メインクーンの体長は一般的な猫の何と3倍! 実に1mにもなります。さらに、その体重は10kg超え。しかし、驚くべきは、メインクーンのギネス記録です。いったいどのくらいの大きさかご存知ですか?
そんなメインクーンの大きさを普通の猫の体長、体重と比較しながら解説します。
メインクーンの体格
猫の中で最も大きな体型に分類される
メインクーンは「穏やかな巨人」の異名を持つ大型猫です。最も体が大きく全体的に胴が長い「ロングアンドサブスタンシャル」に属しています。
メインクーン以外では、ノルウェージャンフォレストキャット、ラグドール、バーマン、ラガマフィンなどがロングアンドサブスタンシャルに属しています。いずれも世界有数の大型猫ですが、メインクーンはこれらの猫と同等か、それ以上の大きさに成長します。
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メインクーンはゆっくり成長する
一般的な猫は12か月で成猫になりますが、メインクーンは成猫になるまでに15か月ほどを要します。
成猫になっても成長は止まらず、ゆっくりしたスピードで体が大きくなります。何歳まで成長が続くかは個体差がありますが、5歳まで体が大きくなる個体も存在します。
成猫のメインクーンの体重は4~8kg
メインクーンの成猫の体重は、オスが6~8kg程度、メスは4~6kg程度あります。10kg以上の個体も珍しくない重量級の猫です。
猫の平均体重は3~5kgですから、約2倍の体重があることになります。
また、北欧原産の大型猫、ノルウェージャンフォレストキャットよりも平均体重は上であり、ひと回り大きな体格をしています。
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成猫のメインクーンの体長は1m
メインクーンは胴が長い猫として世界的に知られています。生後2か月の時点では体長23cmほどですが、成猫になると体長1mほどになります。
なお、体長とは胸からお尻までの長さのことで、しっぽは含んでいません。猫の平均体長は25~30cmほどですから、メインクーンは普通の猫の約3倍も胴が長いことになります。
体長は人間で言えば身長にあたりますが、メインクーンの体長は人間の5歳の女の子の平均身長とだいたい同じです。背筋を伸ばして座らせたメインクーンと5歳の女の子は同じくらいの背丈があるということになります。いかにメインクーンの胴が長いかがおわかりいただけたでしょう。
メインクーンのギネス記録
世界有数の大型猫であるメインクーンは、「世界一長い猫」としてギネス記録に登録されています。
イギリスのルド
2015年、3歳のオス猫ルドが世界最長の猫としてギネス記録に認定されました。そのときのルドの体長はなんと118.33cm。体重は15.42kgもあったとか。
ルドは、イギリス北部のウェストヨークシャーでギルさん家族と暮らす飼い猫です。ルドは家族みんなに懐いていて、生まれたばかりの赤ちゃんの子守が日課だそうです。「穏やかな巨人」の異名をもつメインクーンらしいエピソードです。
イタリアのバリベル
2018年、ルドの記録はイタリアに住むバリベルによって更新されました。バリベルは、オス、登録当時は2歳、体長は120cmもあります。
飼い主のシンジア・ティニレロさんとエドガー・スカンデューラさんは、バリベルが世界一長い猫に成長する前から特別な猫だと確信していたそうです。
ちなみに、バリベルとはイタリアの方言で「道化師」を意味しています。変わった名前がつけられていますが、バリベルの性格は控えめで少しシャイのようです。温厚な性格のメインクーンらしいですね。
なお、メインクーンは個体によっては5歳くらいまで成長しますので、2歳のバリベルには、さらなるギネス記録の更新が期待されています。
アメリカのストゥーウィー
ルドとバリベルは「存命の猫」としてのギネス記録です。過去にはこの2匹よりももっと胴が長いメインクーンがギネス記録に認定されていました。
その猫は、アメリカのネバタ州に暮らしていた通称ストゥーウィー、本名はマンズ・スチュワート・ギリガン、オス、年齢は8歳でした。
何と体長は123cmもあり、2010年にギネスから「世界一長い猫」の認定を受けました。しかし、残念なことに2013年に亡くなってしまいました。
メインクーンの月齢ごとの体重推移
次はメインクーンの月齢ごとの体重推移を見てみましょう。
1か月に500g~1kgも体重が増える
メインクーンの体重推移
月齢 平均体重(kg)
1か月 0.5~1.0
2か月 1.0~1.5
3か月 1.5~2.0
4か月 2.5~3.0
5か月 3.0~3.5
6か月 3.5~4.5
7か月 4.5~5.0
8か月 4.5~5.5
9か月 5.0~6.0
10か月 5.0~6.5
11か月 5.0~7.0
12か月 5.0~7.5
メインクーンは1か月で500g~1kgも体重が増えることがわかります。なお、この数字はオスとメスの平均値です。オスはメスよりもひと回り大きく成長する傾向にあります。もちろん個体差があり、平均体重よりも軽い猫も重い猫もいます。
ちなみに、一般的な猫の体重は、生後3か月で1kgほど、生後6か月で2.5kgほどです。メインクーンは子猫の時点で、すでに一般的な猫の体重を大きく上回っていることがわかります。
メインクーンの体が大きい理由
体の大きな猫種の血統を受け継いでいるから
メインクーンの体がこれほどまで大きい理由には血統が影響しています。メインクーンは、ノルウェージャンフォレストキャットか、初期のターキッシュアンゴラの血が入っているのではないかと考えられています。
どちらも世界有数の大型猫です。当然のことですが、大きな猫同士で交配を行えば、生まれてくる子猫も大きく成長する確率が高くなります。
また、メインクーンは19世紀末に開催されたキャットショーで一躍有名になると、ブリーダーが盛んに繁殖を行うようになりました。育種が進むことでより、体の大きな個体が生まれるようになったと言えるでしょう。
寒冷なメイン州の気候が関係している
メインクーンはアメリカ北部のメイン州で生まれた猫です。メイン州は北西にカナダのケベック州と接し、夏は涼しく冬の寒さが厳しい気候が特徴です。
州都ポートランドの1年間の気温はマイナス9℃~26℃まで変化します。夏は涼しく快適ですが、冬は最高気温が5℃未満の日がほとんどで、最高気温0℃以下の真冬日も珍しくありません。
実は寒冷な気候と体の大きさには関係があります。ドイツの生物学者クリスティアン・ベルクマンが発表した「ベルクマンの法則」では、「寒冷な地域に生息するものほど体重があり、大型の種ほど寒冷な地域に生息する」としているのです。
これは体の体積に対して表面積を減らすことで、体温が奪われるのを防いでいるのではないかと考えられています。
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