犬はアーモンドを食べられる?

「そもそも犬はアーモンドを食べられるのか」
「アーモンドを食べると犬にどのような悪い影響があるのか」
誤って愛犬がアーモンドを食べてしまったら、このように不安になりますよね?

そこでこの記事では、以下のことについて解説します。

  • 犬はアーモンドを食べられるのか
  • アーモンドを与えるときの注意点
  • アーモンドの加工品やほかのナッツは食べられるのか

普段から愛犬の近くでアーモンドやナッツを食べている飼い主さまは、ぜひ最後までご覧ください。

 

【ペット保険比較のピクシー】では人気ペット保険おすすめランキングもご紹介しております。
まだペット保険に加入していない方、これから加入する方、保険の乗り換えを検討中の方は参考にされてください。

目次

犬はアーモンドを食べない方が良い

「犬がアーモンドを食べて中毒症状を引き起こした」という報告はないため、少量であればアーモンドを食べても問題ないとされています。そのため、愛犬がアーモンドを1粒食べたからといって、それほど焦る必要はありません。

アーモンドを食べた後、特に問題がなければ病院に行かず、様子見だけでも良いでしょう。とはいえ、積極的に犬に与えるのをおすすめする食材とも言えません

その理由は、次の章で解説します。

なぜ犬はアーモンドを食べない方が良いの?

なぜ犬はアーモンドを食べない方が良いの?

アーモンドは栄養素や食物繊維が豊富で、健康のために食べている方も多いでしょう。しかし、高カロリーであることや味付けされたアーモンドに含まれる塩分など、犬に悪い影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。

 

のどに詰まりやすい

犬はもともと、食べ物を丸呑みする習性を持ちます。そのため、噛まずに食べられる大きさのアーモンドも丸呑みする可能性があるでしょう。

その場合、のどに詰まって窒息する危険があります。ほかにも、食道閉塞腸閉塞の危険もあるため、特に小型犬は注意しましょう。

 

消化に悪い 

犬は、食物繊維をうまく消化できません。なかでもアーモンドは、水溶性食物繊維よりも不溶性食物繊維が豊富であるため、食べ過ぎると消化不良を起こす原因になります。

 

カロリーが高い

アーモンドは脂質が多く含まれ、100gあたり約600kcalと高カロリーな食材です。そのため、日常的に与え過ぎると肥満糖尿病につながります。

 

塩分が多い

人間用に味付けされたアーモンドには、多くの塩分が含まれます。過剰な塩分は、犬の健康に悪影響を及ぼすため、味付けされたアーモンドは犬に与えないでください。

もしも愛犬がアーモンドを食べてしまったら?

アーモンドを食べたことによる死亡例は確認されておらず、大量摂取による致死量明らかになっていません。そのため上記では、アーモンドを、犬が食べても問題ない食材として説明しました。

しかし、すべての犬に影響がないわけではありません。愛犬がアーモンドを食べた後、嘔吐下痢、皮膚の赤みや痒みなどの症状が出たらすぐに動物病院を受診してください。その際は、食べた時間や量などを獣医師に報告するとよりスムーズに対処してもらえるので、メモしておくと良いでしょう。

誤飲してしまった場合の治療法

アーモンドを大量に誤飲してしまった場合は、様々な処置が必要になる可能性があります。

具体的には問診や触診の後、必要であれば催吐処理が行われます。より事態が深刻なケースでは、レントゲンや腹部エコーによる検査の後、摘出処理が行われるでしょう。

ちなみに、嘔吐や下痢によって脱水が疑われる場合は点滴が、痒みなどの症状を緩和させるためには投薬が必要な場合もあります。それでも状態が改善しない、または開腹手術を行った場合は、数日間の入院が必要になるかもしれません。

犬にアーモンドを与える際の注意点

上記で説明した通り、犬に積極的にアーモンドを与えることはおすすめしません。とはいえ、どうしても与えたい場合や愛犬が食べてしまった場合は、この章で紹介するポイントに注意してください。

 

アレルギー

アーモンドを食べることで、アレルギー症状があらわれる可能性があります。ほかの食材による食物アレルギーと同様に、嘔吐下痢皮膚の痒みなどの症状が見られたら、動物病院を受診してください。

 

窒息や腸閉塞

上記でも紹介しましたが、アーモンドがのどに詰まると窒息、食道や腸で詰まると食道閉塞腸閉塞を起こす可能性があります。これを予防するためにも、アーモンドは細かく砕いてから与えるようにしましょう。

 

胃腸炎や膵炎 

アーモンドには、脂質が多く含まれます。過剰な脂質の消化は内臓に負担がかかり、胃腸炎膵炎を引き起こす場合もあります。与え過ぎには十分注意してください。

 

アーモンド中毒

上記で、アーモンドによる中毒が起きた事例はないと説明しました。しかし、後ほど紹介するアーモンドの野生種であるビターアーモンドには、中毒を引き起こすシアン化物が含まれていることから、絶対に中毒を起こさないとも言い切れません。アーモンドを食べた後は、愛犬の様子を良く観察してください。

 

シュウ酸

シュウ酸といえばほうれん草をイメージする方も多いかもしれませんが、実はアーモンドにも多く含まれています。シュウ酸の摂りすぎは、尿路結石のリスクを高めるため、腎臓病の犬にはアーモンドを与えない方が良いでしょう。

 

リン 

アーモンドには、骨や細胞膜の構築、エネルギー代謝に欠かせないリンも多く含まれています。一見体に良さそうですが、腎機能が低下すると不要なリンを体外にうまく排出できず体に悪影響を及ぼしてしまいます。腎臓病の犬には、アーモンドを与えないようにしてください。

