「猫に目やにがあるのは普通なの?」
「最近、愛猫の目やにが増えた気がする」
「うちの猫の目が赤い、充血している」
このような心配事を抱える猫の飼い主さまもいるかもしれません。
猫の目やには生理現象のため少量であれば問題ありませんが、目やにの量や色、粘り気などによっては病気の可能性もあります。
この記事では、猫の目やにや充血から疑われる原因や病気について解説します。あわせて目の病気にかかるリスクが高い猫種も紹介しているため、ぜひ最後までお読みください。
【ペット保険比較のピクシー】では人気ペット保険おすすめランキングもご紹介しております。
まだペット保険に加入していない方、これから加入する方、保険の乗り換えを検討中の方は参考にされてください。
猫の目やにの原因とは何か?
まずは、猫の目やにの原因、理由について解説します。
猫の目やにの原因の多くは、生理現象です。
猫が朝起きた時に見られる茶色っぽい目やには、正常な目やにです。これは目の古くなった細胞や、目に付いたほこりやごみが涙に混じってできたものなので、少量が付いている程度であれば、特に問題はありません。
上記以外にも、病気によって猫に目やにができたり、増えたりする場合があります。
猫に見られる目やにの色が黄色や緑色で粘り気がある場合や、目が開かなくなってしまうほど目やにが大量に出ている場合などは、病気が原因である可能性が考えられます。
猫の目やにの原因は目の病気だけではなく、全身性疾患が原因で起こる場合があります。
ペット保険比較のピクシーにはペット保険についての記事も多数ございますので、安心して保険をお選びいただけます。
保険選びで迷われている方は、保険料や補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」も参考にされてください。
猫の目やにで疑われる病気について
猫の目やにの異変は生理現象のほか、場合によってはケガや病気が原因となっていることも少なくありません。
目やにがいつもと違う場合に考えられる病気は、以下のとおりです。
- 猫風邪
- 結膜炎
- 角膜炎
- 眼瞼炎
- 白内障
- 流涙症
- 鼻涙管の炎症
- 猫クラミジア
- アレルギー
病気が疑われる場合は、できるだけ早く獣医師に相談してください。
猫風邪
猫風邪は、ウイルスや細菌による感染症で、猫ヘルペスウイルス感染症や猫カリシウイルス感染症などが代表的です。
感染すると、以下の症状がみられます。
- 目やに
- 鼻水
- 発熱
- 食欲低下
- 結膜炎や角膜炎(猫ヘルペスウイルス)
- 口腔内の症状(猫カリシウイルス)
特に子猫は重症化しやすいため注意しましょう。猫風邪は、定期的なワクチンで感染や重症化を予防できます。
結膜炎
結膜炎は、細菌やウイルス、寄生虫の感染や異物の混入などが原因で結膜に炎症が起きる病気です。
発症すると、主に以下の症状がみられます。
- 目やに
- 充血
- 涙量の増加
- 浮腫
目の周りに浮腫が生じることで、目全体が腫れる、目が開けにくい状態になることもあります。結膜炎は猫同士で感染するおそれがあるため、多頭飼いをしている場合は注意が必要です。
角膜炎
角膜炎は、黒目の表面を覆っている角膜に炎症が起きている状態です。外傷、細菌やウイルス感染などが原因で起こり、主に以下の症状がみられます。
- 目やに
- 涙量の増加
- 強い目の痛み
- 激しい充血
重度の場合、角膜が白く濁ることもあります。
角膜炎は失明に至るおそれもあるため、疑われる場合は、猫が光を眩しがる、頻繁にまばたきをするなどの異変がないかチェックしましょう。
眼瞼炎
眼瞼炎とは、外傷や細菌感染、アレルギーや免疫異常などによってまぶたの周辺に炎症が起こる病気です。
発症すると、主に以下の症状がみられます。
- 目やに
- 涙量の増加
- まぶたの腫れや赤み
- まぶたの脱毛
眼瞼炎は、長期化すると痛みやまぶたへの傷につながるため、早期に治療することが大切です。
白内障
白内障とは、外傷や目の炎症などによって水晶体が白く濁ってしまう病気です。
主な症状は以下のとおりです。
- 目やに
