「外耳炎の治療費はペット保険の対象?」
「外耳炎の薬、高すぎでは?」
病院で外耳炎の治療を受けた飼い主さまは、こんなふうに思っていませんか?
また、外耳炎の治療を受けたことがある犬でもペット保険に加入できるのか、気になっている飼い主さまも多いことでしょう。
そこで、この記事では以下のことについて解説します。
- 犬の外耳炎とペット保険について
- 犬の外耳炎の症状や原因
- 犬の外耳炎の治療費や予防法
後半では、外耳炎になりやすい犬におすすめのペット保険も紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
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まだペット保険に加入していない方、これから加入する方、保険の乗り換えを検討中の方は参考にされてください。
犬の外耳炎はペット保険で補償される?
犬の外耳炎は、多くのペット保険で補償されます。意外と治療費がかかる外耳炎だからこそ、ペット保険に入っていれば安心です。
ただし、すでに外耳炎になっている場合は保険に加入できない、または条件付きでしか加入ができない場合がほとんどです。条件付きの場合、外耳炎の治療費が補償されないとはいえ、外耳炎以外の治療費は補償されるでしょう。
さらに、獣医師に電話相談できる付帯サービスつきの保険もあるので、愛犬の治療費に不安がある方はペット保険に加入することをおすすめします。
ペット保険比較のピクシーにはペット保険についての記事も多数ございますので、安心して保険をお選びいただけます。
保険選びで迷われている方は、保険料や補償割合などの条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」も参考にされてください。
そもそも犬の「外耳炎」ってどんな病気?
犬の外耳炎とは、外耳に炎症が起きている状態です。犬の耳は、外耳・中耳・内耳から構成され、外耳は耳介と耳の穴から鼓膜までの間(外耳道)を指します。
外耳炎が進行すると、より脳に近い中耳や内耳にまで悪影響を及ぼすので注意が必要です。
犬の外耳炎と中耳炎・内耳炎の違いは何?
炎症が起こる場所はもちろんのこと、犬の外耳炎と中耳炎・内耳炎で大きく違うのは、一部の症状です。中耳炎・内耳炎では、首が傾く、顔の神経が麻痺するなどのより程度の重い症状がみられます。
外耳炎の具体的な症状については、後ほど紹介します。
犬の外耳炎は保険金請求が多い傷病?
アイペット損保の「保険金請求が多い傷病のランキング」を見ると、犬では外耳炎による保険金請求が多いことがわかります。
以下の表を見て、外耳炎で病院を受診する犬が多いということを意外に思われた方もいるかもしれません。
犬 |
|
順位 |
傷病名 |
1位 |
皮膚炎 |
2位 |
異物誤飲 |
3位 |
下痢 |
4位 |
外耳炎 |
5位 |
腫瘍 |
※2023年1月~12月のアイペット損保の保険金請求データを基にしたサンプル調査により算出
では、どうして犬は外耳炎になりやすいのでしょうか。次の章から詳しく見ていきましょう。
犬の外耳炎の原因は?なぜ犬は外耳炎になりやすいの?
この章では、犬の外耳炎の原因について解説します。原因を把握しておけば、予防にも役立ちます。
しっかり、理解していきましょう。
【外耳炎の原因①】耳の構造
犬の耳は、私たち人間とは違って、外耳道がL字型になっています。これによって、耳の中の通気性が悪くなり、外耳炎になりやすいのです。
また、すべての犬に共通ではありませんが、次の3つに当てはまる犬も同じ理由で外耳炎を起こしやすいとされています。
・たれ耳
・耳毛が多い
・耳道が狭い
【外耳炎の原因②】寄生虫
マダニやミミヒゼンダニなどの寄生虫が寄生すると、強い痒みをともなった外耳炎を発症します。さらに、耳をかくことで外耳に傷ができると、そこから細菌や真菌にも感染しやすくなるので注意が必要です。
【外耳炎の原因③】細菌・真菌
細菌や真菌は、外耳炎を悪化させ繰り返し発症する原因となります。通常、正常な耳にも少数の細菌や真菌が存在していますが、耳の自浄作用によって数が増えないように調節されています。
しかし、何らかの原因で細菌や真菌が過剰に増えてしまうと外耳炎を発症するのです。
【外耳炎の原因④】アレルギー
アレルギー性外耳炎は草木や花粉、ハウスダスト、食物に対するアレルギー反応が原因になります。アレルギー反応が起こることで皮膚のバリア機能が低下してしまい、耳道内にいる細菌やマラセチアが極端に増えてしまいます。その結果、痒みや炎症が起こり耳を掻くことでさらに症状がひどくなります。
【外耳炎の原因⑤】異物や腫瘍
耳の中に異物が入ったり、腫瘍ができたりすることによる物理的な刺激が原因で、外耳炎になるケースもあります。実は植物の種は耳の中に入りやすいので、草むらに顔を突っ込むことが好きな犬は注意しましょう。
【外耳炎の原因⑥】外傷
飼い主さまが良かれと思ってやった耳そうじで耳の中が傷つくと、外耳炎になる場合があります。とはいえ、耳そうじが必要ないわけではありません。
正しい耳そうじの方法は、後ほど解説しているので参考にしてください。
外耳炎にかかりやすい犬種とは?
