ブリティッシュショートヘアの病気や寿命

ブリティッシュショートヘアはどのような病気にかかりやすいのか、寿命はどのくらいあるのか気になっている飼い主さまも多いのではないでしょうか。発病してから慌てないように、愛猫がかかりやすい病気について、あらかじめ知っておくとよいでしょう。

 

ここでは、よく見られる病気の特徴や一般的な寿命、飼育上の注意点について解説します。ブリティッシュショートヘアをこれから飼う予定の方も、すでに飼われている方も、ぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

  • ブリティッシュショートヘアの特徴
  • ブリティッシュショートヘアがかかりやすい病気や平均寿命
  • ブリティッシュショートヘアを飼育するうえでの注意点
  • ブリティッシュショートヘアの病気予防につながるケア

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目次

ブリティッシュショートヘアの特徴と魅力とは

ブリティッシュショートヘアの特徴

ブリティッシュショートヘアは世界的に人気のある猫種です。ここでは、多くの人を惹きつけるブリティッシュショートヘアの容姿の特徴やおもな性格、歴史について解説します。

 

容姿や毛色の特徴|ホワイト・タビー・レッドなどもある

ブリティッシュショートヘアの大きな特徴は、骨太でむっくりとした体型です。筋肉質な体つきで、どっしりした安定感のあるフォルムが愛らしく、愛嬌があります。

 

顔はぽっちゃりして鼻は低く、大きく丸い目が特徴的なユーモラスな姿をしています。短毛種ですが毛の密度が高く、毛に美しいツヤがあり、手触りはビロードのようになめらかです。短毛の子が多いものの、実はセミロングの長毛タイプの子もいます。

 

また、ブリティッシュショートヘアの毛色は意外にバリエーション豊かです。スタンダードは美しいブルーグレーですが、ほかにもブルー&ホワイト、クリーム、レッド、タビー&ホワイトなどがあります。目の色にもバリエーションがあり、青い瞳の子もいれば金色や深緑の瞳の子もいます。

 

性格は犬っぽい?|穏やかで愛情深い

おおらかで落ち着きがあり、愛情深く、飼い主さまのそばで過ごすことを好む穏やかな性格です。子猫のころは甘えん坊でよく遊び、飼い主さまに褒められるのも大好きです。

 

ただし、自立心が強くやや気難しい面があるため、なかには頭をなでられたりじっと抱っこされたりするのを好まない子もいます。いやがる場合、無理にスキンシップを図ろうとすると猫のストレスにつながるのでやめましょう。

 

賢く、のんびり過ごすことを好むため、比較的飼いやすい猫です。

 

起源と歴史|最も古い猫種のひとつ

ブリティッシュショートヘアはイギリスで最も古い猫種のひとつとされます。ルーツは、2世紀にローマ帝国がグレートブリテンに侵攻した際にネズミ対策を目的として連れてきた猫までさかのぼります。

 

19世紀中ごろから、ブリティッシュショートヘアとしての改良がはじまりました。1871年に、ロンドンで世界初のキャットショーが開催された際に登場した記録も残っています。

 

第二次世界大戦で猫の飼育が難しくなり、数が減った際には、ロシアンブルーやほかの短毛種の猫、ペルシャなどと交配させ、さまざまな毛色や見た目の猫が生み出されました。1979年には、いまの見た目でキャットショーに出場しています。

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ブリティッシュショートヘアの寿命とかかりやすい病気

ブリティッシュショートヘアの病気予防

飼い主さまの誰もが思うのが、愛猫には健康で長生きしてほしいということでしょう。かかりやすい病気を知っておくと、早期発見につながります。

 

ここではブリティッシュショートヘアに多い病気や寿命について解説します。

 

寿命はやや長め

公的な統計があるわけではないものの、ブリティッシュショートヘアの寿命は一般に14~17歳とされています。猫の平均寿命は完全室内飼いで16歳ほど、外出する猫で13~14年ほどとされているので、やや長めといえるでしょう。

 

肥大型心筋症

肥大型心筋症は、心臓の筋肉が分厚くなってうまく収縮できなくなり、心機能の低下を招く病気です。遺伝性との説もあるものの、原因は明らかではありません。若齢の猫でもかかりますが、とくに中高齢の猫で発症しやすい傾向にあります。

 

初期段階ではほとんど症状があらわれないため、飼い主さまが発病に気づかないまま進行するケースが少なくありません。重度になると、以下のような症状がでてきます。

  • 元気がなくなり、動きたがらない
  • 食欲が落ちる
  • 苦しそうな呼吸をする
  • 胸水や腹水がたまる
  • 動脈血栓塞栓症を起こす

投薬治療が基本ですが、重度の場合は入院治療が必要です。完治は難しいものの、早い段階で治療を受ければ進行を遅らせることはできます。

 