アーモンドは栄養価が高い食べ物

アーモンドの栄養価について

犬にアーモンドを積極的に与える必要はないと解説してきましたが、栄養価が高い食べ物としても知られているアーモンド。

ここでは、そんなアーモンドの栄養価について紹介します。

 

タンパク質

アーモンドには100gあたりおよそ20gのタンパク質が含まれています。生卵では100gあたり12.2g、牛肉では100gあたりおよそ15gであることから、高タンパクな食材といえるでしょう。

 

ビタミンB2

ビタミンB2はリボフラビンとも呼ばれ、体内のエネルギーを作り出すのに必要な栄養素です。さらに、皮膚や被毛の健康を維持する効果も期待できます。

 

ビタミンE

抗酸化作用のあるビタミンEは、活性酸素から体を守り、老化や病気の予防が期待されています。ちなみに、アーモンドが美容に良いとされているのは、このビタミンEによるアンチエイジング効果のためです。

 

カルシウム

アーモンドに含まれるカルシウムの量は、ほかのナッツと比べてもトップクラスに多くなっています。骨や歯を作るのに重要な栄養素ですが、過剰摂取で病気になることもあるので与え過ぎに注意しましょう。

アーモンドの加工品は与えても良い?

アーモンドの加工品には、犬が食べられるものと食べると危険なものがあります。それぞれ見ていきましょう。

 

アーモンドミルク

アーモンドミルクは、乳糖やコレステロールが含まれないため犬に与えられます。与える際は、砂糖や添加物が入っていないものにしましょう。

 

アーモンドチョコレート

チョコレートは、中毒を引き起こす危険な食べ物です。アーモンドチョコレートは、絶対に犬に与えてはいけません。

 

アーモンドオイル

アーモンドオイルは、アーモンドから抽出された油です。アーモンドオイルは、犬が口にしても問題ないとされていますが、油であることに変わりはないので、与え過ぎは避けてください。

 

アーモンドプードル(アーモンドパウダー)

アーモンドプードルとは、アーモンドを粉末状にしたものです。アーモンドを食べても問題ない犬の場合は、おやつ作りで小麦粉の代わりに使えます。

犬はアーモンド以外のナッツ類を食べられる?

犬はアーモンド以外のナッツ類を食べられる?

ナッツとは、種実類に分類される中の「木の実」のことです。一般的に、硬い皮や殻に包まれた種子やその一部を私たちは食べています。

さまざまな種類があるナッツは、「犬が食べても問題ないナッツ」「犬が食べると危険なナッツ」があるので、それぞれ見ていきましょう。

 

クルミ、ピーナッツはOK

ナッツの中でも、クルミやピスタチオは犬が食べて中毒を起こした報告例がないため、食べても問題ないとされています。また、ピーナッツは豆類のため厳密にはナッツ類ではありませんが、食べて良い食材です。

 

カシューナッツとヘーゼルナッツは避ける

カシューナッツとヘーゼルナッツは、犬が食べた例が少なくまだ安全性がわかっていません。サイトによっては、カシューナッツを食べても問題ないとしている場合もありますが、避けた方が無難です。

 

ビターアーモンド、マカデミアナッツはNG

ビターアーモンドやマカデミアナッツを犬が食べると、中毒を起こす可能性があります。

ビターアーモンドは野生種で、日本ではほとんど流通していませんが、アミグダリンという有害な物質が含まれています。一方、マカダミアナッツは、どの成分が中毒の原因になるかはまだ分かっていません。

NGなナッツを食べた場合の中毒症状は?

犬が危険なナッツを食べた場合、以下のような中毒症状が現われます。

  • けいれん
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 高熱
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない

一般的には、ナッツを食べてから、12~24時間以内に症状が現われます。愛犬がナッツを食べてしまった、または初めて与えた場合、少なくとも1日は愛犬の様子に変化がないか良く観察してください。

少しでも、上記のような症状が見られた場合は、動物病院を受診しましょう。

犬にとって危険な食べ物の誤飲を防ぐためには

特に、食べ物に強い執着や興味のある犬は、危険な食べ物であっても口に入れてしまう可能性がありますよね?

そこでこの章では、誤飲を防ぐ方法を具体的に解説します。

 

食べているときに近づかせない

犬に食べられては困るものを飼い主さまが食べているときは、愛犬を近づかせないようにすること。たとえば、ゲートを使ってキッチンやリビングに入れないようにする、人間の食事中はケージに入れるなどの方法があります。

 

机に出したまま席を離れない

上記の方法ができない場合は、食べ物を机に出したまま席を離れないようにしましょう。手が届かないからとか、少しの間だからと安心していても、思わぬ方法で犬が食べてしまう場合もあるので注意してください。

 

棚や引き出しにしまう

棚や引き出しにしまって、犬に取られないようにするのも有効です。ただし、犬の手が届く範囲に隠してしまうと取り出せる場合もあるので注意しましょう。

まとめ

この記事では、犬がアーモンドやそのほかのナッツ類を食べられるのかについて解説しました。

最後に、この記事のポイントをまとめておきます。

  • 犬はアーモンドを食べられるが積極的に与えるのはおすすめしない
  • アーモンドは栄養価に優れた食材だが、与え過ぎは注意
  • アーモンドの加工品やほかのナッツ類には犬にとって危険なものもあるので注意

アーモンドを1粒食べた程度では、大きな問題になることは少ないでしょう。それでも、アーモンドを食べた後、異変が見られた場合は速やかに動物病院を受診してください。

 

【ペット保険比較のピクシー】では、ペットと飼い主さまのためになるお役に立ち情報を日々発信しております。
また保険選びで迷われている方は、保険料補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」もご覧ください。

この情報をシェアする

【ペット保険比較】10秒でカンタン比較

関連記事