この章では、外耳炎にかかりやすいとされる犬種を紹介します。外耳炎はどの犬種でもなる可能性がありますが、愛犬が以下のポイントに当てはまる場合は特に注意しましょう。
垂れ耳の犬は注意!
ダックス・フンドやキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルといった垂れ耳の犬種は、耳の穴が閉じられているので外耳道の通気性が悪くなります。また、耳の中が見えにくいことで、外耳炎の症状に気づくのが遅れてしまいやすいことも1つの要因です。
皮膚炎になりやすい犬は注意!
柴犬やフレンチ・ブルドッグといった皮膚炎になりやすい犬は、皮膚のバリア機能が低下しているのが特徴です。そのため、外耳炎になりやすく、繰り返し発症しやすいといえます。
被毛の多い犬は注意!
シー・ズーやトイ・プードルといった耳の中に生えている毛が多い犬種は、外耳道の通気性が悪くなります。さらに、毛によって炎症に気がつきにくくなることも外耳炎の発症リスクが高い原因です。
耳道内の耳垢腺が多い犬は注意!
アメリカン・コッカー・スパニエルやラブラドール・レトリバーといった耳道内の耳垢腺が多い犬種は、耳垢がべたつきやすいのが特徴です。そして、このベタついた耳垢は、真菌が増殖しやすい環境をつくるので外耳炎になりやすくなります。
犬の外耳炎の症状!見分け方のポイントは?
では、外耳炎になるとどのような症状がみられるのか見ていきましょう。具体的には、次の通りです。
・耳が臭くなる
・頭をふる
・耳を床にこすりつける
・耳の中や周りが赤く腫れている
・耳垢が増える
・耳を触られるのを嫌がる
繰り返し外耳炎を発症していると、耳道が腫れて耳の穴が塞がる、耳の皮膚が黒っぽくなるなどの症状もみられます。
愛犬の耳に少しでも異変を感じた場合は、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
犬の外耳炎のサインは「黒い耳垢」や「耳の臭い」
外耳炎の特徴的な症状として、「黒い耳垢」や「耳の臭い」があげられます。ただし、初めての場合は耳垢の色での判別は難しく、外耳炎の臭いなのか分からない方も多いかもしれません。
そのため、耳垢の量が増えた、耳の臭いが強くなったと感じたら外耳炎を疑うようにしましょう。
犬の外耳炎の検査や診断法法は?
病気の治療には、原因の特定と適切な治療が不可欠です。この章では、複数考えられる外耳炎の原因を特定するための検査や診断方法について解説します。
耳鏡検査
耳鏡検査とは、耳鏡を使って、外耳道や鼓膜の状態を観察する検査です。具体的には、次のことをチェックします。
・耳垢の量や色
・耳道の腫れや赤みなど
・異物や腫瘍の有無
耳垢検査
耳垢検査は、微生物の感染が疑われる場合に行われる検査です。耳垢を採取し、顕微鏡を使って耳垢に含まれている細菌や真菌などの微生物が正常な数よりも増えていないか、ダニなどの寄生虫がいないかを観察します。
レントゲン検査
レントゲン検査は、中耳炎や内耳炎、腫瘍が疑われる際に行われる検査です。外耳道の皮膚が固くなっていないか(石灰化)や液体がたまっていないかの確認をします。
詳細に確認する場合は、CT検査やMRI検査が必要になることがあります。
血液検査
血液検査では、外耳炎の原因となるほかの病気が隠れていないかを確認します。
例えばシニア犬では、甲状腺機能が低下することで皮膚のバリア機能が低下しやすいため、血液検査によってホルモンの量をチェックするのです。
犬の外耳炎の治療方法とは?