- 視力の低下
- 水晶体の白濁
白内障は片目もしくは両目に発症する可能性があり、目が白く変色している場合はすでにかなり進行している状態です。
また、場合によっては緑内障や網膜剥離などを併発することもあります。
流涙症
流涙症とは、逆さまつ毛や傷など目への刺激やマイボーム腺分泌液の異常などによって発症する目の病気です。
流涙症では、主に以下の症状がみられます。
- 目やに
- 涙量の増加
- 目の充血
涙量の増加によって毛が濡れたままになると、皮膚炎やほかの目のトラブルなどを引き起こしかねません。常に涙が出る場合は、こまめに拭き取ってあげましょう。
鼻涙管の炎症
鼻涙管とは、目と鼻の奥をつないでいる器官で、通常涙はこの管を通って鼻へと排出されます。
しかし、炎症によって鼻涙管が詰まってしまうと、鼻に流れるはずの涙が目元で溢れる状態になります。その結果、涙や目やにが多くみられるようになるのです。
鼻涙管の狭窄が強い場合、定期的な洗浄や拡張手術が必要になる場合もあります。
猫クラミジア
猫クラミジア感染症は、猫クラミジアによって引き起こされる病気です。
感染すると、主に以下の症状がみられます。
- 目やに
- 充血
- 結膜浮腫を伴う結膜炎
- まぶたの痙攣
特に免疫力の弱い子猫は、重度の結膜炎に進行しやすい傾向があるため注意してください。炎症がひどい場合、腫れた結膜の癒着など後遺症が残る可能性もあります。
猫クラミジア感染症はワクチン接種で予防できるため、獣医師と相談して計画しましょう。
アレルギー
アレルギー反応から、目やにが出ることもあります。
猫のアレルギーは、ノミやダニなどの寄生虫だけでなく、花粉や食べ物などさまざまな原因が考えられます。
アレルギーは日常生活で引き起こされることが多いため、疑われる場合はできるだけ早く動物病院で原因物質を特定することをおすすめします。
猫の目やにで気になる症状と動物病院に連れて行くタイミング
猫に次のような症状が見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
- 目をまぶしそうに細めている(角膜に傷が付いている可能性があり、最悪の場合、失明に至るおそれがある)
- 食欲がない、または元気がない(体力のない子猫や老猫などでは、全身状態が悪くなると最悪の場合、死に至るおそれがある)
また、以下に挙げるような症状が猫に見られる場合も、治療が遅れると症状がひどくなったり、慢性化したりするおそれがあります。そのため、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
- 黄色や緑色の粘り気がある目やにが出ている
- 目を塞いでしまうほど大量に目やにが出ている
- 目の周りをこすっている
- 顔や体をかゆがっている
猫の目やにのチェック方法
猫に目やにがみられる場合、それが生理的なものであれば問題ありません。しかし、場合によっては深刻な病気のサインの可能性もあるため、注意が必要です。
まずは、猫の目やにのチェック方法について解説します。
正常な目やに
目やにとは、涙やほこり、まぶたからの老廃物などが混ざって固まったものです。
そのため、健康な状態であっても目やにが出ることがあります。
- 赤褐色〜茶色、黒色
- 量が少ない
- 粘着性がない
- 乾燥している
こうした目やには正常な新陳代謝によるものであるため、特に問題はありません。
目やにの色や状態に加えて、量の増減をチェックするためにも、日ごろから猫の目の状態を観察しておきましょう。
異常な目やに
異常な目やにとされているのは、以下のようなものです。
- 黄色や緑色
- ネバネバしている
- さらっとしている
- ドロドロしている
こうした目やにが出る場合、炎症やアレルギー、細菌やウイルスの感染などさまざまな原因が考えられます。また、日に何度も目やにが出る場合も注意しましょう。
異常な目やにの排出は猫の不調を示すサインであるため、できるだけ早く動物病院を受診して、適切な処置を受けることをおすすめします。
◆猫の目やにの色や量によってわかること
