲することがあります。
マンチカンが異物を飲み込んでしまった場合、自分で吐き出すか、便と一緒に排出されないと、動物病院でお腹を開いて取り出すことになりますので注意が必要です。
マンションのひとり暮らしで、ずっとマンチカンを見ていられない場合は、誤飲につながるような紐や髪留めなどの小物、ビニール袋といったゴミは片付けておきましょう。また、ゴミ箱からおもちゃになりそうなものを取り出して誤飲することもありますから、ふたが付いたゴミ箱を使いましょう。
マンチカンに壊されたり落とされたくない物は隠す
好奇心旺盛なマンチカンは、子猫でも成猫でもテーブルや戸棚から物を落とすといったいたずらをよく行います。花瓶やガラスの容器、陶器など、壊れやすいものは片付けておきましょう。マンションのひとり暮らしで、日中誰からもマンチカンを注意しないとなれば、いたずらが治まることはないでしょう。
壊されて困るものをマンチカンの目に付く場所に置くのは止め、マンチカンが入れないガラス戸の付いた棚や引き出しなどに隠しましょう。
マンチカンの飼い方の注意点のまとめ
マンチカンの飼い方として、環境面、食餌面、また、マンションでひとり暮らしの場合の注意点を紹介しました。マンチカンの健やかな暮らしのために、ぜひ参考にしてください。
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