外耳炎の治療は、内科的治療が基本です。ただし、症状が進行し重症化している場合や腫瘍が原因となっている場合は、外科的治療もあわせて行われます。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
内科的治療
外耳炎の状態や原因によっても異なりますが、多くは内科的治療が選択されます。内科的治療の中には、可能であれば飼い主さまが自宅で行うものもあります。
犬の耳を傷つけないように、正しい方法で行ってください。
◆耳洗浄
耳の中の汚れを取り除くため、耳専用のクリーナーで洗浄します。耳をきれいにすることで、薬の効果が十分に発揮されます。
犬が暴れて耳洗浄ができない場合は、無理に行わず獣医師にお願いしましょう。
◆点耳薬
外耳炎の原因や炎症の程度によって点耳薬の種類が変わります。ちなみに、毎日飼い主さまが点耳できる場合は液状、自宅で点耳できない場合はクリーム状の点耳薬を処方されるケースが多くあります。
◆ステロイド剤
炎症がひどく痛みや腫れがある場合は、耳洗浄ができません。そのため、ステロイド剤や抗菌薬を内服または注射投与し、炎症をおさえます。
ちなみに、ダニの寄生が確認された場合は、駆虫薬を使用します。
外科的治療
内科的治療を行っても改善しない場合や腫瘍がある場合に、外科的治療が選択されます。具体的な治療法は、耳道の一部を切除する垂直耳道切除術や外側耳道切除術、またはすべての耳道を切除する全耳道切除および鼓室胞骨切り術です。なかでも、全耳道切除は強い痛みとともに、顔面神経麻痺がおこる可能性もあります。
外耳炎に関わらず、外科的治療にはリスクがともないます。内科的治療で治せる段階で発見し、適切な治療を受けさせることが重要です。
犬の外耳炎の治療費はいくらかかる?
外耳炎の治療費は、治療の内容や動物病院によって大きな差があります。とはいえ、ある程度の相場を知りたい飼い主さまも多いことでしょう。
そこでこの章では、内科的・外科的治療法のそれぞれの治療費の目安を紹介します。より正確な金額が知りたい場合は、獣医師に直接聞くようにしてください。
【内科的治療】犬の外耳炎の通院費用
耳洗浄や点耳薬などの内科的治療の場合、1回の通院でかかる治療費は3,000円程度です。ただし、この場合何回か通院する必要があるため、トータルだと1~2万円程度かかるケースが多いでしょう。
しかし、獣医師が入れる点耳薬(薬の効果が持続する期間が長い)による治療では、自宅で飼い主さまが入れる点耳薬による治療に比べて通院する回数が少なくなります。よって、結果的に治療費がおさえられるかもしれません。
【外耳道切除手術】犬の外耳炎の手術費用
外科的治療のなかでも、外耳道を切除する手術にかかる治療費は10〜15万円程度です。ただし、両耳ともに手術する場合や全耳道切除術の場合はより高額になります。
また、状態が改善せず入院する日数が長くなればそれだけ費用がかかりますし、術後に処方される薬の費用もかかります。このように外耳炎が重症化すると、犬の体にはもちろん、飼い主さまにも高額な治療費という負担がかかるのです。
犬の外耳炎はどれくらいで治る?自然治癒するの?
軽度の外耳炎であれば、点耳薬により1〜2週間程度で症状が改善します。一方、慢性化した外耳炎であれば、1カ月以上かかることもあるでしょう。
せっかく治療をしていても、飼い主さまの判断で勝手に治療を中止してしまうと、再発の可能性が高くなります。薬による治療を終えるときは、必ず獣医師の判断に従ってください。
また、外耳炎が自然治癒することはほとんどありません。放置すると悪化する可能性もあるため、早期発見・早期治療を心がけましょう。
犬の外耳炎は予防できる?再発防止法は?
発症しやすく再発しやすい外耳炎は、日ごろの予防が重要です。完全に予防できるわけではありませんが、特に外耳炎になりやすい犬種の飼い主さまは、この章で紹介する予防法を実践してみてください。
外耳炎の予防法①耳そうじ
健康な犬であれば、耳そうじをしなくても問題ないケースがほとんどです。しかし、外耳炎になりやすい犬やシニア犬では、定期的に耳そうじをしましょう。
最初は、クリーナーをしみこませたコットンで耳を優しくふくところから始め、可能であればクリーナーを直接耳の中に入れる方法を試してください。
外耳炎の予防法②トリミング
定期的にトリミングすることも予防につながります。店舗によっては、シャンプーコースに耳そうじや耳の毛のカットも含まれるところもあるので有効に活用しましょう。
なお、すでに外耳炎の治療をしている場合は、トリマーに治療中であることを伝えてください。
外耳炎の予防法③アトピーやアレルギー対策
アレルギーやアトピーが原因の場合は、アレルギーの原因を特定すると同時に痒みを抑える治療が必要になるでしょう。皮膚のバリア機能をアップさせることも大切です。炎症をおさえるための薬を処方してもらう、またはアレルギーの原因が特定できれば、それを避けるといった対策をとると良いでしょう。
犬の外耳炎は市販薬で自宅治療できる?