目やには、その色や量から猫の状態を判断できる場合があります。
たとえば、黄色や緑色、白く濁った目やにがみられる場合は、猫クラミジアや猫ヘルペスによる感染症や白内障などが疑われます。
また、両目から目やにが出ている場合はアレルギー、細菌やウイルス感染の可能性が、片目だけなら異物や外傷、歯周病など目の病気以外が原因として考えられます。
猫の目やにの家庭内での対処
正常な目やにであれば、猫がグルーミングをしたときに取れるので、家庭内では特に何もケアをしなくても問題はありません。
ただし、高齢でうまくグルーミングができない場合や、目やにが固まっていて、なかなか取れない場合には、目やにを取ってあげましょう。このとき、素手で目やにを引っ張って取ろうとすると、皮膚も一緒に引っ張られてしまったり、うっかり指が目に入ってしまったりする可能性があります。こうなってしまうと、猫は目やにを取られるのは痛いことだと認識し、それ以降、目やにを取ろうと近づいただけで、嫌がって逃げてしまいます。
そのため、猫の目やにを取るときは、まずぬるま湯で濡らした清潔なコットンで目やにをふやかし、目やにがやわらかくなったら、やさしく拭き取ってあげましょう。
また、ティッシュは繊維が荒く、うっかり目を傷つけてしまうおそれがあるので、目やにを取る際には使用しないでください。
猫の目やにの診療内容とかかる治療費
目やにの診療内容は、目やにを引き起こしている原因によって異なります。
猫風邪(上部気道感染症)
軽度の場合は自然治癒する場合もありますが、猫風邪の治療は、基本的に抗生物質やインターフェロン製剤の投与といった対症療法を行います。
角膜炎
角膜の傷の有無をいくつか目の検査で確認します。そして、目をきれいにするために洗眼をしたり、抗生物質や消炎剤などを投与したりといった治療をします。多くは目薬が処方されますが、場合によっては注射をしたり、内服薬が一緒に処方されたりする場合もあります。
結膜炎
原因を突き止めたり、ほかの目の病気と見分けたりするために、いくつか目の検査を行います。そして検査の結果を基に、原因に対する治療と、抗生物質や消炎剤などの投与を行います。
鼻炎
原因を突き止めるためにさまざまな検査を行い、原因に沿った治療と、場合によっては対症療法として、抗生物質や消炎剤などの投与を行います。ただし、子猫の場合は多くが、ウイルス感染を原因とするため、検査をせずに治療的診断を行うケースもあります。
アレルギー
アレルゲン(アレルギーを引き起こす原因物質)を突き止め、アレルゲンに接しないようにしたり、対症療法として抗生物質やステロイド剤を投与したりします。
猫の目やにの治療費例
ここでは、猫の目やにの原因として考えられる「猫風邪」を例に治療費を紹介します。
- 治療期間:14日
- 通院日数:2日
- 治療費 :1万4,000円
診察料と院内での注射、点眼薬や内服薬の処方で、初診時の治療費は1万円ほどかかります。そして、治療の効果を確かめるために1週間後に再診を行います。治療内容に特に問題がなければ、再診料の1,000円ともう1週間分の内服薬代3,000円で、治療費は4,000円ほどかかります。
また、このほかにも、初診時に食欲の低下が見られれば療法食が処方されたり、全身状態が悪ければ何日か通院をして皮下点滴を行ったり、数日間の入院治療を行ったりする場合もあります。
※上記の診察内容や期間、治療費は、一般的な成猫を基にした一例であり、全国の平均や水準を示すものではありません。また、体格や病状、動物病院によって異なりますのでご了承ください。
目の病気にかかりやすい猫種
目の病気はどの猫種にもかかる可能性があるものの、たとえばペルシャやヒマラヤン、バーマンなどは先天性白内障になるリスクが高いといわれています。
また、ヒマラヤンやペルシャ、エキゾチックショートヘアやスコティッシュフォールドなど鼻が短い短頭種は、涙管の狭さから先天的に流涙症を発症しやすい傾向があります。ペルシャ猫は結膜炎にも注意が必要です。
早期発見のために、普段からこまめに目の状態を観察することを心がけましょう。
猫の目が赤い、充血しているときの原因は?
