パグの特徴、病気リスク、保険選び

パグはその愛らしい見た目と穏やかな性格で多くの人々に愛されている犬種ですが、特有の健康リスクを抱えています。特に呼吸器系や皮膚に問題が発生しやすく、治療費が高額になることも少なくありません

 

この記事では、パグの特徴やかかりやすい病気、そしてペット保険に加入する際のポイントを解説し、飼い主さまが安心してパグの健康を守るために役立つ情報を提供します。

 

【この記事でわかること】

  • パグの歴史や容姿、性格の特徴
  • パグの飼い方のポイント
  • パグがかかりやすい病気やその目安の治療費
  • ペット保険に入るメリットと適切なタイミング、保険の選び方

 

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まだペット保険に加入していない方、これから加入する方、保険の乗り換えを検討中の方は参考になさってください。

目次

パグとはどんな犬?その特徴と性格

パグの特徴と性格

パグはどのような犬種なのでしょうか。歴史や容姿の特徴、性格などについて解説していきます。

 

パグの歴史と起源

パグは古代中国で宮廷犬として飼育され、貴族や王族に愛されてきた犬種です。重要な家族の一員として、大切に扱われていました。

 

その後16〜17世紀ごろにオランダに渡り、ヨーロッパでも貴族の間で人気を博しました。侵略者の存在を警告してウィリアム王子の命を救ったことから、上流階級から愛されるようになったというのも有名な話です。

 

また、パグという名前は「pugnus」(ラテン語:握り拳)や「覇歌」(中国語:いびきをかいて眠る王さま)から取ったなど、由来には諸説あります。

 

パグの容姿と体型の特徴

パグは6〜8kg程度の小型犬で、特徴的なしわがある顔、短頭種ならではの短い鼻、そしてコンパクトな体型が魅力です。しかし、その短頭種特有の呼吸器リスクを伴う場合もあります。

 

毛色のバリエーションは、主にフォーン(金色がかった色・ベージュのような色)やブラックが代表的で、毛は短く手入れがしやすいのが特徴的です。

 

顔に多いしわは汚れがたまりやすく、炎症を引き起こしやすいため、毎日のケアが必要です。

 

パグの性格と飼いやすさ

パグは陽気で愛嬌があり、社交的で飼い主さまに対して愛情深い性格です。飼い主さまとの深い信頼関係を築きやすく、穏やかでフレンドリーなので、子どもとも仲良く過ごせるのが特徴です。

 

あまり吠えないため、集合住宅でも飼いやすい犬種だといわれています。しつけはしやすいですが、甘やかしすぎるとわがままになってしまう可能性もあるので注意が必要です。

 

散歩は1日2回、1回30分前後が目安です。肥満防止やストレス発散のために、定期的に体を動かす環境を作ってあげてください。

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パグの飼い方のポイント

パグの飼い方のポイント

ここからは、パグの飼い方のポイントを紹介します。

 

パグ特有の健康リスクと日々のケア

パグはほかの犬種に比べて呼吸器系皮膚疾患にかかりやすい傾向があります。これらのリスクを減らすためには、日々のケアや定期的な獣医師による診察が重要です。

 

呼吸器系の問題では、軟口蓋過長、気管虚脱といった呼吸器トラブルに注意が必要です。呼吸が苦手なことから、運動後や暑い環境では熱中症になることがあります。

 

皮膚疾患にならないためのパグ特有の日々のケアといえば、顔のしわの清掃です。湿気や汚れを防ぐため、毎日のしわの清掃が欠かせません。炎症や感染症を予防するため、獣医師のアドバイスを受けるのもおすすめです。

 

また、肥満になりやすい性質もあります。過剰な体重は関節や心臓に負担をかけるため、食事管理と適度な運動が健康維持に不可欠でしょう。

 

パグに必要な環境と気温管理

パグは暑さに敏感なため熱中症のリスクが高い犬種で、夏場には特に気温と湿度の管理が重要です。

 

理想的な室温は20度〜25度です。夏場はエアコンで室内を適温に管理し、直射日光を避けた涼しい場所で過ごさせると良いでしょう。

 

また、散歩時間の調整も有効です。暑い時間帯を避け、朝夕の涼しい時間に短時間の散歩をするのがおすすめです。熱中症対策に水分補給をこまめに行い、暑い日は外出を控えるようにしましょう。

 

パグの寿命と高齢化に備える

パグの平均寿命は13〜15年程度で、高齢になると皮膚が薄くなることや運動量の低下など、問題が出やすくなります。高齢期に備えて、定期的な検査や特別なケアが必要です。

 

高齢犬特有の病気には、角膜炎認知症などがあります。病気の早期発見や治療のため、年に1回の定期的な健康診断が推奨されています。

 

老犬用のケアとしては、食事をやわらかいものに変更したり、運動量を調整したりするなど、高齢犬にあわせたケアが必要です。

パグがかかりやすい病気とその治療費

パグがかかりやすい病気について、詳しく説明します。その治療費がどれくらいかかるのかも確認しておきましょう。

 

パグ特有の病気一覧

パグは軟口蓋過長症膝蓋骨脱臼など、特有の病気にかかりやすい犬種です。これらの病気は早期の対応が必要な場合が多く、治療費も高額になることがあります

 

  • 軟口蓋過長症:喉の後方にある軟口蓋が伸び、喉奥にあるひだ部分が通常より長くなることで気管の入口である頭喉を塞ぎ、呼吸困難などになる病気です。

 

  • パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎):パグ脳炎は、脳全体や大脳、髄膜に炎症や異常が生じる遺伝性の病気で、特にパグをはじめ、パピヨンやシー・ズーなど特定の犬種で発症しやすいです。症状として、けいれん発作、視力障害、運動失調、斜頸、同じ場所をぐるぐる回る旋回運動などが見られ、進行すると命にかかわる場合もあります。

 

  • 皮膚炎:パグは、顔のシワに湿気や皮脂がたまりやすく、皮膚炎を引き起こしやすい傾向があります。さらに、皮膚のバリア機能が低下すると、脂漏性皮膚炎や膿皮症、マラセチア皮膚炎、アレルギー性皮膚炎などが発生しやすく、薬や食事、スキンケア、環境改善による対処が必要なケースもあります。ただし、治療には根気が求められる場合もあるため、気になる場合は早めに動物病院へ相談してください。

 

パグの病気にかかる治療費の目安

パグがかかる病気の治療費はケースによって異なりますが、手術や長期的な治療が必要な場合、数万円以上の費用がかかることも少なくありません。

 

  • 軟口蓋手術の費用:軟口蓋切除術では、40,000円〜80,000円程度が相場です。そのほか、入院費や術前検査費用が別途必要です。

 

  • パグ脳炎(壊死性髄膜脳炎):定期的な通院と検査による治療費がかかります。内服薬は1か月5,000円~10,000円程度、定期的にMRI検査を受けると50,000円~100,000円。入院する場合は数万円程度必要な場合があるでしょう。

 

  • 皮膚炎:通院治療1回あたり、診察料と内服薬をあわせて3,000円~8,000円程度です。使用するシャンプーは1本あたり1,500円〜3,000円のものになります。そのほか皮膚検査を行うと、検査内容によって1,000円~10,000円になることもあるでしょう。

ペット保険は必要?パグに保険をかける理由

パグに保険をかける理由

ペット保険は本当に必要なのか?と思う人もいるのではないでしょうか。パグにペット保険をかけることが推奨される理由を解説します。

 

パグにペット保険が推奨される理由

パグは特に呼吸器系や皮膚の病気にかかりやすく、治療費が高額になることが多いため、ペット保険の加入が推奨されます。

 

パグ特有の病気に対する手術費や入院費など、高額な医療費をカバーするための備えが必要です。ペット保険が経済的なサポートになるので、突然のケガや病気に備え、万が一のために入っておきましょう。

 

パグの保険加入のタイミングとメリット

ペット保険は若いうちに加入することで、将来的なリスクに備えることができます。特にシニア犬では新規加入が難しい場合もあるため、早めの準備が必要です。

 

若齢期の間は、保険料を抑えながら手厚い補償が得られるなど、メリットが断然大きいので、早期加入をおすすめします。

 

若いうちからの継続加入で終身補償が可能な保険が多いのも、若いうちに加入しておく利点の一つです。ただし、継続加入しているうちに保険料が高くなってしまう場合もあるので注意しましょう。

パグに適したペット保険の選び方

ペット保険はさまざまあり、迷ってしまうこともあるでしょう。どのように選べば良いのか、ポイントを紹介します。

 

パグ特有の病気に対応する保険を選ぶポイント

パグの病気リスクに対応する保険を選ぶ際は、通院・入院・手術をカバーする手厚いプランを選ぶことが重要です。また、軟口蓋過長症膝蓋骨脱臼に対応したプランかどうかも重要です。以下のポイントを確認しましょう。

 

  • 軟口蓋過長症や膝蓋骨脱臼の手術がカバーされているか
  • 通院・入院・手術をカバーする包括的なプランか
  • 免責金額や年間補償限度額はいくらか

 

補償割合や限度額の違いと選択肢

補償割合は50%〜100%まであり、一般的には70%がバランスの良い選択肢です。補償割合が高いほど保険料は上がりますが、実際に治療費をカバーする際の負担が軽減されます。

 

  • 50%補償と70%補償の違い:治療費の自己負担率が変わる
  • 年間補償限度額:パグ特有の病気に備えて高めの設定が望ましい

 

保険料の比較と加入年齢の影響

保険料は加入年齢によって異なります。年齢が上がるにつれて保険料は高くなり、8歳以上では新規加入が難しい場合もあります

 

シニア犬では既存の病歴が補償の対象外になることもあるため、加入自体が難しくなる可能性も高いです。早めの加入で、将来的なリスクに備えましょう

まとめ│パグの健康と安心を守るために

パグの健康と安心を守ろう

パグはその愛らしい容姿と穏やかな性格で多くの飼い主さまに愛されていますが、特有の健康リスクがあるため、適切なケアとペット保険の加入が欠かせません

 

パグがかかりやすい病気や治療費をしっかりと理解し、適した保険を選ぶことで、万が一の際にも安心して対応できます。

 

特に、若いうちから保険に加入することで、ケガや病気に備えつつ、経済的な負担を軽減することが可能です。パグの健康を守りながら、飼い主さまとしての負担も軽減できるペット保険をぜひ検討してみてください。

 

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木内比奈子
この記事の監修者 木内 比奈子
ファイナンシャルプランナー。少額短期保険募集人、損害保険募集人。大学卒業後、保険代理店勤務を経て、ペット保険の重要さを感じ資格を取得。北海道犬と14年間、ヨークシャー・テリアと5年間暮らした経験を活かして、おもにペットやペット保険に関する記事を執筆、監修。ペットとの楽しい暮らしをサポートするため、正しく役に立つ情報を発信していきます。

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