愛犬が外耳炎を繰り返している飼い主さまの中には、「毎回病院に行くのも大変だし、インターネットで売っている市販薬でもいいだろう」と考える方もいるかもしれません。たしかに、外耳炎の薬はネットで買えますし、軽度かつ原因が細菌や真菌である場合は症状が改善する場合もあります。
しかし、外耳炎の原因がダニやアレルギーの場合、効果はありません。さらに、市販薬を使っている間に症状が悪化するとも考えられます。
適切な治療を行うためにも、まずは動物病院に連れて行くことをおすすめします。
外耳炎になった犬はシャンプーをしても良いの?
基本的に、外耳炎になった犬がシャンプーすることは問題ありません。しかし、耳を洗っても良いかどうかは、症状の程度や治療の薬などでも変わります。
そのため、外耳炎の犬をシャンプーする際は、1度獣医師に相談してみてください。
外耳炎になりやすい犬におすすめのペット保険
それでは、外耳炎になりやすい犬におすすめのペット保険を紹介します。まだ、ペット保険に加入されていない方や保険の乗り換えを考えている方は、参考にしてください。
おすすめのペット保険の特徴
外耳炎になりやすい犬におすすめのペット保険の特徴は、「通院補償が付いていること」と「免責金額が設定されていないこと」の2つです。
外耳炎は、何度も病院を受診することが多いため、手術費用のみ補償されるプランよりは通院補償つきのプランをおすすめします。
また、軽度の外耳炎では、1回の治療費が数千円と低額なことも多いでしょう。この場合、免責金額ありのプランだと、治療費が免責金額以下であれば全額自己負担になる可能性もあるため、免責金額なしのプランがおすすめです。
おすすめのペット保険TOP3
おすすめのペット保険TOP3は、以下のとおりです。
おすすめの選出理由は、ペット保険比較のピクシーで「トイ・プードル/0歳/補償割合50%/免責金額なし/フルカバー型」を条件として比較した場合、保険料がリーズナブルであるためです。
ただし、保険会社によって保険料、補償範囲や補償対象となる病気などは異なります。必要なときに保険が支払われないということがないよう、加入前にあらかじめよく確認してください。
まとめ│外耳炎になりやすい犬には通院補償つきペット保険がおすすめ!
この記事では、犬の外耳炎について解説しました。ポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 外耳炎の治療費はペット保険で補償される
- 耳垢が増えることと悪臭は外耳炎のサイン
- 外耳炎の治療費は30万円以上することもある
外耳炎は耳の病気とはいえ、治療費が高額になるケースもあります。まだ、ペット保険に加入していない方で、治療費に不安がある方は保険に加入することをおすすめします。
外耳炎をすでに発症していたとしても、条件付きで入れるペット保険もあるので検討してみてください。
※動物病院は自由診療のため、医療費が高額になる可能性があります。
ペット保険に加入していなければ、全額を自己負担で支払わなければなりません。
万が一の備えとしてペット保険に加入しておくと安心です。
また保険選びで迷われている方は、ペット保険の保険料や条件を一括比較できる「人気ペット保険おすすめランキング」もご覧ください。
- イヌ
- ネコ
- 血統種
- ミックス
-
- 0歳
- 1歳
- 2歳
- 3歳
- 4歳
- 5歳
- 6歳
- 7歳
- 8歳
- 9歳
- 10歳
- 11歳
- 12歳
- 13歳
- 14歳
- 15歳
- 16歳
-
- トイ・プードル
- 秋田
- ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- ゴールデン・レトリーバー
- シー・ズー
- 柴(小柴・豆柴も含む)
- ジャック・ラッセル・テリア
- チワワ
- パグ
- パピヨン
- ビーグル
- フレンチ・ブルドッグ
- ボーダー・コリー
- ポメラニアン
- マルチーズ
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・ピンシャー
- ヨークシャー・テリア
- ラブラドール・レトリーバー
- その他犬種
- 6kg 未満
- 6kg以上 8kg未満
- 8kg以上 10kg未満
- 10kg以上 12kg未満
- 12kg以上 16kg未満
- 16kg以上 18kg未満
- 18kg以上 20kg未満
- 20kg以上 25kg未満
- 25kg以上 30kg未満
- 30kg以上 32kg未満
- 32kg以上 40kg未満
- 40kg以上 45kg未満
- 45kg以上