目やにだけでなく、目の赤みや充血がみられる場合は以下の原因が考えられます。
- ゴミなどの異物
- 外傷
- アレルギー
- ウイルスや細菌感染
- 結膜炎や角膜炎
症状を悪化させないために、少しでも異変を感じる場合は早めに獣医師に相談しましょう。
ゴミなどの異物
考えられる原因として、まずゴミなどの異物が挙げられます。
人間も目に異物が入ると充血するように、猫もほこりやチリ、砂などの異物が目に入ると、目に赤みや充血が生じることがあります。
炎症が一時的のものならそれほど問題はありませんが、充血以外にも異変がみられる場合は注意しましょう。
外傷
猫同士で喧嘩したり事故で目をぶつけたりするなど、何らかの外傷によって目が赤くなっている可能性もあります。
また、木や蹄などの固いおもちゃや噛みごたえのあるガムなどが誤って目に当たって充血することもあります。こうしたものを与えるときは、できるだけ猫から目を離さないようにしましょう。
アレルギー
猫の目が赤い、充血している場合はアレルギー反応を起こしているのかもしれません。
アレルギーの原因はさまざまあるものの、主にハウスダストや花粉、食べ物などが挙げられます。食物アレルギーから目の充血が起こっている場合は、フードを見直すことで症状の改善が期待できるでしょう。
ウイルス・細菌感染
目の赤みの原因として、猫ヘルペスウイルスや猫クラミジアなどのウイルス、細菌感染も疑われます。
特に免疫力が弱い子猫やシニア猫は、細菌やウイルスに感染しやすい傾向にあります。
感染経路は、主に猫同士の直接の接触が原因となりやすいため、ほかの猫と接触する機会が多い猫は注意しましょう。
結膜炎・角膜炎・眼瞼炎
結膜炎や角膜炎、眼瞼炎なども、目の赤みや充血を起こす原因の1つです。
結膜炎や角膜炎の症状が進行すると、失明や視力低下などが生じかねません。また、眼瞼炎は結膜炎や角膜炎を伴うことも少なくなく、放置すると慢性化して完治が難しくなるため注意が必要です。
いずれの病気も発見が早いほど回復しやすいため、あまり様子見はせず、早期に治療を開始してあげましょう。
猫の目を健康に保つケア方法
猫の目を健康に保つためには、以下のような飼い主による目元のケアや対策が大切です。
- 目の周りを定期的に優しく拭く
- 目の周りの毛をカットする
- 掃除するときは換気する
- ワクチンを接種する
前述したとおり、目の周りを拭くときは、目に傷や刺激を与えないように湿らせた柔らかい布や綿棒で優しく拭きましょう。また、目元のカットや掃除時の換気を心がけることで、目への異物混入やアレルギー反応などを抑えることにつながります。
愛猫の健康を守るため、生活環境に合わせたワクチンの接種をすることもおすすめします。
まとめ│猫の目やにを日ごろからよくチェックすることが大切
猫の目やにや目の充血についてまとめると、以下のとおりです。
- 目やにの色や量は、猫の状態を知る判断材料になる
- 目の赤みや充血の原因は異物や細菌感染などさまざま
- 猫種によっては白内障や流涙症を患うリスクが高まる
目の異変サインに気づかず放置すれば、症状の悪化や視力低下などの事態を招きかねません。
日ごろから愛猫の目の様子を観察して、少しでも怪しい様子がみられる場合は速やかに動物病院を受診するようにしましょう。
※動物病院は自由診療のため、医療費が高額になる可能性があります。
ペット保険に加入していなければ、全額を自己負担で支払わなければなりません。
万が一の備えとしてペット保険に加入しておくと安心です。
また保険選びで迷われている方は、ペット保険の保険料や条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」もご覧ください。
- イヌ
- ネコ
- 血統種
- ミックス
-
- 0歳
- 1歳
- 2歳
- 3歳
- 4歳
- 5歳
- 6歳
- 7歳
- 8歳
- 9歳
- 10歳
- 11歳
- 12歳
- 13歳
- 14歳
- 15歳
- 16歳
-
- トイ・プードル
- 秋田
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- ゴールデン・レトリーバー
- シー・ズー
- 柴(小柴・豆柴も含む)
- ジャック・ラッセル・テリア
- チワワ
- パグ
- パピヨン
- ビーグル
- フレンチ・ブルドッグ
- ボーダー・コリー
- ポメラニアン
- マルチーズ
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ヨークシャー・テリア
- ラブラドール・レトリーバー
- その他犬種
- 6kg 未満
- 6kg以上 8kg未満
- 8kg以上 10kg未満
- 10kg以上 12kg未満
- 12kg以上 16kg未満
- 16kg以上 18kg未満
- 18kg以上 20kg未満
- 20kg以上 25kg未満
- 25kg以上 30kg未満
- 30kg以上 32kg未満
- 32kg以上 40kg未満
- 40kg以上 45kg未満
- 45kg以上