尿路結石・尿石症

尿石症は、腎臓や尿管、尿道、膀胱などに石のような硬い塊(結石)ができる病気です。

 

食事や飲水量、体質、ストレスなどさまざまな原因が考えられます。あまり水を飲まないとできやすくなるため、新鮮な水を用意して毎日きちんと愛猫に飲ませる工夫をすることが大切です。肥満も結石を招く要因となるため、運動と食事管理で太りすぎないようにしましょう。

 

発病すると、おもに以下のような症状があらわれます。

  • おしっこを少しずつ何度もする
  • トイレに入っても尿がでない
  • 血尿がでる
  • 排尿時に痛くて鳴く

重度になると尿がでなくなり、命にもかかわるため、十分に注意しましょう。できた結石は食事療法や薬で溶かせる場合もありますが、難しいときは手術が必要です。

 

糖尿病

糖尿病はインスリンが分泌されなくなったり分泌されているのに働きが悪くなったりして、血中の糖度が下がらず尿に降りてしまう病気です。血中の糖分(グルコース)をうまく取り込めなくなり、細胞がエネルギー不足に陥ります。おもな発症原因として、遺伝的要因のほか、肥満や偏った食事などが挙げられます。

 

おもな症状は以下のとおりです。

  • 水を飲む量が増える
  • 大量のおしっこをするようになる
  • 毛づやが悪くなる
  • 食べている量の割に痩せる

悪化すると昏睡するなど命にかかわることもある病気です。飼い主さまが毎日インスリン注射をすることで症状を抑える対症療法を取ります。食事療法も組みあわせる必要があるため、獣医師の指示にしたがって食事の管理をしましょう。

 

皮膚病(アレルギー性など)

皮膚病も、ブリティッシュショートヘアがかかりやすい病気のひとつです。原因はさまざまで、アレルギーやダニ、ノミによって起こるほか、真菌の感染によって起こるケースもあります。

 

皮膚炎になると以下のような症状が見られます。

  • 皮膚が乾燥してフケが出る
  • かゆがってしきりに体をかく
  • 発疹や赤み、炎症が起きる
  • 脱毛する

適切な治療をするためには、まずは皮膚炎の原因を特定することが必要です。皮膚の発疹や炎症に気づいたときは、早めに受診しましょう。ひどくかゆがる様子を見せたときは、肌に異常がないかチェックしてあげてください。

 

猫伝染性腹膜炎(FIP)

猫腸コロナウイルスによって引き起こされる致死性の高い病気です。猫腸コロナウイルスは多くの猫が保有しており、通常は感染しても症状がでることはあまりありません。ところが、なんらかの要因で猫の体内でウィルスが突然変異を起こすと、発病します。

 

腹部や胸部に水がたまる「ウェットタイプ」、臓器にしこりができる「ドライタイプ」、混合タイプがあり、途中でタイプが変わることもあります。おもな症状は以下のとおりです。

  • 腹膜炎になると腹水がたまり腹部がふくらむ
  • 胸膜炎になると肺が圧迫されて苦しそうな呼吸をする
  • 腎臓や肝臓、腸に発生すると黄疸や下痢がでる
  • 食欲が減る
  • 元気がなくなる
  • 発熱する

治療は対症療法が主体となりますが、海外で承認された薬を輸入して治療するケースもあります。

【年齢別】ブリティッシュショートヘアの飼育上の注意点

愛猫にいつまでも元気でいてほしいなら、日ごろから注意すべき点がいくつかあります。ここでは、子猫のときと成猫してからに分けて、ブリティッシュショートヘアの飼育上の注意点を紹介します。

 

子猫は誤飲や尿疾患に注意!

子猫は好奇心旺盛です。飼い主さまがちょっと目を離した隙に何か食べてしまうことがあるので、食べると危険なものは絶対に愛猫の手の届く場所に置いておかず、片付けてください。

 

以下のようなものはとくに要注意です。

  • 紐・スポンジ:腸で詰まりやすい
  • 縫い針や串などとがったもの:食道でつまりやすく傷つける
  • たばこや人間の薬、電池:中毒や炎症を起こす
  • ゴムやビニール、ペットシーツ、衣類、猫砂:量や形状によっては危険

尿石症予防のため、しっかりと水を飲ませることも大切です。

 

成猫は心筋症や腎臓病に注意!

