ヨークシャーテリアの特徴や性格、飼い方

ヨークシャー・テリアはヨーキーの愛称で親しまれる人気の犬種。つややかな被毛は多くの人を魅了し、動く宝石と称されます。

そんなヨークシャー・テリアの特徴、性格、かかりやすい病気や平均寿命、価格相場などを詳しくご紹介します。

ヨークシャー・テリアを飼っている人はもちろん、これからいっしょに暮らしたい、飼えないけどもっと詳しく知りたいという方、ぜひお読みください。

  • 犬種 ヨークシャー・テリア(ヨーキー)
  • 英語表記 Yorkshire Terrier
  • 原産国 イギリス
  • サイズ 小型犬

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目次

ヨークシャー・テリアの歴史

ヨークシャー・テリアの起源はネズミ駆除のハンター

ヨークシャー・テリアの歴史については明確な資料が残っていませんが、イギリスの北部ヨークシャー州にあるウェスト・ライディング地方の工夫たちによって作られたと言われています。その目的は、彼らが働く羊毛工場や倉庫を荒らすネズミを駆除するためでした。

 

今よりも大きく毛並みは別物だったヨーキーの祖先

当時は、「ブロークン・ヘアード・スコッチ・オア・ヨークシャー・テリア」と、とても長い名前で呼ばれていました。また、今日のヨークシャー・テリアはチワワに次ぐ小型犬種ですが、その個体の多くは、ひと回り大きく、硬くごわごわとしたワイヤーヘアで、まるで違った容姿だったようです。

その後、ペイズリー・テリア(クライズデール・テリアとも呼ばれる)の小型種のスカイ・テリアを用いるなどして、小型化としなやかでシルクのような被毛をもつようになりました。また、同様の目的でマルチーズを用いたとも言われています。これらの改良がヨークシャー州を中心に行われたため、1860年代後半に「ヨークシャー・テリア」と呼ばれるようになりました(1882年、イギリス・ケンネル・クラブ公認)。

 

各国で不動の人気のヨークシャー・テリア

ビクトリア朝時代の後半になると、ヨークシャー・テリアは、イギリスの貴族や富裕層たちの間で絶大な人気を誇るようになり、1872年、北アメリカに持ち込まれます。ヨークシャー・テリアは、1885年、アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)に登録され、イギリス同様に受け入れられました。その人気は現在まで続き、「ヨーキー」というニックネームで親しまれ、2012年、2013年と続けてアメリカの人気犬種6位にランキングしています。

また、日本では、高度経済成長期に輸入され、1970年代から今日に至るまで、登録者件数の上位を維持する人気犬種となっています。

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ヨークシャー・テリアの特徴

ヨークシャーテリアの特徴

ヨークシャー・テリアのサイズ(体重と体高)

JKC(ジャパンケンネルクラブ)で公認されているサイズは、体重~3.1kgまでということのみで、体高の規定はありません。ただし、ヨークシャーテリアを繁殖しているブリーダーの間では、体高20~23cm前後がベストとされています。

 

「動く宝石」と呼ばれるヨークシャー・テリアの被毛

ヨークシャー・テリアは、シングルコートで抜け毛が少なく、「動く宝石」と呼ばれます。その理由は、シルクのようにやわらかく、つややかな被毛であること。そして、誕生から3年ほどかけて成犬に至る過程で毛色がブラック&タン、シルバー、スチールブルー、ゴールド、黄褐色などに変化するためです。

また、鼻から尻尾まで左右対称にきれいに分かれている被毛は、床に引きずるほど長く伸びますが、近年では短めにカットされていることが多いようです。

ヨークシャー・テリアの性格

好奇心旺盛で活発な性格

ネズミを捕まえるための狩猟犬として誕生したヨークシャー・テリアは、テリアの気質を受け継いでいるためか、その小さな体に似合わず賢く勇敢で、活発で好奇心旺盛な性格をしています。とてもエネルギッシュで子供の遊び相手に向いている犬種と言えます。

また、社交的で人見知りをしないので、初めて会った人にもすぐに懐きます。そのため、犬と一緒にいろいろな場所へ旅行をしたいと思っている方や、いろんなイベントを犬と一緒に楽しみたいと思っている方におすすめの犬種です。

そんなヨークシャー・テリアですが、リーダーと決めた飼い主を一途に思う健気な性格も持ち合わせているので、飼い主と離れてしまうと食欲がなくなったり元気がなくなってしまうこともあります。

ヨークシャー・テリアの毛色

ヨークシャーテリアの毛色

ヨークシャー・テリアは、生まれてから成犬に至るまで複数回、毛(ブラック&タン、シルバー、ゴールド、黄褐色など)が変化します。そのため、カラーバリエーションが多い犬種と思われることがありますが、日本で公認されているスタンダードカラーは、ダーク・スチール・ブルー&タンのみとなっています。

スタンダードカラー以外のチョコレートやチョコレート&タンと呼ばれている毛色は、ヨークシャー・テリアとして認められている毛色ではなく、公認カラーのダーク・スチール・ブルー&タンの色素が抑制された、劣性遺伝のミスカラーです。

チョコレートと言われている毛色は、健全な繁殖をしていても生まれてしまうカラーですが、チョコレートカラー同士を掛け合わせて繁殖させた場合は、遺伝性疾患を持った子や虚弱体質な子が多いため、購入の際のポイントとして覚えておくといいでしょう。

ヨークシャー・テリアのかかりやすい病気

ヨークシャーテリアのかかりやすい病気

膝蓋骨脱臼(パテラ)