成猫になると、肥大型心筋症や腎臓病にとくに注意が必要です。日ごろからスキンシップを図り、遊ぶ時間をつくり、おかしいと思うことがあったら動物病院を受診しましょう。

 

ブリティッシュショートヘアに限らず、猫は慢性腎臓病になりやすい傾向にあります。これは、猫には尿を濃縮してから排出する仕組みがあり、腎臓に負担がかかりやすいためです。腎臓の負担を軽くするため、子猫のときと同じように新鮮な水を用意してたっぷり飲めるようにしてください。

ブリティッシュショートヘアの病気予防につながる日常ケア

ブリティッシュショートヘアの病気予防

ブリティッシュショートヘアを飼うなら、日ごろから愛情をこめてケアしましょう。ここでは、病気予防にもつながる大切なケアについて解説します。

 

抜け毛をケアするブラッシング

ブリティッシュショートヘアは被毛の密度が高く毛量が多いため、ブラッシングが必要です。とくに、毛が生え変わる春ごろと秋ごろの換毛期には念入りにブラッシングしてください。

 

ブラッシングはよいスキンシップになり、愛猫のストレスの軽減にもつながります。また、皮膚に発疹があったり触ると痛がったりするなどの異常に気づきやすくなります。

 

生活しやすい環境の構築

ブリティッシュショートヘアが暮らしやすい安全な環境を整えることも大切です。以下のような点に注意しましょう。

  • 上下運動ができるようにキャットタワーなどを設置する
  • 窓越しに外が見えるようにする
  • 快適で安心できる隠れ場所をつくる
  • 爪とぎを用意する
  • トイレは静かな場所に設定し、こまめに掃除する

猫にとって快適な環境を整えることは、ストレスの軽減に役立ちます。おしっこを我慢すると病気になるリスクがあるので、トイレは清潔に保ちましょう。

ブリティッシュショートヘアの病気予防のために注意すべきこと

ブリティッシュショートヘアに元気で過ごしてもらうためには、健康的な生活が送れるよう飼い主さまが注意する必要があります。

 

ここでは、愛猫の病気予防のために注意すべき基本的なポイントについて解説します。

 

適切な食事・飲水管理

個体差はあるものの、ブリティッシュショートヘアは一般に食欲が旺盛です。ほしがるままにキャットフードを与えると肥満になるおそれがあるため、きちんと管理しましょう。肥満になると糖尿病などの病気を発症するリスクがあがります。

 

フードは、決まった時間に適正な量の総合栄養食を与えましょう。猫用おやつ(一般食)はなくてもよく、食べさせるときは量に注意してください。

 

いつでもどこでもたっぷり新鮮な水が飲めるように、水飲み場を複数つくることも大切です。

 

適度な運動

ブリティッシュショートヘアは子猫のうちは活発なので、あまり運動量を注意する必要はありません。成長するとのんびり落ちつくようになるため、一緒に遊ぶ時間をつくり、運動させるとよいでしょう。

 

ねこにも好みがあるので、ねこじゃらしやボール、蹴りぐるみなどさまざまなタイプのおもちゃを用意するのがコツです。誤食しないように、遊んだあとはきちんと片付けてください。普段誤食をしない子でも、興奮しておもちゃにかじりつき、飲み込んでしまうケースがあります。

 

キャットタワーを設置するのもよいでしょう。上り下りすることで、よい運動になります。

 

留守番時の環境整備

ブリティッシュショートヘアをお留守番させるときは、誤食しないように十分な注意が必要です。

 

賢いため器用にドアを開けて入ってほしくない部屋に入ったり、勝手に戸棚を開けて中にしまっていたものを食べたりすることもあります。

 

入ってほしくない場所はしっかり施錠するなどして対策し、食べると危険なものは手の届かない所に片付けてください。猫が本棚や家具に飛び乗ったときに倒れないよう、固定しておくと安心です。

まとめ│ブリティッシュショートヘアがかかりやすい病気を知って早期発見につとめよう

ブリティッシュショートヘアの病気

ブリティッシュショートヘアは、むっくりとした丸い姿が愛らしい猫です。穏やかで愛情深い性格に魅せられている飼い主さまも多いでしょう。かかりやすい病気には、肥大型心筋症や尿石症、糖尿病、猫伝染腹膜炎などがあります。

 

食欲旺盛な子が多いため、太りやすい点にも注意が必要です。肥満になると糖尿病などを招くおそれがあるため、適切に食事を管理し、お水もたくさん飲めるようにしてください。安全で快適に暮らせるよう環境を整え、こまめなスキンシップをはかって体調に異変があったらすぐに気づけるようにしましょう。

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この記事の監修者 ペット保険比較のピクシー編集部
ペット保険の専門家であるメンバーがコラムを監修しています。少額短期保険募集人、損害保険募集人、ファイナンシャルプランナー、愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、ペット防災指導員などの数多くの資格を保有。犬や猫などの動物が大好きで、飼育歴は10年以上です。知識や経験を活かして、さまざまなお役立ち情報をお届けします。

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