小型犬に多い膝蓋骨脱臼は、ヨークシャー・テリアがかかりやすい病気のひとつです。

膝蓋骨脱臼とは、後ろ足の膝の皿(膝蓋骨)が正常な位置から外れてしまった状態になり、歩行障害を引き起こす病気です。日本では、別名パテラとも呼ばれますが、本来は膝蓋骨のことです。

膝蓋骨脱臼を予防するには、早期発見が重要です。普段から歩き方に注意し、少しでもいつもと違う歩き方をしていた場合は、早急に動物病院で検査をしてもらいましょう。

また、小型犬は先天的に膝蓋骨脱臼を持って生まれてくる子が多く、完治が難しいことがあります。そのため、膝への負担を増やさないように、床すべりや落下を防止する環境と肥満にならない食生活などに注意しましょう。

 

気管虚脱

気管虚脱とは、首の気管がつぶれた状態になり正常な呼吸が難しくなってしまう病気です。
身体が小さい小型犬に好発しやすく、ヨークシャー・テリアも注意が必要な病気です。症状としては、次のようなものが挙げられます。

  • 呼吸困難
  • よだれを垂らす
  • 酸素欠乏によるチアノーゼ

※興奮した際に「ガーガー」という乾いた咳をする場合が多いと言われています。

気管虚脱の原因は、遺伝的要因、老化、肥満と言われています。肥満によって気管虚脱になった場合は、脂肪が気管を押しつぶしてしまうことが直接的な原因ですので、ダイエットをさせることで改善することができます。

 

門脈シャント

一般的に「門脈シャント」と呼ばれる門脈体循環短絡症は、本来肝臓で解毒されるべきアンモニアなどの体内毒素が、異常な血管(シャント)によって、全身に回ってしまうことで次のような障害を引き起こす病気です。

  • 食欲不振
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 痙攣
  • 一時的な盲目
  • ふらつき
  • 昏睡・意識障害

また、アンモニアが正常に代謝されないことで、尿路結石や膀胱炎を併発させることもあります。

 

急性膵炎

急性膵炎は、さまざまな理由により、膵臓(すいぞう)に炎症が起こる病気です。

発症すると嘔吐や食欲不振などがみられ、重度になると死に至ることもあります。

犬種を問わず発症しますが、ヨークシャー・テリアは遺伝的に発症しやすいといわれています。

 

水頭症

水頭症は、脳脊髄液がたまり脳を圧迫してしまう病気で、けいれんや行動異常、斜視などがみられます。

先天的に発生することが多く、ヨークシャー・テリアなどの小型犬や短頭種がなりやすいといわれていますが、予防法はありません。

 

白内障

犬の白内障は、加齢や糖尿病の合併症などによって発症しますが、若齢期にもみられることがあります。

症状が進んでいる場合は、人口レンズを入れる手術が行われ、数十万円程度かかることも少なくありません。

早期発見によって進行をゆるやかにできる可能性もありますので、定期的な検診を受けることが大切です。

ヨークシャー・テリアの平均寿命

ヨークシャー・テリアの平均寿命は、13~16歳と小型犬の中でも寿命は長い傾向にあります。ただ、比較的若い時期から心臓病などが発症しやすいので、定期的に健康診断を受けるようにしましょう。

ヨークシャー・テリアの価格相場

ヨークシャー・テリアの価格は、15~25万円ほどが相場です。

ヨークシャー・テリアの飼い方

リーダーを理解させる

ヨークシャー・テリアのしつけで最も重要なことは、だれがリーダーなのかをしっかりと認識させることです。

愛玩犬の代表であるヨークシャー・テリアですが、かわいいからと言って甘やかし、十分なしつけをしないで育てると問題行動を起こすようになります。この点においては、幼児がいる家庭にはあまり向いておらず、ヨークシャー・テリアを指導できる年齢(10歳以上)であることが望ましいようです。

 

子犬期のうちに噛み癖を直す

ヨークシャー・テリアは、もともとネズミ駆除のために作られた狩猟犬です。遊んでいる際に噛み癖が出てしまうことが多々あり、狩猟犬の本能で噛んだまま首を振り回すため、場合によってはひどい噛み傷になってしまう場合があります。

噛み癖が残ったまま成犬となると、他人を傷つけてしまう可能性がありますので、子犬のころからしっかりとしつけておきましょう。

 

無駄吠えは、目を見て毅然とした態度でしつける

ヨークシャー・テリアは、賢く勇敢で、かつ負けず嫌いな子が多いという特徴があります。そのため、知らない人に立ち向かっていくこともでき、番犬にも向いていると言われています。こうした性格から、家に遊びに来た人に向かって吠えることがしばしばあります。

しかし、元々無駄吠えは少ない犬種であり、しつけは目を見て毅然と行うことで無駄吠えを直すことができます。

 

被毛のケア

ヨークシャー・テリアの特徴である長く美しい被毛を保つためには毎日のケアが大切です。

日々のブラッシングで被毛をきれいに保つだけではなく、定期的なトリミングを行うことで、伸びた被毛が目に入ることを防ぎ、角膜炎や結膜炎などの予防にもなります。

ヨークシャー・テリアを飼っている有名人

  • ミランダ・カー
  • パリス・ヒルトン
  • 相葉雅紀
  • 神田うの
  • 辺見えみり

 

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この記事の監修者 ペット保険比較のピクシー編集部
ペット保険の専門家であるメンバーがコラムを監修しています。少額短期保険募集人、損害保険募集人、ファイナンシャルプランナー、愛玩動物飼養管理士、いぬ検定、ペット防災指導員などの数多くの資格を保有。犬や猫などの動物が大好きで、飼育歴は10年以上です。知識や経験を活かして、さまざまなお役立ち情報をお届けします。

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